テレワークを導入している企業を紹介!割合が高い業界や就職するメリットについて解説
2024年3月22日更新
はじめに
就活で企業の絞り込みを行う際に、「テレワークを導入しているか」という点を1つの判断基準に設けている学生の方も多いのではないでしょうか。
新型コロナウイルスが流行した2020年以降、急速に普及し始めた「テレワーク」は、現在新たな働き方として定着しつつあります。
そんなテレワークですが、実際に導入している企業は全体のどのくらいの割合になるのでしょうか。
また、そもそも「テレワーク」とはどういった働き方なのでしょうか。
この記事では「テレワーク」を導入している企業の割合や、導入している企業の中でも割合が高い業種について、テレワーク導入企業一覧を紹介しています。テレワークを導入している企業に就職するメリットについても解説していますので、以下のような就活生の方は、ぜひ最後までご覧ください。
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- テレワークを導入している企業の割合が知りたい
- テレワーク導入企業の中で割合が高い業種について知りたい
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、テレワークを導入している企業は全体の約6割で、その中でもフルリモートワークを実施している企業は約1割程度です。
業務にパソコンを使う業種や、データ処理・事務処理がメインとなる業種においてのテレワーク導入率が高く、窓口業務や店頭販売など、サービス業などのテレワーク導入率は低いことが分かっています。
テレワーク導入企業に就職するメリットとして、ライフスタイルが変化しても継続して働き続けることが可能で、通勤時間が削減できる分、空いた時間を有効活用できることが挙げられます。
次の章からは、各内容をそれぞれ詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
テレワークを導入している企業の割合は?フルリモートワークを導入している企業は少ない
そもそも、テレワークとはどのような働き方のことを指すのでしょうか。
新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年以降、頻繁に耳にするようになった「テレワーク」ですが、国内の企業のうち、どのくらいの割合で実際にテレワークを導入している企業が存在するのでしょうか。
ここでは、テレワークの概念について、テレワークを導入している企業の割合について解説しています。
テレワークとは自宅で業務に取り組むこと・業務を全て自宅で行うフルリモートワークもある
テレワークとは、情報通信技術を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。
新型コロナウイルスの感染拡大以降、急速に国内の企業に広まったテレワークですが、一般的には自宅での就業がテレワークとされています。
週の半分は出社し、残りは在宅でのテレワーク就業というような勤労形態がよく見られますが、フルリモートワークとして全ての業務を在宅で行う勤労形態を設けている企業も存在します。
会社に出勤する必要がないフルリモートワークは、通勤で発生する交通費を削減できるほか、従業員の規模に関わらずオフィスの面積を削減できるため、企業側にとっても大きなメリットとなります。
では、実際にテレワークを導入している企業は、全体のどのくらいの割合で存在しているのでしょうか。
テレワーク導入企業の割合は62.5%!新型コロナを機に急速に拡大
2022年6月に株式会社清和ビジネスが発表した内容によると、テレワークを導入している企業の割合は、全体の62.5%であることが分かっています。
また、テレワークを導入している企業のうち、テレワークとオフィスワークを併用する「ハイブリッドワーク」の形態を採用している企業が90%を占めています。
以上のように、現在では大多数の企業において、テレワークを導入していることが分かりました。
参照ページ
PR TIMES|現在の「リモートワーク」導入率は62.5%|株式会社清和ビジネス
フルリモートワーク実施企業は6.25%
先述したように、テレワークとオフィスワークを併用する「ハイブリッドワーク」が多くの企業で採用されていますが、業務の全てをテレワークで行う「フルリモートワーク」は、どのくらいの割合で実施されているのでしょうか。
テレワークを導入している企業のうち、フルリモートワークを採用している企業は10%であることが分かっています。
テレワークを導入している企業は全体の62.5%のため、全体の6.25%がフルリモートワークを導入していることになります。
業務の全てをテレワークで行う「フルリモートワーク」は、社内の人とコミュニケーションが取りづらいことや、労働状況の管理がしづらいことがデメリットとして挙げられるため、テレワークとオフィスワークを併用する「ハイブリッドワーク」を導入している企業が多いようです。
参照ページ
テレワーク導入企業の割合が高い業種を5つ紹介
テレワークを導入している企業が全体の約6割であることが分かりましたが、実際に導入している企業の割合が高い業界は、どの業界なのでしょうか。
業務にパソコンを使用する業種や、データ処理など事務作業がメインとなる業種においてのテレワーク導入率が高いことが分かっています。
