【企業分析】東芝テックの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/3/3更新
はじめに
東芝テック株式会社(以下、東芝テック)は、東芝グループに属する電子機器製造メーカーです。
東芝テックの親会社である株式会社東芝(以下、東芝)は日本を代表する総合電機メーカーとして、エネルギー産業、社会インフラ事業、電子デバイスなどを総合的に手がけています。
東芝テックは、そんな東芝の社会インフラ事業を担当しています。
東芝テックの事業内容は、買い物を行う際のレジの無人化や、専用アプリを活用した電子レシートの発行など、流通小売業のサプライチェーンの利便性向上を図る「リテール・ソリューション事業」や、オフィスにおける業務効率化を提案する「ワークプレイス・ソリューション事業」などです。
幅広い領域でDX化を推進することにより、クライアントや消費者の暮らしの利便性向上に寄与しています。
そんな東芝テックの企業分析を行うための基礎知識や社風、選考対策などを紹介していきます。
東芝テックや電子機器業界、東芝グループ関連企業への就職を考えている以下のような就活生を対象に、企業分析をおこなっています。
- 東芝テックの業務内容が知りたい。
- 東芝テックの就職難易度が知りたい。
- 東芝テックの選考対策について、何をしたらいいかわからない。
その他の業界については以下の記事でまとめているので、ぜひご覧ください。
【参照ページ】
【期間限定公開!】就活のプロが
自己分析のやり方を徹底解説!
今回、期間限定で就活のプロフェッショナルであるキャリアアドバイザーが、エントリーシートや面接に悩んでる学生に向けて、だれでも簡単に自己分析が出来る方法を3つ紹介しました!
すぐに実行に移せるものばかりなので、ぜひ読んでみてください!
この記事の結論
東芝テックの就職難易度は標準よりやや高いです。
東芝グループの関連子会社ということで知名度があり、事業内容や財務状況が安定していることからも、多くの学生が選考にエントリーすることが予想されます。
また、選考には推薦応募という項目があり、条件を満たしていればいきなり最終面接が受けられます。
推薦応募をする就活生は、一定数いると考えると倍率はさらに高くなるでしょう。
採用は学歴重視ではなく幅広い大学から採用されています。
東芝テックに入社したいという強い気持ちと、明確な志望動機をアピールして選考対策を充実させれば、学歴、文系、理系問わず、内定を獲得できるチャンスがあるでしょう。
選考試験の内容は、エントリーシートを提出した後、3回の面接試験が実施されます。
面接を複数回行う人物重視の採用なので、自己分析や企業分析をしっかりと行い、対策しておくことをおすすめします。
東芝テックの募集職種は以下のとおりです。
- 営業
- ソリューションエンジニア
- 効率化支援
- 研究・開発職
- 商品企画
- 財務・総務
選考の中で職種を選択する必要があるので、企業説明会への参加やOB訪問を行い、希望する仕事を明確にしておきましょう。
次の章からは、各事業内容やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
東芝テック株式会社について
出典元:東芝テック会社概況
会社概要
東芝テック株式会社は、日本を拠点としている電子機器関係企業で、東芝グループの社会インフラ事業を担う会社として設立されました。
「ともにつくる、つぎをつくる〜いつでもどこでもお客さまとともに〜」をスローガンに掲げ、クライアントや消費者の行動を分析し、販促へ活かす事業を展開しています。
また、既存の事業領域だけでなく、カーボンニュートラルへの取り組みやヘルスケア事業についても挑戦し、社会問題の解決へ向け事業を展開しています。
東芝テックはPOSシステム(販売時点情報管理)の構築、デジタル複合機、自動認識システムなどを活用し、店舗、倉庫、オフィスなど幅広くクライアントをサポートしています。
主な事業は以下のとおりです。
- リテール・ソリューション
- ワークプレイス・ソリューション
- オートID・ソリューション
- インクジェット・ソリューション
上記の事業内容については後ほど詳しく解説いたします。
