就活でTOEICと英検はどっちが有利?特徴や勉強法を解説
2024/10/11更新
はじめに
グローバル化が進む現代では、TOEICや英検資格はアピールの材料として活用できます。
語学の習得は年単位で勉学に励む必要があり、ビジネスの場で生かせる水準になるにはかなりの努力が求められます。
しかし「就活で英語スキルを証明するにはTOEICと英検のどっちが有利?」と気になる人も多いはず。
そこで今回は、TOEICと英検はどちらが就職に有利なのかについて解説していきます。
以下のような就活生を対象に解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
- TOEICと英検はどちらを就職に有利なのか把握したい
- 就活で評価されるTOEICのスコアを知りたい
- 就活で評価される英検の取得級を知りたい
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TOEICと英検はどちらも評価対象になる
就活ではTOEICと英検の実績があれば評価の対象となるので必ず記入しましょう。
グローバル化が進む現代社会において国際共通言語である英語は、海外向けにビジネス展開を目指す企業において必要不可欠な人材となるからです。
ただ、ビジネスの場で活かせるほどの英語スキルを有する日本人の割合はまだまだ少ないのが現状です。
そのため、TOIECや英検の実績がある人材は、海外展開を目指す上で前向きに評価される傾向にあります。
語学取得は簡単にできるものではなく努力して身につける能力なので、在学中に英語力を高める取り組みや姿勢は入社後の自己啓発を期待させる側面もあります。
ただし、志望する企業によっては英語力を重視しない場合もあるでしょう。
将来において語学力を活かして世界で活躍する人材を目指す方にとっては、これから働く業界や企業で、英語力をどのくらい重要としているのかを確認しミスマッチを防ぐようにしましょう。
就活で評価されるTOEICスコアは535点以上
IIBC(一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会)によると、社員・職員に期待するTOEICProgramの平均スコアは次の通りです。
TOEIC L&Rの平均スコア | |
新入社員 | 535 |
中途社員 | 560 |
技術部門 | 560 |
営業部門 | 575 |
海外部門 | 690 |
就活のアピール材料としてTOEICの受験を考えている場合、評価対象スコアとされる535点以上の取得を目指しましょう。
実際のところ新卒採用ではTOEICL&Rのスコアを49.1%、およそ半数の企業が参考にしているというデータが出ています。
英語力を有する人材不足が課題である日本ですが、グローバル化は進展しており、英語スキルを有する人材を求める声は高まっています。
就活前にTOEICを受験し評価対象スコアを取得し他の就活生よりとの差別化をはかっておいても損はありません。
就活で評価される英検の級は2級または準1級以上
就活対策で英検の取得を目指すなら、2級または準1級以上が評価対象とされています。
難易度については英検2級または準1級は、高校卒業から大学中級程度の能力とされています。
同じ英語スキルを測定するTOEICのスコアで換算すると、2級は550〜600点、準1級は740〜820点です。
企業が新入社員に求めるTOEICのスコアは535点以上なので、英検2級があれば、求められているスコアはクリアできます。
準1級は、日本英語検定協会でも「実際に使える英語力」の証明として高く評価され、海外で仕事をしたい方におすすめです。
TOEICと英検のスコア換算表
TOEICと英検はよく比較対象として話題に上がる資格になります。
以下では、TOEICのスコアに対する英検の資格級に関する比較表になります。
TOEICと英検のどちらも取得している方は、互いの相関図を把握しどちらの方が高く評価されるのか把握しておきましょう。
TOEICのスコア | 英検 |
870〜970 | 1級 |
740〜820 | 準1級 |
550〜600 | 2級 |
450〜490 | 準2級 |
291〜299 | 3級 |
260〜269 | 4級 |
100〜259 | 5級 |
