【業界研究】ベンチャー企業は!特徴や向き不向きは?選考に役立つ情報を徹底解説!
2024年2月25日更新
はじめに
就活を成功させるためには業界研究を欠かすことはできません。
業界独自の業務や特徴を知っておくことは非常に重要で、入社後のギャップをなくしたり、業界全体の将来像を考えたりすることができます。
そこで、今回はベンチャー企業について基本概要から業務内容、就活に役立つ情報をご紹介します。
この記事は、以下のようなことを知りたい就活生を対象にお話を進めています。
- ベンチャー企業ってどんな仕事をしているのか知りたい
- ベンチャー企業に就職するのは難易度が高いのかが気になっている
- ベンチャー企業の選考対策は何をすればいいのか知りたい
ベンチャー企業に興味がある就活生は、ぜひ最後までご覧ください。
ベンチャー企業以外の業界については、以下の記事で紹介しているので、ぜひ確認してみてくださいね。
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この記事の結論
ベンチャー企業への就職難易度は、多くの企業に学歴フィルターが存在していないと言えます。
根拠としては、ベンチャー企業を起業した代表者は、必ずしも高学歴であるとは限らず、なかには高卒の社長も存在します。
ただし、ベンチャー企業のなかには学力重視の企業も存在しているので、企業研究もしっかりおこないましょう。
ベンチャー企業は、就活生に対して企業のマネージメント役を求めています。
スキルや経験が少ない就活生には、思考力や理解力が必要とされているのです。
他の就活生との差別化をはかるためにも、しっかりと選考対策をおこないましょう。
選考対策には、業界の理解を深めると同時に、エントリーシートの段階で、客観的に自己分析をおこない、面接で聞かれても自分の言葉でしっかり伝えられるよう練習しておくことが重要です。
のちほど、具体的な方法を紹介しますので、ぜひ最後までおつきあいください。
ベンチャー企業とは?
ベンチャー企業には、明確な定義はありませんが、技術や製品、サービスを提供・開発し、イノベーションを生み出す企業で設立が数年程度の企業を指しています。
20~30代の若手人材が多く、将来的には大企業となる可能性を秘めていると考えられます。そのために、企業に適した有能な人材を求めており、大手よりも給与が高く設定されているケースもあるのです。
ベンチャー企業に多いのはIT系企業で、そのほか工業・エネルギー系・医療系などさまざまな分野で活躍しています。
ベンチャー企業の現状は?
トピック1:この10年間でベンチャー企業の輩出数や資金調達額などが増加傾向
DXや気候変動対応関連など、新しいイノベーション需要が高まっているだけでなく、ベンチャー企業への投資家層が拡大傾向となりました。
まだまだ海外に比べて拡大ペースは低いものの、企業金融面に絞ると、未上場の段階で大口資金を確保したり、新興株式市場において持続的な企業価値の向上へ取り組んだりしているベンチャー企業が増えてきています。
参照ページ:わが国のベンチャービジネスの現状と課題|日本銀行
トピック2:国から50億円の支援を受けたベンチャー企業が倒産
2018年には売上高が5億円を超え、「医療の変革を牽引するバイオ・医療品の17社」として企業価値217億円と算出されたベンチャー企業「株式会社ボナック」が2024年2月9日に破産申請しました。2021年には国立研究開発法人・日本医療研究開発機構(AMED)により医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)の実用化開発タイプに採択され、50億円の支援を受けた企業です。
2025年の承認申請を予定していたコロナ治療薬は、動物実験による実用性が認められず、2022年の売上が200万円となり破産に至ってしまいました。
参照ページ:国から50億円の支援を受けたベンチャー破産…日経新聞「企業価値217億円」|Businness Journal
ベンチャー企業の未来は?
トピック1:業界によっては伸びる可能性があり急成長!
