花王が行っているインターン内容とは?参加メリットや選考対策も紹介
2024/4/19更新
はじめに
本記事では、花王株式会社(以下、花王)のインターンシップを詳細に解説しています。
結論からいうと、花王ではインターンシップに力を入れており、特設サイトから応募することが可能です。
花王のインターンシップは、理学系修士・博士や6年生理学部向けの技術系インターンシップと、特に専攻の定めのないシステム系インターンシップが存在します。
花王のインターンシップは、就活生の職業体験を重視しており、インターンの参加自体が選考プロセスに影響はしません。
ただし、花王という日本を代表するグローバル企業の考え方や、コミュニケーションが経験できることは非常に貴重ですので、機会があるのであればぜひ積極的に参加しましょう。
特に以下のような就活生に向けて記事を執筆しています。
- 就職活動に向けて花王という企業の基本的な情報を知りたい
- 花王で開催しているインターンシップの内容や募集要項を知りたい
そんな就活生に向けて執筆しているので、ぜひ最後までご覧ください。
また、花王の就職難易度や選考対策といった詳しい企業研究は以下のリンクでも紹介しています。ぜひこちらもあわせてご確認ください。
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花王株式会社の基本情報
出典元
社名 | 花王株式会社(Kao) |
本社所在地 | 東京都中央区日本橋茅場町 |
主な事業内容 | ハイジーン&リビングケア、ヘルス&ビューティケア事業 ライフケア事業、化粧品事業、ケミカル事業 |
主な傘下企業
| カネボウ化粧品、ニベア花王、エキップ モルトンブラウン ジャパン |
主なブランド | アタック、リセッシュ、キュキュット、マイペット クイックル、ロリエ、ビオレ、ニベア、クリアクリーン バブ、めぐりズム、ヘルシア |
海外拠点 | 中国、台湾、韓国、タイ、カナダ、アメリカ、メキシコ ブラジル、フィンランド、ドイツ、イギリスなど29カ国 |
東京日本橋の本店を拠点として、主に関東・中部地方を中心に事業所・工場・研究所・研修所を数多く保有し、さらに海外拠点はアジアを含め北米・欧州など合わせて29カ国に拠点をもつグローバル企業へと成長しました。
また、グループ会社には物流や商品開発を専門とする企業もあり、花王グループの価値を創出しているほか、公益財団法人では芸術文化・科学技術への振興にも注力するなど、多種多様な活動に取り組んでいます。
1887年6月に創業した花王は、連結での従業員数は約3万4千人(2023年12月時点)、連結売上高は1兆5千億円(2023年12月期)という名実ともに大企業と呼べる存在です。
主な商品は家庭用・一般向けの化学製品であることから、世間の知名度も非常に高く、国内だけではなくグローバルも視野に入れた活躍を希望する就活生にとって、とても魅力があり人気もある企業の一つといえるでしょう。
参照ページ
花王 | 花王について
花王に必要とされる人材像
花王は、創業130年を超える伝統ある老舗企業であり、その企業精神を知ることが何よりも重要です。
企業ビジョンから、どのような人物像が求められるかを考えてみましょう。
「豊かな共生世界の実現」
花王では「持続可能で豊かな共生世界を実現すること」を掲げ、「未来のいのちを守る会社」として、人・社会・地球に貢献することを目指しているとしています。
これらサスティナビリティについては、昨今話題となっているSDGsを理解する必要がありますので、花王で働くビジョンがあるならば、まずSDGsは基礎知識として知っておく必要があります。
SDGsについては、外務省のSDGs特設サイトを読むのがおすすめです。無料でわかりやすく、基本がわかる内容となっています。ぜひ確認しておきましょう。
特に花王が重視しているSDGsに関連する取り組みは以下であると、会社の案内で紹介されています。
- 環境問題
- 高齢化
- パンデミック
- 多様化の影響
上記課題は、日本国内はもちろん、グローバルで懸念されている問題であり、SDGsの掲げる開発目標にも当然含まれています。
これらの解決を、短期的あるいはその場しのぎのような解決にするのではなく、持続的に成長を踏まえて解決していくことがサスティナビリティとなります。
実現することは極めて難しい課題ではありますが、これらに取り組む企業や人物、その能力が世界的にも今後高く評価される時代となっていくでしょう。