志望する業界・企業にもよりますが、TOEICスコア550〜600点、英検2級であれば就職でも一定の評価を得られるようになります。
在学中に就活でアピールできる資格をもっていない学生であれば、就活対策として上記のスコア・級を目指して勉学に励むと良いでしょう。
修学レベルによってはより高いスコア・級を目指せば難易度も上がりますが、就活での評価も高くなります。
TOEICの場合は共通テストであり受験者のレベルによって主題レベルに変更がありませんが、英検の場合は受験対象の級によって出題レベルが変わります。
年間の受験スケジュールや回数が決まっているので就活まで逆算しはじめから評価対象である英検2級以上を狙うなど戦略を練っておくと良いでしょう。
TOEICレベル別職業と就職方法が知りたい方は以下の記事も合わせてチェックしてみてください。
TOEICと英検の特徴
まずは試験の概要について正しく理解する必要があります。
そこで次の項目では、TOEICの対象者・目的・出題内容・形式・費用について解説します。
どのような特徴があるのか理解しながら読み進めましょう。
TOEICの特徴
TOEICは、全部で5種類のテストがあり、就活などに活用されるものは「TOEICListening&Reading(L&R)」です。
英検とは異なり、4技能をおこなうわけではないので、短い期間でもスコアを伸ばせます。
対策も打ちやすいため、就活までに時間がない方にもいいかもしれません。
対象者:幅広い
TOEICは「グローバル・ビジネスにおける活きた英語の力を測定する」と公式サイトでも説明があるように、ビジネスマン向けの英語試験です。
また、昇進や海外赴任のためにTOEICを受ける人も多いのが特徴のひとつです。
目的:ビジネスシーンで役立つ英語スキルの測定
TOEICはビジネスシーンにおける英語スキルの測定が目的です。
合格・不合格ではなくスコアで結果が出るため、今の正確な英語力が把握しやすいです。
内容:リスニングとリーディング
TOEICL&Rは、リスニング(約45分・100問)とリーディング(75分間・100問)の合計2時間・200問で構成されています。
マークシート方式で答えやすいですが、時間が限られています。慣れていないと制限時間内に解き終わらないこともあります。
なので受験前には必ず実践形式でテスト演習をしておくようにしましょう。
とにかく出題量が多いのでスピードが求められますが、どうしても最後の方まで時間が足りないと判断した場合は空欄だとスコアに加算されません。
マークをしないのはもったいないので、何かしらチェックをつけて次に進みましょう。
形式:マークシート
TOEICの問題はすべてマークシート方式で行われます。
級数がないので、すべての受験者が同じ試験を受けるのが大きな特徴です。
費用:7,810円
受験料は一律7,810円(税込)です。
また、受験をした同月から1年後にふたたびテストを受けると割引価格で受けられます。
繰り返し挑戦したい方ほどお得な料金設定となっています。
英検の特徴
英検は1級から5級まで7段階で構成されており、自身のライスステージや英語能力にあわせてチャレンジすることができます。
3級からは、二次試験で面接官とスピーキングテストがあるため、現在の英語力を試せるでしょう。
学校にもよりますが、英検を取得していると単位認定で優遇されることがあります。
そのため、在学中に取得しておくと大きなメリットになるでしょう。
就活にかかわらず、興味があればぜひ挑戦してみてください。
対象者:幅広い
英検は3級の中学生レベルから準1級~1級の大学レベルまで、幅広い年代の受験者がいます。
目的:社会で通用する英語力を育てる
英検は7つの級を設定し、個々の英語レベルに合わせた級を取ることで少しずつスキルアップを図るための試験です。
内容:4技能すべて
TOEICとは異なり、英検は4技能(話す・聞く・書く・読む)の試験をおこないます。
日常会話だけではなく実用英語を出題しているため、英検を通して総合的に学べるでしょう。
社会に出てから英語を使用する予定の学生は、話す・聞く以外に資料作成やメールでも活用できます。
そういった意味でも英検を取得しておくと、なにかと好都合です。
形式:ライティング・スピーキング
英検には7つの級があり、今の自分のレベルに合った級を選べます。