特定のベンチャー企業が伸びるわけではなく、業界全体が急成長しているため、ベンチャー企業も波にのれる可能性があります。
たとえば少子高齢化によって、今後医療業界はますます需要が高まることは必須です。
また、ChatGPTなどのAI市場は2023年に拡大された業界で急激に成長しています。しかし、まだまだ新規参入が可能な業界であるため、AI事業をおこなっているベンチャー企業は、認知や需要が拡大していくことが考えられます。
参照ページ:ベンチャーがこれから伸びる業界は?理由と成長している企業をあわせて紹介|Fortna Ventures
トピック2:これから伸びる9つの業界に当てはまるかが鍵
今後伸びると予想されている業界には、以下のようなものがあります。
- IT企業
- 電子部品・半導体業界
- エンタメ業界
- EC業界
- 倉庫・物流業界
- 医療業界
- フードデリバリーサービス業界
- 農業業界
- 宇宙開発業界
IT企業が伸びれば、サイバーセキュリティ企業も伸びる傾向にあるなど、1つの業界が伸びれば関連して伸びる業界もあります。
しかし、人による作業がIT化されていくため、ITによって関連する業界が一緒に伸びると予測することができます。
ベンチャー企業の職種
職種内容①営業職
ベンチャー企業で最も多い職種が営業職です。
新しい事業を多方面へ展開していくために、販路拡大や顧客獲得が必要不可欠であるベンチャー企業では、ビジネス拡大が急務となっているのです。
ベンチャー企業が事業拡大を急ぐ理由は、他のベンチャー企業に成果を横取りされないためであり、営業活動を怠れば、急速に他のベンチャー企業が拡大し、市場マーケットの勝負に蒔けてしまいます。
営業の力にベンチャー企業の将来がかかっていると言っても過言ではないほど、営業職は重要なポジションとなっています。
職種内容②企画・マーケティング職
営業と同じくらい重要なポジションとなる職種が、企画・マーケティング職で、事業を急拡大させるための目玉企画を次々と必要になります。
企画をするためには、マーケティング能力が不可欠であり、分析力が重要です。ベンチャー企業は、マーケティングと企画を繰り返すことで、成功を目指しているのです。
職種③エンジニア職
PCを使ったIoT技術と関わる業務をおこなうエンジニア職は、IT企業にとってなくてはならない存在です。
いわゆるITエンジニアと呼ばれ、近年急成長しているベンチャー企業には、優秀なITエンジニアが集まっています。
新たに参入しているベンチャー企業の多くがIT関連業界での活躍を目指しており、優秀なエンジニアなら常に歓迎される職種だと言えるでしょう。
職種④人事職
ベンチャー企業が軌道に乗りだすと、いつまでも社長自らが人事を担当するわけにはいきません。
少人数のベンチャー企業から中規模へ拡大するためには、いずれは人事職が必要となってくるのです。
つまり、人事職を募集している企業は、事業の拡大に成功しつつある企業とも考えられます。
人事職では、採用や配属、評価制度や就業規則、給与や労務管理など、総務と同様の業務を任される傾向にあります。
職種⑤医療・福祉職
ベンチャー企業の医療や福祉職は、最先端技術を用いた介護やケアを考えるもので、ITと医療や福祉を融合させたベンチャー企業で採用されています。
一般の医療業界とは違った分野で成長を狙うベンチャー企業が多く、社会への貢献度に高い意識を持っていると言えるでしょう。
ベンチャー企業の市場規模・推移
ベンチャー企業の市場規模や推移は、そのベンチャー企業がどのような業界に位置しているかによって異なります。
たとえば、最初は6人からはじまったベンチャー企業「楽天グループ」のEC流通市場における、2023年度の四半期ベースの推移は以下のとおりです。
- 2023年1~3月期(第1四半期):1兆4,158億円(前年同期比12.2%増)
- 2023年4~6月期(第2四半期):1兆4,542億円(前年同期比10.0%増)
- 2023年7~9月期(第3四半期):1兆5,721億円(前年同期比15.7%増)
- 2023年10~12月期(第4四半期):1兆6,067億円(前年同期比6.2%減)
日本におけるEC市場流通総額は、その総額の約50%がECモールで占めており、3大ECモールとされるAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングが独占状態となっています。
そんななか、楽天市場では20.3%を占めていることから、ベンチャー企業である楽天市場は、EC流通業界において約20%ものシェア率を誇っているのです。
今後、市場の動向を探ることで、さらなる市場拡大が期待できる企業となっています。
参照ページ:楽天グループの流通総額は6.9%増の6兆円、SPU改訂などの影響で4Qはマイナス成長|ネットショップ担当者フォーラム
ベンチャー企業の売上ランキング
企業名 | 売上高 |
楽天 | 2兆713億円 |
リクルートホールディングス | 3兆4,295億円 |
LINEヤフー | 1兆6,723億円 |