参照ページ
花王が求める人物像を研究する
では、花王ではどのような人材を求め、どのような人物像を理想としているのでしょうか。
それを紐解くための良いヒントとして、花王の投資家向け情報(IR情報)を見るのがおすすめです。
もちろん、採用情報にも優秀な人材を獲得するためのさまざまな情報発信がありますが、花王という企業が具体的にどこへ向かおうとしているかについては、会社の所有者である投資家・株主向けの情報のほうがより具体的に記載されているからです。
IR資料自体は会社のビジョンだけでなく、直近の経営状況や事業報告などかなり膨大な資料となり、読み解くには会計や帳簿などの知識も必要です。
すべてを読み解く必要はなく、誰にでも理解できる平易な文書で表現されていることが多い、短信や事業総括などをメインに見ていきしょう。
花王に限らず、上場企業の就職活動をするなら、直近のIR情報を参照しておいて損はないでしょう。
花王では、2027年度に向けた中長期経営計画を「K27」として、さまざまな課題への挑戦を掲げています。
「未来のいのちを守る」というビジョンから、サスティナビリティを軸として「持続可能な社会に欠かせない企業となる」「投資して強くなる事業への変革」「社員活力の最大化」という基本方針を示しました。
この中長期計画から目指す姿は「グローバル・シャープトップ」事業となることです。
「グローバル・シャープトップ」とは、長谷部佳宏(はせべ よしひろ)社長が掲げた事業戦略の造語で、「顧客の重大なニーズに、エッジの効いたソリューションで世界No.1の貢献をすること」とされています。
この用語は、発表当初から多くの経済紙などで広く知られていますので、ぜひ頭の片隅に置いておき、本格的に花王への就職を目指したいのであれば、関連する雑誌やコラムなどから「グローバル・シャープトップ」について自分なりに考えておくと良いかもしれません。
ただし、まだ社会人経験も浅い新卒就活で「グローバル・シャープトップ」を理解するのは難しいもの。
まず、そういった人材になるために、どのような人物像がふさわしいかを自分自身で考えてみましょう。
サスティナビリティの理解は必須、目の前だけではなくその先を見る
花王は日本で創立100年を超える老舗企業ですが、考え方は非常にグローバルな見方をもっています。
その代表的なひとつが、サスティナビリティです。
サスティナビリティ、広義ではSDGsという考え方自体は、2015年の国連サミットによって全加盟国全会一致で採択された世界共通の目標としてきました。
しかし、その原案は発展途上国の一つであるコロンビア共和国政府によって発案され、それが欧州の賛同をもって広められたといわれています。
日本ももちろんSDGsを広める活動を始めているものの、SDGsを強く求めている発展途上国とは地理的にも関係が遠く、自分事で考えにくい点があります。
実際、2023年時点で日本のSDGsの達成ランキングが166カ国中21位という状況です。
サスティナビリティの考え方は、働き方はもちろん、もっといえばその人の判断、あるいは生き方にも影響していきます。
重要なことの一つとして、目の前の問題をただ片付けるのではなく、それによって物事が未来に向けてどう動くのか、という先を見据える力が重要です。
この考え方は一朝一夕で身に着けられるものではなく、多くの人生経験や幅広い知識が求められます。
ただし、「目の前だけではなく、その先まで考える」ことを念頭に置いておくだけで、判断の仕方や行動の仕方に少しずつ変化が出てくるかもしれません。
まずは、これからの世界で重要となり、花王でも最重要としているサスティナビリティを強く意識することから始めましょう。
これは、花王だけではなく、グローバルで働く企業・業種であれば今後確実に求められる能力なので、結果的にどこの会社に就職しようとも、この心がけを進めることに決して損はないと考えられます。
求められる柔軟な働き方、責任のある働き方
花王では、「グローバル・シャープトップ」を目指すために、斬新で戦略的な組織体制を構築しようとしています。
具体的には「脱マトリックス型」「ステアリングボード型」「プロジェクト型」といった事業構造を推進しています。
それぞれは微妙に意味合いが異なるので一概には言い切れませんが、大まかにいえば、立場や職歴や職責が偏らず、柔軟に動くことのできるチームによって成果を出すということです。