すべての級にスピーキングがあるほか、3級以上はライティングテストもあるのが特徴です。
結果は合格・不合格で評価されます。
費用:級や受験会場で異なる
英検は級が上がるごとに検定料も高くなります。
個人なのか団体なのかでも誤差があるため、受験する際はよく確認しておかなければいけません。
参考までに、個人で受験をする方の検定料金を次にまとめました。
料金(税込) | |
1級 | 11,800円 |
準1級 | 9,800円 |
2級 | 8,400円 |
準2級 | 7,900円 |
3級 | 6,400円 |
4級 | 4,500円 |
5級 | 3,900円 |
2級以下であれば団体で受けるほうが割安となるため、学校で募集しているなら、その際に受験するのが得策です。
TOEICと英検のテスト内容の違い
TOEICと英検は試験の目的が異なることから、テスト内容にもいくつかの違いが見られます。
そこで、以下ではTOEICと英検のテスト内容の違いについて解説します。
違いを正しく理解し、それぞれの対策に活かしましょう。
単語
TOEICは級が分かれていないため、ビジネスや生活のワンシーンを想定した設問が一律で出題されます。
そのため、使用される単語は初心者には難易度が高いです。
英検はさまざまなレベルに分かれているため、テストの難易度に合わせた単語が出てきて対策しやすいのが大きなメリットです。
文法
TOEICはPart5および6で文法問題が出題されますが、こちらも単語同様に受験者全員が同じ問題を解くことになるためスコアアップしたい方はややレベルが高い内容を勉強する必要があります。
英検の場合は穴埋め問題などの初歩的な問題しか出題されないことが多いです。
リスニング
TOEICリスニングでは、約45分間に100問が出題されます。
内容は日常のワンシーンをテーマにしていることが多く、次々と問題が続くため、スピード力が必要です。
英検は会話の内容に対し適切な内容を選ぶ問題があり、日常生活からアカデミックなテーマまで多岐にわたるテーマで出題されます。
リーディング
TOEICは75分間で100問が出題されます。
そのため短時間でスピーディに読解できるかどうかがカギとなります。で迅速に大量の文章を処理できるかの読解の能力が問われます。
一方の英検は、文章量は少ないですが1つひとつの文章を丁寧に読むスキルが必要です。
リーディングに時間を費やしすぎるとほかの問題が解けなくなるため、時間配分に気をつけて解かなくてはいけません。
スピーキング
TOEICC L & Rではスピーキングの問題は出題されません。
TOEICでスピーキングが出題されるのはTOEIC Speaking & Writing TestsやTOEIC Speaking Test、TOEIC Bridge Speaking & Writing Testsの3つです。
英検では、3級~1級の二次試験でスピーキングが出題されます。
出題内容は級ごとに異なり、英語力だけでなく英語に対する積極性などの姿勢も評価対象となります。
TOEICと英検には有効期限はない
実はTOEIC・英検には資格取得後の有効期限はありません。
そのため、一度取得してしまえばいくらでも使用できる資格です。
以前、学生から「TOEICの有効期限は2年じゃないの?」と質問されたことがありますが「TOEICテスト公式認定証を再発行できる期間が2年」です。
間違いのないように確認しておきましょう。
ただし、企業によっては実践的な英語力を求める場合があるので注意が必要です。
その際は、TOEICスコアの取得日に関する提示を求められることがあります。
さらには、現時点での英語スキルを測るために1〜2年ごとに再受験を求めるケースもあります。
入社後には実際に海外の取引先や顧客とやり取りをする場面がある企業ほど、語学力において即戦力を求めている場合があります。
入社してから語学力が足りない場合、仕事を覚えなければならない傍らで語学勉強をするのは大変難しい状況といえるでしょう。
就活生の目線では、語学力は就活のアピール項目と考えがちですが、企業にとってはビジネスの場で通用する語学力を有するのは当然と考えている場合もあります。
単なる就活でのアピール材料で済ませるのではなく、実際に仕事で活用できる水準まで意識して語学勉強に励むようにしましょう。
【目的別】TOEICと英検のどちらを受けるべき?