サイバーエージェント | 7,202億円 |
DMM.com | 3,476億円 |
GMOインターネット | 2,456億円 |
エムスリー | 2,308億円 |
ミクシィ | 1,468億円 |
DeNA | 1,349億円 |
ベンチャー企業における売上高ランキングは、上記のとおりです。
これらは、さまざまな業界において市場を拡大しているベンチャー企業ですが、すべてITに関連する企業だと言っても過言ではありません。
そのため、選考に進むためにはIT業界について研究し、多岐にわたる業種を調べることが重要です。
ベンチャー企業に就職したいと考えているなら、どのような事業をおこなっているのか、どのような業界と関連しているのかなど、詳しく研究したうえで志望する企業を決定した方が良いでしょう。
参照ページ企業比較 | バフェット・コード
ベンチャー企業の大手企業紹介
売上高ランキング上位5つの企業を紹介します。
- 楽天ホールディングス
- リクルートホールディングス
- LINEヤフー
- サイバーエージェント
- DMM.com
企業①楽天ホールディングス
出典元:楽天ホールディングス
楽天ホールディングスは、70を超えるサービスを取扱い、世界の約17億人が利用しているメガベンチャー企業です。インターネット・ショッピングモールを初めて開設したベンチャー企業で、6人からスタートした楽天市場は、25年経過したいまでは、楽天ホールディングスとして従業員は32,079人(2022年12月31日時点の連結)となりました。
「グローバルイノベーションカンパニー」としての目標をかかげ、チャレンジ精神をもとに自己啓発に取り組める環境があります。
リクルートホールディングス
出典元:リクルートホールディングス
大学生向けの求人広告事業や人材派遣の進出など、さまざまなイノベーションを通じた社会課題に取り組む企業です。
ユーザーと企業のマッチングビジネスを中心に、世界60カ国以上で人材事業をおこなっています。テクノロジーを用いてマッチングのプラットフォームやSaaSの提供をおこない、様々な企業のビジネスを支える企業です。
LINEヤフー株式会社
出典元:LINEヤフー株式会社
ベンチャー企業の「LINE」と大手企業「Yahoo!Japan」が再編成され、2023年10月に生まれた企業がLINEヤフー株式会社です。
ベンチャー企業ならではの実力重視とチャレンジ精神は引き継いでおり、広告やメディア事業は底堅い成果を挙げています。
また、PayPayの戦略事業も収益改善に繋がっており、連結取扱残高は10兆円を超える勢いとなっています。
今後、抜本的な事業効率化が進められ、基盤強化により新たな成長を見込んでいる企業となったのです。
サイバーエージェント
出典元:株式会社サイバーエージェント
インターネットによる広告事業を中心としており、広告代理店事業やアドテクノロジー事業など、活躍している事業は多岐に渡ります。
インターネット広告代理店としては、国内トップクラスを誇る売上高で、広告主向けのインターネットプロモーションを提供しているパイオニア企業として、事業拡大が進められています。
DMM.com
出典元:DMM.com
「領域とわず、何でもやる」の企業理念にこだわり、ゲームやコミュニティシステム、ビジネスソリューションやヘルスケア、金融や教育など、16領域で60を超える事業を展開しています。
舞台やライブ映像などのDMMSTAGEや動画配信のDMM TV、オンライン診療がおこなえるDMMオンラインクリニックなど、人びとの生活に大きくかかわる分野で事業展開に成功した企業だと言えます。
ベンチャー企業で働くメリット
ベンチャー企業で働くと、どのようなメリットがあるかを紹介します。ここでは、代表的なメリット2つについて確認してみてください。
メリット①入社年数が浅くても能力で評価されやすい
ベンチャー企業の大きなメリットは、年功序列ではなく、能力や実力があれば評価されやすいことです。ベンチャー企業では、成果を重視する傾向があり、新卒で入社したてであっても結果を出すことができれば高い評価を得られます。
メガベンチャーでないかぎり、少人数の精鋭であるため、意見も通りやすく活躍できるフィールドが広く用意されています。
また、新しい企業が多いため自由な社風が特徴で、のびのびと自分のスキルを高めて成果を出したい人には、ベンチャー企業がおすすめです。
メリット②責任のある仕事が任される
責任ある仕事が任されるのもベンチャー企業の特徴です。人数が少ないベンチャー企業では、一般企業では新入社員では経験できない仕事を手がけられる可能性があります。
個人の裁量も大きく、部署や職種に縛られることなく、生き生きと活躍できるメリットがあります。
自己成長をのぞむ人にはベンチャー企業がおすすめで、「若手のうちから活躍したい」「自分のスキルを入社したらどんどん高めたい」など、成長意欲の高い人ならベンチャー企業で活躍できることでしょう。
ベンチャー企業で働くデメリット
活躍をのぞむ就活生にとって、ベンチャー企業は魅力的ですが、デメリットもあります。
