【業界研究】住宅会社は!特徴や向き不向きは?選考に役立つ情報を徹底解説!
2024年2月25日更新
はじめに
就活で内定を獲得するためには業界研究が必須です。業界独自の業務や特徴を知っておくことが大切なのです。入念に調べておくことで、入社後のギャップをなくしたり、業界全体の将来性を考えたりすることができます。
そこで、今回は住宅会社について基本概要から業務内容、就活に役立つ情報をご紹介します。
この記事は、以下のようなことを知りたい就活生を対象にお話を進めています。
- 住宅会社にはどんな企業があるのか知りたい
- 住宅会社に就職するのは難易度が高いのかが気になっている
- 住宅会社の選考に対する対策は何をすればいいのか知りたい
住宅会社に興味がある就活生は、ぜひ最後までご覧ください。
住宅会社以外の業界については、以下の記事で紹介しているので、ぜひ確認してみてくださいね。
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この記事の結論
住宅会社への就職難易度は、学歴フィルターは存在しない可能性が高いと言えます。根拠としては、学歴を問わず企業や採用大学の実績が幅広いなど、全体的な傾向としては学歴による足切りがないと言えるからです。
しかし、住宅会社には様々な職種があり、志望する職種によっては多くの就活生が志望しており、なかには東京一工や旧帝大など超難関クラスの大学から、エントリーしているライバルもいます。
とはいえ、熱意やコミュニケーション能力などを明確にアピールできれば、MARCHや駅弁大学などからも採用されている実績があるため、誰にでもチャンスが訪れます。
住宅会社では、学歴フィルターはないと言えますが、他の就活生との差別化をはかる対策が必要となり、選考対策についてよく考えておきましょう。
選考対策には、業界への理解を深めるとともに、エントリーシートを作成する段階で、自己分析をおこない、面接で聞かれても自分の言葉で明確に伝えられるよう練習しておくようにしましょう。
のちほど、具体的な方法を紹介しますので、ぜひ最後までおつきあいください。
住宅会社とは?
住宅会社とは、ハウスメーカーや工務店、設計事務所などをおこなっている住宅を作るプロの集団です。よく不動産会社と混同されてしまいがちですが、仲介や管理、開発をおこなう不動産会社とは業務が大きく異なります。
ハウスメーカーは、「自社の生産設備」「工業化や建築資材」「工法を規格化・住宅建設事業を各地で展開している」という3つのポイントを備えている企業です。
工務店は、ハウスメーカーよりも地域に密着した住宅工事の請負業者です。オーダーメイドの住宅などを作っている工務店では、大工のイメージに近いと言えるでしょう。
個人事務所の多い設計事務所は、家作りに対して企画・設計・監理の業務を主としており、設計やデザイン性が必要とされています。
住宅会社の現状は?
トピック1:住宅会社業界が直面する2025年問題
2025年には約800万人もいる団塊世代が75歳を超えるため、全国的に労働人口が大きく減少します。慢性的な人手不足を抱える住宅会社の業界では、人材不足や長時間労働の2つの面で大きな課題がのしかかってくると考えられます。
住宅を作る業界は、長時間労働と考えられており、他の業界に比べて休憩時間も短い傾向にあり、より人材が集まりにくい状況となってしまっています。
これだけ各業界でIT化が進んでいるにもかかわらず、住宅会社の業界ではデジタル化が思うように進んでいません。事務処理においては、いまだFAXを使っているケースもあるのです。
しかし住宅会社の業界ではITに対して苦手意識を持つ人材が多く、アナログから脱却できない実態があるのです。
待遇やIT化など、業界のイメージが変わらなければ、今後の人材確保に大きな影響が出てくると言えるでしょう。
参照ページ:2024年問題だけじゃない!来たる2025年問題 住宅業界が抱える課題は「人材不足」と「働き方」|HOME’S
トピック2:市場規模が減少傾向で海外進出を視野に
国内における住宅会社業界の市場は年々減少してきており、少子高齢化により、今後ますます市場規模が縮小される可能性があります。
そのため、住宅会社業界では、大手ハウスメーカーをはじめとして、様々な企業が海外進出を決め、すでに業績を挙げている企業もあります。
アメリカやオーストラリアでは、人口が増加傾向にあり、日本の技術を活かして現地で木造戸建て住宅などを建設しているのです。
過去にも日本の大手ハウスメーカーが海外進出したことはありましたが、思うような収益が見込めずやむなく撤退することになったのです。
こうした背景から、住宅会社は国内の業界というイメージがありましたが、これまでのイメージを払拭し、改めて住宅会社業界における各企業は、海外市場へ進出するようになってきています。
外資系企業の未来は?