TOEICと英検を受けるべき人の特徴について、以下の表にまとめました。
TOEICがおすすめな人 | 就活でアピールする 転職や昇格を目指している 国内の大学に進学 |
英検がおすすめな人 | 海外の大学に留学する 国内の大学に進学 |
国内の大学に進学する場合、TOEICと英検のどちらも有利になります。
またビジネスパーソンに求められるスキルとして英語力は重要視されていて、その中でも英検は知名度が高くアピールしやすいというメリットがあります。
しかし、昨今の就職では新卒採用にTOEICを重視する企業も増えています。
よりライバルと差をつけたいと考えている学生は、TOEICの取得を目指してみましょう。
TOEICと英検で高得点をとるための勉強方法
就活はES作成や面接対策などやるべきことが多いため、TOEICや英検の勉強を時間をかけずに効率的に進める必要があります。
そこで、以下ではTOEICと英検で高得点をとるための効率的な勉強方法を解説します。
TOEICの勉強法
TOEICリスニングとリーディングのテストなので、聞く力と読む力を養う必要があります。
問題集を解いてひたすら単語や文法を繰り返し覚えることが基本で、基礎が身についたら長文読解や模擬演習を行うのがおすすめです。
単語を覚える場合には、ビジネスや日常生活シーン別の単語帳を使うとTOEIC独特の単語のクセがつかみやすいでしょう。
英文法は中学の教科書から勉強し直して、ある程度理解できたら高校レベルまで復習し直してみましょう。
リーディングは長文をすらすら読めるまでひたすら音読し、公式問題集の音声と原稿を照らし合わせてみるのがおすすめです。
英検の勉強法
英検の勉強法は受検する級によって異なります。
単語はその級に合わせた内容の単語集を購入して覚えていきましょう。
題材になりやすいのは学校や職場、地域、科学や環境などです。
また英文法も、級に合わせた文法理解が必須で、高校2年生で習うような内容も出題範囲となります。
長文リーディングは一語づつ丁寧に読解するのではなく、段落ごとでおおまかな意味を理解して文章全体の意味をつかむ練習をしましょう。
TOEICや英検を就活で活用したい方からのよくある質問
最後に、TOEICや英検を就活で活用したい方からのよくある質問とその答えをまとめました。
よくある質問を参考にして、TOEICや英検を就活でどのように活かすべきか疑問を解消しておきましょう。
Q:英検1級とTOEIC900点以上はどちらが難しい?
A:英検1級はTOEICスコアに換算すると870〜970点です。
多少、幅がありますが英検のほうが難易度が高いと考えておいてください。
英検はTOEICとは異なり、4技能を満遍なく伸ばさなければいけません。
科目数から考えても英検は負担があります。
二次試験の面接では実施する年にもよりますが、その場で構成を考え、プレゼンテーションをおこなう場合もあるそうです。
受験者の英語力そのものが試されています。
Q:海外で仕事をするならTOEICと英検のどちらがいい?
A:海外で仕事をするためにどちらかを取得しなければならないなら、英検の準1級・1級がおすすめです。
難易度の高いものを身につけておいたほうが苦労しないでしょう。
基本的に海外では英語を話せて当たり前です。
日常のコミュニケーション、プレゼンテーション、書類作成などあらゆることが英語でおこなわれます。
スコアや級に捉われない真の英語力が求められているのです。
そういった環境下で英語を使用するなら、必然的に高いレベルが必要になります。
Q:英検・TOEIC以外の英語資格にはなにがある?
A:TOEFL、国際連合公用語英語検定試験、日商ビジネス英語検定試験などが挙げられます。
いずれも目的や必要に応じて、自分に合った資格を選ぶことが大切です。
【言語/非言語/英語完全網羅】SPI初心者でも対策できる資料配布中!
SPIなどに自信がない。
SPIが原因で選考に進められない。
そんな学生のためにまとめたものがSPI頻出問題集です。
SPIの出題範囲である言語/非言語/英語といった問題を完全網羅しています。
丁寧な解説付きなので、今から勉強する人でも安心して取り組めます!
さいごに
今回は、英語の能力検定として有名なTOEICと英検の2種類について違いやどちらの方が就活におすすめかという観点で解説しました。
どちらも言語力のアピールには欠かせない資格ですが、ライバルと差をつけて有利にしたい方はTOEICがおすすめです。
いずれにしても語学力を取得するには学生時代に相当の努力を続ける必要があります。
その集中力と取り組む姿勢は社会人になっても活かされる素質として就活時には評価対象になる可能性もあります。
今回紹介した勉強法も参考にして、自分の目標スコアや級がとれるようにコツコツ勉強を続けていきましょう。