メリットだけを見つめてベンチャー企業へ就職してしまうと、イメージとは違った現実を知り、業務に耐えられなくなる可能性もあります。
ここではベンチャー企業におけるデメリットを2つ紹介します。
デメリット①研修制度が整っていない可能性
設立年数が浅いベンチャー企業では、まだ研修制度の構築に至っていない可能性が考えられます。社員数が少なければ、研修を担当する人材がいない場合や、入社してもつきっきりで業務を教えてもらえない場合もあるのです。
研修制度がない場合は、技術やスキルを見て学ぶほかはなく、主体性を持って動ける人でなければ業務の負担から、会社への不信感に繋がってしまう恐れがあります。
ベンチャー企業を志望する場合は、どのような企業なのかをしっかり研究し、自分に適性があるかを客観的にみて、検討することが大切だと言えるでしょう。
デメリット②労働環境や福利厚生が整備されていない可能性
ベンチャー企業では、設立から間もない場合や従業員数が少ない場合は、労働環境や福利厚生が整備されていない可能性があります。
毎日残業ばかりで労働時間が長くなっていたり、許容範囲を超える業務を一人で負担しなければならなくなったりすると、離職や過労の原因に繋がってしまいます。
せっかく努力した就活も、そのような結果になってしまっては意味がありません。
ベンチャー企業を志望する就活生は、責任感のある仕事をできる反面、一人で背負う業務量は一般企業に比べて多く、労働時間が長くなるケースを見越しておくことが大切です。
ベンチャー企業への就活を成功させるためには
ベンチャー企業に限らず、就活をおこなうときには、さまざまなことに関する対策が重要です。エントリーシートや面接対策は特に重要で、対策をおこなうためには業界や企業研究が欠かせません。
志望動機を書くときの注意点や論理的な志望動機などを意識して、事前に情報を集めておきましょう。
エントリーシートや面接に向けて志望動機を決めるときには、4つのポイントが重要です。それぞれの特徴とベンチャー企業でよくある志望動機を確認しておきましょう。
なぜベンチャー企業なのか
- なぜ大企業ではなくベンチャー企業なのか
- 他の企業ではできないことなのか
なぜその企業なのか
- 数多くあるベンチャー企業のなかで、なぜその企業を志望するのか
- 競合他社ではなぜだめなのか
なぜその職種なのか
- なぜその職種を選んだのか
- ちがう業務で達成はできないのか
上記の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチしているのか
- 3つの内容で違うところはないか、論理的に破綻していないか
- 自分の将来像や達成したいこととマッチしているか
ES・面接頻出質問を紹介
1.当社の知名度は決して高くないと思いますが、なぜ当社を志望したのですか?
御社につきましては、就職活動をしている際に知りました。「表立って前に出ることは少ないけれども、非常に技術力の高い会社である」という印象があり、非常に興味を惹きました。あらためて調べてみたところ、競合他社に比べ技術向上に力を入れておられ、安定したサービスを提供できる土壌をつくられていることが分かりました。
新規事業としてIT関連のビジネスも手掛けられており、安定した既存サービスに加え、伸びしろの大きい新規事業を積極的に生み出すという企業姿勢に、強く将来性を感じたため志望させていただきました。
2.業務内容は部署を越えたものになるかもしれませんが、それでも大丈夫ですか?
はい。さまざまな業務を行うことで自分の可能性を広げていきたいと考えております。
もし可能であれば、今回応募させていただいている技術職について、社員の方が普段どのような業務をされているか教えていただけますでしょうか。
これらの質問返答を、4つのフレームワークに当てはめて回答すると以下のようになります。
なぜベンチャー企業なのか
- 自分の可能性を広げていきたい
なぜその企業なのか
安定したサービスを提供できる土壌をつくられている
なぜそのジョブなのか
非常に技術力の高い会社であること
以上の3つが自分のやりたいことや方向性とどうマッチするのか
- 高い技術力のある会社で自分のスキルを磨き、可能性を広げていきたい
このように、将来自分のやりたいことや目指す未来像に対して、現在とのギャップにはどのようなものがあるのか。そして、それを埋めるために志望する企業を決めるといったロジックも、就活における一つの方法ということも覚えておいてください。
また、具体的な面接対策を紹介している記事などが他にも多数ありますので、ぜひ合わせて読んでみてください。
まとめ
この記事では、ベンチャー企業について解説しました。
ベンチャー企業は、まだ設立間もない企業も含めると、非常に数多く存在しますが、楽天市場のように将来大きなメガベンチャー企業になる可能性を秘めています。
また、実力主義であることが多く、若手のうちから裁量ある仕事を多数こなせる魅力を持っているのです。
求められるスキルは企業ごとに異なるため、気になる人は、まず会社の説明会に参加するなどして、企業への理解を深めてみましょう。