トピック1:住宅会社の市場規模は縮小が予測される
住宅会社業界では、市場規模が今後は縮小されると言われています。2030年の新設住宅着工数は744,600戸となり、2022年度比は13.5%減と予測されているのです。
人口や世帯数の減少を背景に、新設住宅市場はどんどん縮小しています。
一方で、既存住宅の生活空間リフォームや経年劣化の修繕などの需要が底堅く推移すると見込まれています。
そのため、新築住宅の市場に身を置いていた住宅会社は、今後、既築市場へ移行し業務の拡大・確保が必要となってくると言えるでしょう。
参照ページ:2030年の市場に関する調査を実施|株式会社矢野経済研究所
トピック2:生き残りをかけたDX化
「デジタルトランスフォーメーション」を取り込み、顧客管理や経営戦略、社内環境整備など、様々な業務に対してDX化を進める企業が増えてきています。
今後は、ますます住宅会社業界でDX化が進んでいくと考えられており、ITに強い人材が求められていくと考えられるのです。
住宅会社業界では、これからデジタル技術を活用した新たなビジネスモデルを築きあげていく必要があります。
これまでは紙ベースで業務にあたっていたものの多くがデジタル化されるため、既存の人材に対する教育体制や、採用する人材に求める人物像が変わってくると考えられるでしょう。
住宅会社の職種
職種内容①営業職
住宅展示場へ来た人や戸建て住宅を検討している人に対して営業し、あらたな顧客を増やすためには、営業職が欠かせません。
住宅購入や建築のアドバイスや予算に対する相談など、コミュニケーション能力が必要で、アフターケアも担当する必要があります。一度きりの顧客対応ではなく、顧客と長いつきあいが求められます。
職種内容②設計職
戸建て住宅を購入する人の希望や理想をヒアリングして、図面を作る設計職では、発想力が求められます。図面を書くだけでなく、部材や構造の調整、図面の改善や安全面の考慮など、設計力が重要となるのです。
またクライアントなどへ説明が必要となるなど、コミュニケーション能力も持ち合わせていなければなりません。
職種③施工管理職
設計職が作成した図面をもとに、現場の施工管理職が実際に家を建てていきます。大工へ指示したり安全管理をおこなったりする現場のリーダー的な存在となるのです。
また、現場の作業員だけでなく、建築現場の近隣へ挨拶をしたり、外部業者との連携を取ったり、工事を中心に幅広くかかわる人が多く、コミュニケーション能力やリーダーシップが重視されています。
住宅会社の市場規模・推移
住宅会社の市場規模や推移は、その住宅企業がどのような業界に位置しているかによって異なります。
たとえば、ハウスメーカー業界トップの「ダイワハウス」における、2024年度の四半期ごとの推移は以下のとおりです。
- 2024年4~6月期(第1四半期):1兆2,100億円(前年同期比20.5%減)
- 2024年7~9月期(第2四半期):1兆3,300億円(前年同期比6.1%増)
- 2023年10~12月期(第3四半期):1兆2,100億円(前年同期比4.4%増)
ダイワハウスは、2024年3月期で初の売上高5兆円を見込み、連結業績予想は上方修正となっています。
背景には、戸建て住宅・商業施設・事業施設、3つのセグメントで予想を大きく上回る売上高となったことがあります。ダイワハウスでは、これから2025年にかけて、中国の新規開発を進めていくと発表されています。
外資系企業の売上ランキング
企業名 | 売上高 |
ダイワハウス | 4兆9,081億円 |
積水ハウス | 2兆9,288億円 |
飯田ホールディングス | 1兆4,397億円 |
住友林業 | 1兆6,697億円 |
ヘーベルハウス | 8,592億円 |
セキスイハイム | 5,374億円 |
一条工務店 | 5,315億円 |
ミサワホーム | 4,315億円 |
三井ホーム | 2,530億円 |
パナソニックホームズ(パナホーム) | 2,522億円 |
住宅会社のハウスメーカー市場における売上高ランキングは、上記のとおりです。
ダイワハウスを筆頭に、トップ4は1兆円越えの売上高となっています。しかしトップ10であるパナホームとの差が非常に大きく、ハウスメーカー市場には大きな格差があると言えるでしょう。選考に進むためには、住宅会社の動きだけでなく、業界研究が必要だと言えるでしょう。
住宅会社に就職したいと考えているなら、「どのような事業展開をおこなっているのか」「事業の規模やグローバル化について」など、詳しく研究したうえで、志望する企業を決めることを心掛けておきましょう。
参照ページ:企業比較 | バフェット・コード
住宅会社企業の大手企業紹介
売上高ランキング上位5つの企業を紹介します。