商品の製造から消費者の手元に商品が届くまでの利便性向上に向け、DX技術を駆使し、クライアントに最適なプランを提案できることが東芝テックの強みです。
次に、東芝テックの業界内での立ち位置について紹介いたします。
東芝テックがメイン事業として手がけている「ターミナルPOSレジ」のシェアは、東芝テックが36%、「NECプラットフォームズ」が28%、「富士通フロンテック」が18%となっています。
ターミナルPOSレジの分野では業界ナンバーワンのシェアを誇っています。
東芝テックの選考を受ける際は、似たビジネスモデルを採用している企業の企業分析を行い、企業の特色や強みなどについて分析しておきましょう。
【参照ページ】
各事業別の売上規模
東芝テックの売上規模は5,107億円です(2023年3月期)。
2021年は4,056億円、2022年は4,453億円と好調に推移しています。
2022年度の有価証券報告書によると、各事業の売上高は以下のとおりです。
上記のとおり、流通小売業を中心にサービスを展開している「リテールソリューション事業」とオフィスなどの労働環境のDX化を手がける「ワークプレイスソリューション事業」が事業の柱です。
【参照ページ】
各事業セグメントの解説
東芝テックには事業の柱が4つあります。
それぞれの分野が非常に重要な役割を担っているので、事業内容について解説いたします。
リテール・ソリューション事業
リテール・ソリューション事業は、国内外のPOSシステム、オートIDシステムなどを取り扱っている事業です。
POSシステムとは、日本語で販売時点時点情報管理を意味します。
在庫管理、売上管理をシステム化することにより、消費者の購買行動を集計することが可能です。
オートIDシステムとは、商品タグから商品情報を自動で読み込むシステムです。
これらの技術を用いて消費者の利便性の向上、クライアントの課題解決に寄与しています。
ワークプレイス・ソリューション事業
ワークプレイス・ソリューション事業では、オフィスで使用する複合機を通じてクライアントの業務効率化を推進しています。
紙文書や手書きテキストの電子化およびシステムとの連携技術は、ロジスティクスセンター、工場などのワークプレイスで重宝されています。
オートID・ソリューション事業
オートID・ソリューション事業では、バーコード、タグ、画像などの自動認識技術を活用しています。
自動認識技術を活用し、需要と供給のミスマッチを最小限に留め、収益を高められる提案をおこなっています。
インクジェット・ソリューション事業
インクジェット・ソリューション事業では高品質な印刷技術を通じて、クライアントの課題解決をおこなっています。
クライアントの事業立ち上げや事業拡大を印刷技術をとおしてサポートしており、屋外看板や商品ラベルなどの産業分野への応用が期待されています。
以上が東芝テックの主要4事業です。
東芝テックの選考を受ける際は企業説明会やOB訪問を行い、各事業について情報収集しておきましょう。
東芝テックで働いている社員は?
平均勤続年数は?
東芝テックには現在約3,300名の従業員がおり、平均勤続年数は20. 9年です。
日本国内の民間企業の平均勤続年数が11. 8年であることから、全国平均よりも倍近く長い勤続年数を誇っています。
東芝テックは働きやすく、定着率は高いといえるでしょう。
平均年収は?
東芝テックの平均年収は約749万円です。
全国平均の年収が433万円であることから、全国平均よりも高水準です。
しかし、電機メーカー業界の平均年収は781万円であることから、業界内では東芝テックの年収は平均以下です。
平均残業時間は?
東芝テックの平均残業時間は、求人情報によると毎月平均19.6時間とされています。
厚生労働省が発表している「毎月勤労統計調査」によると、一般労働者の平均残業時間は13.8時間とされているので、東芝テックの残業時間は平均より多いと言えます。
有給休暇取得状況について、東芝テックの年間有給休暇の取得日数は平均で14. 2日とされています。
これは全国の民間企業の平均である10. 3日を上回っています。
配属部署や担当プロジェクトによって異なる可能性はあるものの、非常にワークライフバランスを推進しています。
平均ボーナス額は?