「新人だから」「違う部署だから」「経験がないから」といったことは判断材料としては考慮されません。
横並びとなって成果を出す、グローバル企業で良く用いられる組織形態となります。
そこで求められるのは、自分の行動や言動に一貫した責任をもつこと、さらには自分の関係する範囲すべてに、積極的に責任をもつことが重要です。
働き方は固定されたルーチンワークになることはなく、つねに学びと成長、新しい事への挑戦を求められる厳しさがあります。
それをこなすためには、単に勉学が優秀である=知識があるだけではなく、判断が状況に応じて適切かつ最速であるか、人やチームを巻き込んだ行動がとれるかといったことも求められます。
成果を最大化すること、継続的な成長があること、そのためには実年齢や社歴を問わず、時には自分で率先して人を動かし、説得し、先を見据えた結果に確度高く落とし込むことができるか。
というような人材が求められるでしょう。
こういった働き方に理解ができて、実践まで行えるかが大きなハードルです。
まずは、考えを自分の言葉で理解し、理想の人材像を念頭に置いて行動をすることを第一歩としていきましょう。
参考ページ
花王のインターンに参加するメリット
ここでは、花王が開催するインターンに参加することでどのようなメリットがあるかについて説明いたします。
花王への就職を考えている方が、インターンに参加すべきかどうか、インターンの参加によって採用プロセスへの有利不利があるのあるのかどうかについても解説します。
企業の雰囲気や働く人の考え方に触れることができる
花王では、毎年充実したインターンを実施しています。
インターンシップ参加者専用のマイページを用意するなど、かなり力を入れた取り組みとなっています。
もし、花王を候補として考えているのであれば、ぜひ積極的に参加を検討しましょう。
これまで開催されたインターンでは、ロジカルシンキング系のワークショップを実施しました。
そのなかでは、会社の雰囲気や花王で働く人たちとのコミュニケーションがどのようなものかを確認することができます。
一方で、インターンシップの参加自体が選考の有利や内定に結びつくものではないと考えられます。
インターンシップの募集はシステム系・技術系など実施年度によって内容が異なり、今後も実際の希望する職種で必ずしも実施されるとは限りません。
また、花王という企業のことを考えれば、単純にインターンに参加しただけで内定や選考に有利になるわけではありません。
インターンに参加できたとしても、そこで何を得ることができたか、自分にとってどういう経験だったかを考えられるかどうかが重要になります。
インターンに参加できるのは若干名のため、運良くインターンに参加したうえで選考に入ることができれば、ほかの志望者よりも経験としては一つ有利といえます。
ただし、それを活かせるかどうかは、あくまでも選考ステップでの成果やアピールに委ねられると考えられます。
内定のためにインターンに参加しなければならない、インターンに落選したら内定の可能性はない、ということにはなりませんので、自分にとって最適な選択を考えましょう。
花王が行っているインターン内容
花王で過去に実施されていたインターンについて、概要を紹介します。
- 技術系インターンシップ
- システム系インターンシップ
技術系インターンシップ
技術系インターンシップは、実際の研究者とともに、基盤研究や商品開発の一端を、数日間にわたって体験することのできるワークショップ形式となります。なお、募集ページでは英語表記もあり、留学生のインターン受け入れも可能としています。
対象者は大学院修士・博士課程、6年制学士過程(薬学部・医学部・獣医学部)です。
インターンでの研修テーマは化学系・生物系・化学工学系・機械電気制御系・物理系と多岐にわたりますが、あくまでも専門的な技術研究部分となるため、できるだけ現在の専攻に近い研究への応募が推奨されます。
過去には「研究職」としてのインターンシップもありましたが、現在は技術系インターンシップとして統合されたようです。
開催時期 | 8~9月の数日間、研究テーマによって異なる |
開催時間 | 9〜18時 |
場所 | 花王の研究所(栃木・茨城・東京・神奈川・愛知・和歌山のいずれか、研究テーマによって異なる) |
人数 | 若干名 |
報酬 | なし |
交通費・宿泊費 | 交通費一部支給あり、遠方参加は宿泊施設提供あり ※海外渡航の場合は自己負担 |
選考の有無 | 定員を超える応募がある場合は書類選考・面接あり。 7月頃実施。 |