- ダイワハウス
- 積水ハウス
- 飯田ホールディングス
- 住友林業
- ヘーベルハウス
企業①ダイワハウス
出典元:ダイワハウス
2020年を境に、圧倒的な首位を独走し続けているダイワハウスは、売上高だけでなく総販売個数でも業界トップを維持しています。
注文住宅や一戸建て、投資用賃貸住宅や土地の開発、分譲住宅地の売買など、住宅会社として幅広く手がけています。さらに、商業施設やテナントなど、多くの事業を展開し、その規模によって住宅会社の市場でトップにランクインしているのです。
企業②積水ハウス
出典元:積水ハウス
大きな売上高を誇る業界2位の積水ハウスは、CMでも歌で親しまれておりブランド力を持った住宅会社です。
住宅の性能やオリジナル設備を武器に、注文住宅分野ではトップの売上を誇っています。
また、太陽光発電システム・燃料電池システムを搭載の住宅に関する棟数、および、スマートタウン展開やリフォーム市場でも売上トップとなっています。
企業③飯田ホールディングス
出典元:飯田ホールディングス
飯田ホールディングスの売上額の約90%は、戸建分譲となっています。
アイティホーム・アーネストワン・飯田産業・タクトホーム・東栄住宅・一建設のローコスト分譲住宅会社6社が、2013年に経営統合したグループ会社で、ローコストの住宅メーカーとして名をはせています。
一建設は1967年で老舗企業だったことも背景にあり、建売分譲販売の実績は年間4万棟を越えるほどの顧客数をもっています。
企業④住友林業
出典元:住友林業
木造住宅を好む人から絶大な人気を誇る住友林業は、注文住宅を主に事業をおこなっています。
日本の国土1/900以上にわたる自社保有の山林があることから、木材や建材の流通事業にも力を入れています。
伝統的な木造軸組工法で、木の強さを活かす先進技術や。樹木のラインナップも豊富なため、一級建築士の資格保有者は業界でもトップクラスです。
企業⑤ヘーベルハウス
出典元:ヘーベルハウス
ヘーベルハウスは、外壁ALCを使った注文住宅が有名です。
本来の社名は旭化成ホームズですが、ブランド名の知名度のほうがあがってしまいました。
重量鉄骨造を得意とした企業で、耐震性や耐久性、対候性にも強く優れた住宅が人気を集めています。
住宅会社で働くメリット
住宅会社で働くと、どのようなメリットがあるかを紹介します。ここでは、代表的なメリット2つについて確認してみてください。
メリット①大きな仕事に携われる
人生で一番大きな買い物とも言われる住宅購入は、ヒアリングから始まり入居するまで、家を1軒建てるまで非常に大がかりな仕事となります。
理想の住まいへ近づけるため、アドバイスやヒアリングなどお客様から感謝される場面が多くあります。人の人生において、大きなイベントに立ち会える喜びを感じられることでしょう。
コミュニケーション能力や回転の早さが求められますが、非常にやりがいのある仕事になると言えます。
メリット②幅広い知識を得られるようになる
住宅会社では、住宅に関して幅広い知識が求められます。予算やライフスタイル、住宅ローンへのアドバイスなど、金融に関する知識も合わせて身に着けることができるのです。
また、設計職を志望した場合は、最新情報に敏感になる必要があり、内装や外装、設備などについて提案能力も身に着けることができます。
住宅会社では、常に新しい情報を取り入れており、様々な知識を身に着けられるため、成長を求める人やスキルを高めたい人に向いています。
住宅会社で働くデメリット
住宅会社に興味を持つ就活生は、自己成長を期待する人が多くいますが、なかにはデメリットもあります。
メリットだけを見て住宅会社へ就職してしまうと、入社後のギャップによって業務への意欲や熱意が冷めてしまうことも考えられるので、しっかり理解しておきましょう。
ここでは、住宅会社におけるデメリットを2つ紹介します。
デメリット①住宅市場は縮小傾向にある
少子高齢化によって、これからの日本では住宅市場が縮小傾向にあり、将来性に不安があると言えます。しかし、リフォーム市場は好調で、多くの企業がリフォーム事業に重点を置き始めています。
また、グローバル展開を開始した企業もあり、志望する住宅会社を選択するときは、しっかり企業研究をおこない、どのような事業に力を入れているかをよく調べておきましょう。
デメリット②残業や休日出勤が多くなる
住宅会社の営業職の場合、モデルルームを訪れる客の多くが休日であり、その対応を必要とするため休日出勤が多くなってしまいます。
施工管理になると、現場の施工期間や納期が迫ってくると、残業が多くなったり休日出勤を余儀なくされるケースもあるのです。
振り替えとして平日に休みがもらえますが、土日はしっかり休みたいという人には、住宅会社の業界は、希望する勤務形態は難しいと考えておきましょう。