東芝テックでは年2回、ボーナスが支給されます。
支給金額は業績や個人の成績などに応じて変化しますが、基本給の4.5ヶ月分〜6.0ヶ月分が支給されることが多い傾向です。
どんな文化なの?
東芝テックには、全ての社員が自分らしさを発揮できる文化があります。
市場での競争力を高めて、新しいサービスを創出していくために「変化に対応できる多様な人財の活躍」と「多様性を受容する風土改革」を推進しています。
自分らしさを発揮できる職場作りのためにライフプランに応じた休暇制度やキャリア支援制度が充実しており、どなたでも安心して働けます。
社内の雰囲気は東芝の企業文化を継承しており、比較的若い社員でも仕事を任せてもらえる傾向にあります。
一方で、東芝グループは日本を代表する大企業なので、大きな経営判断やプロジェクトの実行には時間を要する傾向にあるでしょう。
就活の際は自己分析をしっかりと行い、自身の求める働き方や労働環境を明確にし、選考に臨んでください。
【参照ページ】
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
総合電機メーカーの関連企業として、サプライチェーンのDX化に注力している企業と比較して東芝テックの立ち位置を紹介します。
売上高や就職偏差値などを参照し、競合他社と比較してみましょう。
まずは、以下の表をご覧ください。
会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値 | 社風 |
---|---|---|---|---|
東芝テック | 4,453億円 | 749万円 | 59 | 自分らしさを発揮できる社風 |
NECプラットフォームズ | 3,174億円 | 604万円 | 58 | 真面目な社員が多く、風通しの良い社風 |
富士通フロンテック | 684億円 | 708万円 | 53 | 風通しがよく、意見やアイデアを出しやすい社風 |
どの企業も親会社が非常に安定しており、福利厚生やワークライフバランスに優れています。
また、社内教育制度が充実しているので不安なく働けるでしょう。
就職活動で選考に臨む際は業界研究をしっかりと行い、なぜ電機メーカー業界を志望したのか明確にしておくことが重要です。
併せてグループの親会社についても企業分析を行い、どういったビジネスを展開しているかしっかりと把握しておきましょう。
【参照ページ】
東芝テックの新卒募集要項について
以下に東芝テックの新卒募集要項についてまとめました。
2024年度の募集要項では学部卒の初任給が232,000円、修士卒が257,000円となっており、大卒の平均初任給228,000円よりも高い水準にあります。
ライフサポート休暇、ワイドプラン休暇など独自の休暇制度を採用しており、ワークライフバランスを充実させる取り組みを推進しています。
出産や育児相互理解プログラムも導入していることから、子育て世代にも優しい企業といえます。
このように福利厚生は非常に充実しており、社員一人ひとりが働きやすい環境が整っています。
各項目 | 詳細 |
応募資格 | 特に記載なし |
職種 | 営業、ソリューションエンジニア、商品企画、支社店管理、研究、開発職(ソフト、ハード)、効率化支援、品質保証、SCM、知財、財務、総務 など |
基本給 | (1) 学部卒 月給 232,000円 (2) 修士了 月給 257,000円 |
昇給 | 年1回(4月) |
賞与 | 年2回(7月・12月) |
福利厚生 | 各種教育研修制度、年金制度、社内公募制度、在宅勤務制度、社外留職制度、キャリアリターン制度、カムバック採用制度、次世代育成支援制度(産前産後休暇、育児休職、短時間勤務制度、出産・育児相互理解プログラムなど)、財産形成貯蓄制度、持株制度、各種社会保険・団体保険制度、セルフビズ導入、ピアボーナス導入など |
勤務時間 | 特に記載なし |
勤務地 | 本社及び全国の各事業所 |
募集人数 | 90名程度(事務職45名程度、技術職45名程度) |
【参照ページ】
求める人材
東芝テックでは、求める人材像は以下の通りです。
- 高い目標をや情熱、夢を持っている人材
- 物事を自分ごととして捉え、責任感ある行動をとれる人材
- 常識を打ち破っていくチャレンジングな人材