ここでは、テレワーク導入企業の割合が高い業界について、5つ紹介しています。
①情報通信業
テレワークを導入している企業の割合が1番高いのが「情報通信業」です。
総務省が発表している「テレワークの実施状況」によると、情報通信業のテレワーク実施率は55.7%となっています。
情報通信業の大手企業として、日本電信電話・ソフトバンク・NTTドコモ・KDDIなどが挙げられますが、IT関連の業務など、パソコンを使用して作業することが多いです。
テレワークではパソコンの使用が欠かせないため、情報通信業においてのテレワーク導入率も高くなっています。
情報通信業では、テレワークの導入がしやすいという背景があります。
参照ページ
②不動産業・物品賃貸業
テレワークを導入している企業の割合が高い業界2つ目は「不動産業・物品賃貸業」です。
総務省が発表している「テレワークの実施状況」によると、不動産業・物品賃貸業のテレワーク実施率は27.9%となっています。
不動産業の大手企業として、三井不動産・三菱地所・東急不動産ホールディングスなどが挙げられますが、物件の選定や設計業務・さまざまな契約書の手続きや事務処理業務といった一部の業務は、パソコンを使用してテレワークでの就労が可能です。
来客や電話応対も発生することが多い不動産業では、フルリモートワークの導入が難しいですが、積極的にテレワークを導入している企業が多いことが分かりました。
テレワークとオフィスワークを併用するハイブリッドワークは、フルリモートワークの導入が難しい業界でも導入しやすい新しい勤労形態となっています。
参照ページ
③金融・保険業
「金融・保険業」において、テレワークを導入している企業の割合は30.2%と高いことが総務省の発表で分かっています。
金融業の大手企業として、三菱UFJ・三井住友・みずほ、保険業の大手企業として日本生命・第一生命・明治安田生命・住友生命保険などが挙げられます。
パソコンを使用した契約書類の作成や事務処理が多い金融・保険業ですが、お客様との対面業務も欠かせないため、情報通信業と比べてテレワーク導入率は低い印象です。
参照ページ
④製造業
「製造業」において、テレワークを導入している企業の割合は27.2%です。
製造業の大手企業として、トヨタ自動車・パナソニック・ソニー・本田技研工業などが挙げられます。
工場での製造作業など、テレワーク導入ができない業務内容もありますが、営業職や事務職はテレワークの導入がしやすい傾向にあります。
そういった職種のテレワーク導入を積極的に行っていることが、製造業でのテレワーク導入率を高めている1つの要因でしょう。
参照ページ
⑤電気・ガス・熱供給・水道業
「電気・ガス・熱供給・水道業」でのテレワークを導入している企業の割合は28.4%です。
電気・ガス・熱供給・水道業の大手企業として、東京電力・関西電力・東京ガス・大阪ガス・日立製作所などが挙げられます。
電力の供給や発電所などの安定的な運営等に出社が必要な業務内容もありますが、他の業務に従事する人を対象に、在宅勤務手当の導入といったテレワーク導入に向けて積極的に動いている企業が多々見受けられる業界です。
参照ページ
テレワーク導入企業を企業規模別に一覧で紹介!
ここからはテレワークを導入している企業を、企業規模別に一覧で紹介します。
希望している企業がリストにあるか、ぜひチェックしてみてください。
テレワークを導入している大企業25選
- ソフトバンク
- 富士通
- パナソニック
- Amazon
- 電通
- 日本マイクロソフト
- リコー
- リクルート
- NTTドコモ
- ヤフー
- 資生堂
- コニカミノルタ
- 日本マクドナルド
- デル・テクノロジーズ
- KDDI
- カルビー
- アフラック生命保険
- ANAグループ
- 日本IBM
- パソナグループ
- 富士フイルムビジネスイノベーション
- SCSK
- サイボウズ
- 伊藤忠商事
大企業でテレワークを導入している企業の事業内容は、大半が情報通信業や金融・保険業などである中、日本マクドナルドやカルビーといった食品製造業も多く見受けられました。
テレワークを導入できる職種では、積極的にテレワークを実施している企業が多いことが分かります。
また、ANAグループやアフラック生命保険といった対面での顧客対応業務が必須となる職種が多い企業でも、事務職や来客業務を担当しない職種でテレワーク導入を積極的に進めています。
テレワークを導入している中小企業10選
- カルテットコミュニケーションズ
- アトラエ
- Chatwork
- ヌーラボ
- ソニックガーデン
- RELATIONS
- スマートゲート
- フェリシモ
- アクトインディ
- あしたのチーム
中小企業でテレワークを導入している企業の事業内容は、システム開発やメディア運営・コンサルティング事業・オンラインでの販売事業など、パソコンを用いる業務が多い企業が大多数となりました。
中小企業でのテレワーク導入は進んでいないのが現状ですが、管理体制を整えてテレワークを導入している企業も一定数存在しています。
フルリモートワークを導入している大企業10選
テレワークを導入している企業のうち、全ての業務をテレワークで行う「フルリモートワーク」を実施している大企業を10選、紹介します。
企業名 | 事業内容 | テレワークについて |
LINEヤフー(Zホールディングス) | イーコマース事業 会員サービス事業 インターネット広告事業 | フルリモートワークが可能。 居住地を全国に拡大「どこでもオフィス」人事制度。 |