住宅社企は、大きな仕事に携わることができ、知識や経験を積んで自分の成長に繋がります。また、人から感謝される場面が多くあるので、やりがいのある仕事だと言えるでしょう。
一方で、住宅会社では休日出勤や残業が多くなる傾向があり、今後、市場の規模が縮小されていく懸念もあるのです。
しかし、住宅会社は今後、グローバルな事業展開を必要とする転換期にいると考えられています。
住宅会社への就活を成功させるためには
住宅会社の業界に限らず、就活をするときには、さまざまなことに関する対策が重要です。エントリーシートや面接対策は特に重要で、対策をおこなうためには業界研究や企業研究が欠かせません。
志望動機を書くときの注意点や論理的な志望動機などを意識して、事前に情報を集めておきましょう。
エントリーシートや面接に向けて志望動機を決めるときには、以下に記載する4つのポイントが重要です。それぞれの特徴と住宅会社でよくある志望動機を確認しておきましょう。
なぜ住宅会社なのか
- なぜ不動産ではなく住宅会社なのか
- 他の企業ではできないことなのか
なぜその企業なのか
- 数多くある住宅会社のなかで、なぜそのこの企業を志望するのか
- 競合他社ではなぜだめなのか
なぜその職種なのか
- なぜその職種を選んだのか
- ちがう業務で達成はできないのか
上記の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチしているのか
- 3つの内容で違うところはないか、論理的に破綻していないか
- 自分の将来像や達成したいこととマッチしているか
ES・面接頻出質問を紹介
1.なぜこの企業なのですか?
私はコロナ禍で家族と過ごす時間が増え、住宅に興味を持ちました。
住宅は家族みんなの居場所ですが、家族とはいえ個々の嗜好が違うためそれぞれが心地よいと感じる空間を保つことは非常に難しいです。一方で、家族全員が過ごすリビングの居心地が良くなると家族とのコミュニケーションが増えることに気が付きました。そのことは自分の人生においてとても大切であると実感しました。
御社は、家族単位での住宅における幸せを追求しています。どの住宅メーカーよりも住宅に「家族の存在」を感じました。まさに私が実現したい家の形であると感銘を受け、自分も将来この企業で家を建てたいと思いました。
私は、御社が提供する家のすばらしさを、お客様に体験できるかたちで伝えていきたいです。「家族との時間を大切にしてほしい」その思いを叶えられるのは御社しかないと考え、志望しました。
2.どうしてその職種を希望していますか
私は、営業を希望しています。学生時代アルバイトで接客業を体験し、人、特に家族を幸せにできる仕事に関わりたいと考えるようになりました。
家は家族の居場所です。人生の多くを、家族で、家で過ごします。家族としても個々の人間としても、笑顔になって素敵な人生が送れるような、いいものを提供していきたいです。
御社の構法は、家族みんなが快適に過ごせる広い居間を実現しています。住宅展示場でその技術のクオリティの高さにも感動し、自信をもってお客様に幸せな未来の暮らしを提案できると考え、御社を第一希望としております。
入社できましたら、たくさんの家族の人生とふれあいながら、明るい笑顔を絶やすことのない信頼される営業マンになりたいです。
これらの質問返答を、4つのフレームワークに当てはめて回答すると以下のようになります。
なぜこの住宅会社の業界なのか
- 人に家のすばらしさを伝える仕事がしたい
なぜその企業なのか
- 企業の理念に共感した
なぜその仕事なのか
人やその人の家族とかかわる仕事をしたい
以上の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチするのか
- 企業の理念に基づき、人に感動と幸せを与えられる営業マンになりたい。
このように、将来自分のやりたいことや目指す未来像に対して、現在とのギャップにはどのようなものがあるのか。そして、そのギャップを埋めるために志望する企業を決めていくというロジックも、就活における一つの方法ということも覚えておいてください。
また、具体的な面接対策を紹介している記事などが他にも多数ありますので、ぜひ合わせて読んでみてください。
まとめ
この記事では、住宅会社の業界について解説しました。住宅会社では、幅広い大学から採用されているため、学歴フィルターはないと言えます。しかし、エントリーする就活生のなかには高学歴の人もいるため、エントリーシートや面接に向けてしっかり対策が必要です。
住宅会社では、営業や事務、設計職や施工管理職などがあるので、業界研究や企業研究をおこない、自分がどの企業にあっているのかも考えながら志望動機を考えておきましょう。