申し込み方法 | 花王のインターンシップ特設サイトから応募。毎年6月頃に募集開始。 |
専門的な分野のため、実施要項や研究テーマを必ず事前に確認したうえで応募しましょう。
システム系インターンシップ
システム系インターンシップでは、データ分析力やITを駆使した事業展開の中心となる情報システム部門でのワークショップ形式インターンシップを開催しています。
情報システム系ではありますが、プログラミングなどの専門的な特別な知識が必ずしも必要ではなく、考え方の土台となるデザインシンキング・ロジカルシンキングに関するテーマを2日間のカリキュラムで体験する内容です。
募集要項としては「理学・工学、他」と指定されていますが、技術系インターンとは違い、かならずしも理系学部の専攻が必須というわけではありません。
花王という会社の雰囲気や実際に働いている人とのコミュニケーションを通して、今後の就職活動に活かしたいと思うなら、ぜひ応募をしてみましょう。
開催時期 | 1~2月の数日間、研究テーマによって異なる |
開催時間 | 9〜18時 |
場所 | 花王株式会社の事業所(東京) |
人数 | 若干名 |
報酬 | なし |
交通費・宿泊費 | 交通費一部支給あり、遠方参加は宿泊施設提供あり ※海外渡航の場合は自己負担 |
選考の有無 | インターンシップ応募の後、書類選考あり。 |
申し込み方法 | 花王のインターンシップ特設サイトから応募。毎年10月頃に応募開始。 |
花王のインターン選考対策
花王では技術系とシステム系のインターンを実施しています。
それぞれで選考対策が異なりますので具体的に確認しましょう。
技術系インターンは研究テーマが豊富。自分の専攻とあわせて応募
技術系に関しては、インターン研究テーマが現在の専攻と一致しているかのマッチング部分での書類選考・面接となります。
自分の研究範囲、もしくは知見のある範囲であれば、無理に背伸びをすることなく、現在の自分の研究範囲と、なぜそのインターンの研究テーマに参加するのかということを整理できていれば、ほとんど問題ないでしょう。
ただし、花王は知名度の高い人気の企業ですので、どのような研究テーマであっても一定数の応募があり、インターンの選考が行われる可能性もあります。
この選考プロセスは本来の就職・内定の選考とは切り離されていますので、インターンの選考に落ちたからといって花王への就職の道が断たれているわけではありません。
せっかく面接のチャンスがあるのに、みすみす逃してしまうのはもったいないので、もし面接の機会を得られるなら、しっかりとアピールをしましょう。
インターンの面接でアピールすべきなのは、企業分析や志望動機などではなく、インターン研究テーマと自分の専攻が一致しているか、なぜこのインターンに参加したいと考えたかという部分を中心に整理してください。
システム系インターンは誰でも応募可能だが倍率は高め
システム系インターンは、書類選考だけで、実際にはかなりの数の応募がある可能性があります。
ウェブフォームからの応募となりますが、自己アピールできる要素はなく、応募フォームからの汎用的なアンケートとなりますので、インターンが受けられるか自体に優劣の差はないと考えて良いでしょう。
もし、インターンの選考に落選しても、本来の就職・内定の選考とは切り離されています。
先に述べた通り、インターンに参加しているだけで選考プロセスが有利になるわけではありませんが、参加していれば話題のテーマとしては重要なので、意義をもって参加し、自分の言葉でしっかりとインターンで得られた経験を就職活動に活かしていきましょう。
さいごに
花王の簡単な企業説明と、開催しているインターンについてご紹介しました。
花王では優秀な人材を獲得するために、インターンにも非常に力を入れている企業であることがわかります。
研究内容も技術系・システム系ともに充実した内容ですので、参加することでとても貴重な体験ができると思われます。
一方で、インターンに参加すること自体は選考プロセスに有利になるというわけでは必ずしもなく、インターンに参加したからには、自分自身で内容や意義を理解し、活かすことが重要です。
とても有名な企業ですので、多数の応募がある可能性があり、残念ながらインターンに参加できない可能性はありますが、それは実力で落ちたというよりも運に近いものがありますので、選考プロセスとは切り離し、しっかりと企業分析と自己分析を進めていきましょう。