- 会社とともに成長していける人材
東芝テックでは以上のような人材を求めています。
また、東芝グループの一員として、東芝グループの掲げる目標に向かって一緒に努力できる人材を募集しています。
東芝テックの新卒採用のフロー
東芝テックの選考は、下記の通りの流れです。
※採用年度によって変更がある可能性があるので注意が必要です。
①エントリーシート・大学成績の提出およびWEBテスト
東芝グループの関連企業というネームバリューと安定性があるため、応募者が膨大になる傾向があります。
高倍率な中でエントリーシートを通過させるためにも、なぜ「東芝テック」を志望したかを明確にしておきましょう。
また、WEBテストでは玉手箱方式のテストが実施されるため、参考書を繰り返し解いて充分に対策しておきましょう。
②一次選考
東芝テックの一次選考では、面接試験が実施されます。
希望職種により方式が異なることが特徴で、事務職は「グループ面談」、技術職は「個人面接」です。
グループ面接は、良くも悪くも周りの就活生と比較されます。
周りに惑わされることなく、自身の強みや経験を論理的に話しましょう。
③二次面接
二次面接では、就活生1人に対して人事担当者2名で面接を行うケースが多いです。
質問内容として、志望理由などのオーソドックスな内容と、エントリーシートに記載してある内容の深掘りが中心となります。
企業分析と自己分析をしっかりと行い、面接に臨みましょう。
④最終面接
東芝テックの最終面接は、二次面接と同様に学生1人に対して管理職の2名が面接を行うケースが多いです。
※推薦応募の就活生は最終面接からスタート
下記のような質問が多いでしょう。
- どのように企業分析をおこなってきたか
- 志望動機
- 入社してからの目標や夢
- 学生時代に取り組んできた内容
比較的オーソドックスな内容なので、自己分析と企業分析を行って準備しておきましょう。
職種によっては専門的な質問があるのでOB訪問などを行い、業務の内容をイメージしておくと回答しやすいでしょう。
採用大学
東芝テックの過去の採用実績を見ると、国公立大学や有名私立大学だけでなく、中堅大学を含め幅広く採用しています。
採用実績は以下のとおりです。
【採用実績大学】
<大学> 愛知大学、茨城大学、大阪経済大学、大阪工業大学、岡山大学、関西大学、関西学院大学、、京都産業大学、近畿大学、慶應義塾大学、甲南大学、神戸大学、神戸学院大学、國學院大學、駒澤大学、芝浦工業大学、島根大学、下関市立大学、順天堂大学、駿河台大学、成蹊大学、専修大学、千葉大学、千葉工業大学、中央大学、中京大学、同志社大学、同志社女子大学、東洋大学、鳥取大学、豊橋技術科学大学、長野県立大学、南山大学、新潟大学、日本大学、法政大学、北海道大学、明治大学、教大学、立正大学、立命館大学、龍谷大学、和歌山大学他 |
採用大学のランクに関しては、以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、東芝テックの就職偏差値・難易度を見ていきましょう。
結論として、東芝テックの就職偏差値・難易度はやや高いと言えます。
その理由としては以下の3点が挙げられます。
- 募集人数が事務職・技術職それぞれ約45人程度と狭き門だから
- 東芝グループの関連企業であるため知名度があり、安定しているから
- 福利厚生が充実しており、働きやすい環境、風土だから
学歴や文系、理系を問わず、様々な学生を採用している実績があります。
東芝グループの関連企業であり知名度が高いので、応募人数が非常に多くなる傾向があるでしょう。
数多くの学生と差別化を図るためにも企業分析を充実させ、面接などの準備を整えてください。
まとめ
企業分析として、東芝テックの就職難易度・採用大学・選考対策などについてご説明しました。
東芝テックは電機メーカー業界に属する企業で、東芝グループの社会インフラ事業を担っている企業です。
東芝テックは東芝グループの関連企業として高い人気を誇っているため、高倍率になる可能性があります。
ただし、学歴重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあるでしょう。
選考を突破するためにも、自己分析と企業分析は入念に行ってください。
ぜひこの記事を参考にし、内定を獲得できるように頑張ってください。