日本マイクロソフト | Windowsをはじめとするソフトウェア・クラウドサービスの設計・開発、販売事業 デバイスの営業・マーケティング | 新型コロナ流行以前からテレワーク・リモートワーク文化がある。 現在はオフィスワークと併用したハイブリッドワークが主流。 |
パナソニック | 家電・空質空調・電気設備・デバイス等の開発・製造・販売 | 職種によってフルリモートワークが可能。 フリーオフィス制度など福利厚生も充実。 |
リクルートホールディングス | 人材サービス 住宅・美容・結婚・旅行など多分野での広告ビジネス・プラットフォームの展開 | 理由・回数を問わないリモートワークを導入。 週休約3日制度・フレックスタイム制度など働きやすい環境を実現。 |
楽天グループ株式会社 | コマース事業 アド・マーケティング事業 情報通信事業 インターネット銀行をはじめとする金融系のサービス提供 | 職種によってフルリモートワークが可能。 育休・産休の復職率が99%でさまざまな福利厚生が充実している。 |
アマゾンウェブサービスジャパン合同会社 | クラウドコンピューティングサービス「AWS」の提供 | フルリモートワークが主流だが、オフィスワークと併用したハイブリッドワークも導入されている。 |
株式会社電通デジタル | 広告業界大手「電通」のデジタルマーケティング専門のグループ会社 メディアのプランニング、企画・制作・運用 | フルリモートワークが可能。 リモート勤務手当もあり。 2019年からリモートワークの導入を始めている。 |
サイボウズ株式会社 | サイボウズOffice・キントーンをはじめとするグループウェアの開発・販売 | 2010年からリモートワークの導入を開始。 必要な人事制度と環境とツールを整えている。 フルリモート・ハイブリッドワークが可能。 |
日立製作所 | デジタルソリューション事業を通じた製品の開発・製造・販売、ソリューション提供など | フルリモートワークの部署が多い。 2021年4月に在宅勤務を標準化。 |
P&G株式会社 | 洗濯用洗剤や紙おむつをはじめとするベビー用品、化粧品・食品などを製造・販売する世界最大の日用消費財メーカー | 特別な事由がなくても、頻度・年次などの条件なく在宅勤務が可能。 総務省が主催する令和4年度「テレワーク先駆者百選」に認定。 |
フルリモートワークを実施している多くの企業が、Afterコロナに向けて、テレワークとオフィスワークを併用するハイブリッドワークに移行していることが分かりました。
フルリモートワークは業務の効率化を図ったり、従業員のワークライフバランスの実現を目指せたりする一方で、他の社員とのコミュニケーションが取りづらいことや、評価制度が曖昧になるデメリットもあります。
多くの企業で、フルリモートワークのデメリットをカバーするべく、週数日のオフィスワークを併用したハイブリッドワークに移行し、テレワークとオフィスワーク両者のメリットを取り入れた勤労形態を採用し始めています。
テレワーク導入企業に就職するメリットは4つ!多様な働き方ができる
テレワークを導入している企業に就職するメリットは4つあります。
①柔軟で多様な働き方の実現
従来であれば、決められた時間に会社に出社し働くことが前提でした。
1日の大半を会社で過ごさなければなりませんでしたが、テレワークを導入している企業へ就職することで、仕事をする環境を会社から自宅へと移すことが可能になります。
テレワークを導入している企業では、フレックスタイム制度を導入していることが多く、幅広い時間帯から、働く時間を自分で決められます。
会社に出社するための通勤時間も削減でき、柔軟かつ多様な働き方を実現できます。
②仕事と育児・介護・治療の両立が図れる
出産や育児・介護・治療といったさまざまなライフスタイルの変化にも対応できるのがテレワークです。
出産・育児や介護・治療は、会社へ出社ができなくなる場合がほとんどです。
このような事由があっても、テレワークであれば継続して働くことができます。
場所を問わずに働き続けられるため、ライフスタイルの変化に不安を感じることなく自身のキャリアアップを目指せるでしょう。
③時間を有効活用できる
テレワークを導入している企業に就職すると、通勤時間を削減できるため、空いた時間を有効活用できます。
フレックスタイム制度を導入している企業もあるため、自分の希望する時間帯で働くことができます。
④業務の効率化が図れる
出社すると発生する付帯業務が、テレワークでは発生しないため、業務の効率化を図ることが可能です。
電話応対や急な来客応対をせずに、自分の業務に集中できる環境が整っているため、結果として業務の効率化が図れるでしょう。
まとめ
テレワークを導入している企業の割合と、導入率が高い業界について、実際にテレワークを導入している企業の一覧をご紹介しました。
情報通信業や金融・保険業など、テレワークを導入しやすい業界でのテレワーク導入率が高く、職種によってフルリモートが可能な場合と、オフィスワークを併用したハイブリッドワークでのテレワークが可能な場合など、さまざまな勤労形態があることが分かりました。
テレワークを導入している企業に就職することで、柔軟で多様な働き方を実現できます。
企業を絞り込む上で、テレワークを導入しているかという点も判断基準として加え、どんな働き方ができるのか・どんな働き方をしたいのか、よく検討することが大切です。