学生時代頑張ったことを魅力的にアピールする方法と探し方を解説
2024年10月24日更新
はじめに
「学生時代頑張ったこと、力を入れたことについて教えてください」
このガクチカは、企業のエントリーシートや逆求人サイトのプロフィールだけでなく、実際の企業の面接でもかなり頻繁に問われますよね。
ただし、気をつけなければいけないのは、書くだけではなく、話せなければいけないということ。
それを踏まえ、この記事では面接を意識して人に伝わる「学生時代頑張ったこと」の作り方についてご紹介していきます!
以下のようなお悩みのある学生は必見ですので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
- ガクチカの探し方や伝え方が分からな
- 平凡なエピソードを魅力的にアピールする方法が知りたい
「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」が聞かれる理由
そもそも、なぜ企業側は面接やESでガクチカを聞くのでしょうか?
その意図について正しく理解することで、より相手にアピールできる内容にブラッシュアップできます。
以下では、企業側がガクチカを聞く理由について解説します。
- 人柄を知るため
- 物事に対する取り組み方をみるため
人柄を知るため
面接ではさまざまな質問をすることで、その学生の人となりや性格を判断します。
学生時代に頑張ったことを聞いて、その時にどのような行動を取って、最終的にどんなスキルを身につけたのかを知ることで、その学生の性格を見極めようとしているのです。
その人柄の部分が自社とマッチするかどうかを知る重要な判断材料となるため、企業はガクチカを学生に聞くことが多いのです。
物事に対する取り組み方をみるため
学生時代に挑戦したことやプロセスを聞くことで、物事に対する向き合い方やモチベーションの源が分かります。
それによって入社後にその学生がどのような活躍ができるのかをイメージしやすくなります。
何かに打ち込んで熱心に取り組んだ経験があれば、企業側は「入社後もしっかり働いてくれそうだ」と判断してくれるのです。
「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」の見つけ方
それでは、学生時代に頑張ったことがない場合の見つけ方について、
早速見ていきましょう。
ガクチカの見つけ方
- 毎日のスケジュールを振り返る
- 自分史を書く
- 友人や家族に聞く
毎日のスケジュールを振り返る
非常にアナログな方法と思われるかもしれませんが、当時のスケジュールを振り返ってみるのも一つの方法です。
手帳や携帯のカレンダー、当時のツイッターやインスタグラムなどSNSの投稿も遡り、
昔のスケジュールを再度見返してみましょう。
授業が終わると毎日アルバイト、あるいは部活動だったり、友達と旅行の計画を立てていたり。
朝はだいたい何時に起きて、夜は何時に寝ていたのか、寝る前は何をしていたのかなど、
細部まで掘り起こしてみると、意外と「あー、当時こんなことハマってたなあ」というのが、見えてくるかもしれませんよ。
自分史を書く
「自分史」という言葉を聞いたことがある方も、多いのではないでしょうか?
自己分析の延長線上にある、いわゆる「自分の歴史」のことです。
自分史には様々な形がありますが、一般的には下記のような表形式が多いです。
幼少期 | 小学校 | 中学校 | 高校 | 大学 | |
楽しかったこと | |||||
つらかったこと | |||||
頑張ったこと | |||||
大きな失敗 |
このように、幼少期から大学までを時系列にして区切り、楽しかったことや辛かったことなどの項目に分けて書き出してみることで、過去の自分を史実に基づき客観視できます。
自分が昔から大事にしている価値観や、壁にぶつかってしまった時の行動パターンも把握できるため、面接官により自信を持って自己PRすることができます。
詳しくは、こちらの記事で詳しく解説しています。
友人や家族に聞く
もしあなたが「学生時代頑張ったことなんてない」と思うのなら、周りの人に聞いてみましょう。
自分としては大したことがなくとも、周囲からするとすごく頑張っていたことかもしれませんし、なかなか普通の人ではできないことだったかもしれません。
自分史を作った後に、昔の自分はどうだったか、重ねて聞いてみるのもありかもしれませんね。
なんでもない「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」を魅力的にするヒント
繰り返しにはなりますが「学生時代頑張ったこと」に、特別なエピソードははいりません。
至極普通の、ありふれたことで十分です。
以下では、ありふれたエピソードをより魅力的にするためのヒントについて解説します。
何でもないことを徹底的に深堀りする
「学生時代頑張ったこと」のエピソードを選ぶときに多くの人が悩んでしまうのが、「自分に珍しい経験がない」ということ。
しかし、そんなものは必要ありません!
エピソード選びで最も大事なのは「自分の強みが最も伝わるようなエピソード」であるということ。
面接官は、その人が入社後に自分の会社で活躍してくれるのかどうかを知るために「学生時代頑張ったこと」を聞きます。
だから、エピソード自体の特別さや珍しさではなくその人の強みが分かるエピソードであるということが重要なのです。
自分では当たり前でなんでもないと思っていることでも、しっかり分析をしてみると、実は人に伝えられるレベルのエピソードだった!
なんてこともあります。
エピソードを探す際には、次のようなことを意識すると良いでしょう。
これら全てを「学生時代頑張ったこと」に盛り込めなくても、面接で聞かれたときの対策になるので、言語化できるようになっているとかなり就活が楽に感じるはず。
以下では、部活・趣味とアルバイトに分けてそれぞれのエピソードをより魅力的にするためのテクニックを解説します。
部活・趣味のエピソードを魅力的にするポイント
「学生時代頑張ったこと」の題材として、部活やサークル活動・趣味などを取り上げる人もいるでしょう。
この場合も、ポイントとなるのは同じです。
「自分の強みが最も伝わるようなエピソード」であること。
部活や趣味をアピールする場合は「自分が何をして、どんな影響を及ぼしたのか?」について詳しく書く必要があります。
注意するポイントとしては以下の通りです。
中でも最後の「成果」ばかりを抜き取ってしまうケースは多々あるので「自分の強みを活かせているエピソードなのか?」
アルバイトのエピソードを魅力的にするポイント
特に自分が学生時代頑張ったことがなければ、大半の学生がアルバイトに関して話題を挙げる事になると思います。
ただ、多くの学生がアルバイトをしているということは「やっていました」だけでは他の学生との差別化が図れません。
「アルバイトのなかでも、どの部分で自分は活躍できたのか?」という詳しい状況を伝えることが重要です。
アルバイトは「働く」先を探す就活においては、再現性の高いエピソードになりやすいという利点もあります。
就活を早い段階から意識しているのであれば、働いているアルバイト先でエピソードを溜めておくのもおすすめです。
ガクチカでアルバイトについてアピールする際の方法は以下の記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」を伝える際の注意点
これまで、エピソードごとの特徴やポイントについて紹介してきました。
ここからは、「学生時代頑張ったこと」を考える上でエピソードに関係なく注意してほしい3つのポイントについて解説します。
- 特別なエピソードはいらない
- 嘘はNG
- 論理的かつ分かりやすい伝え方を意識する
特別なエピソードはいらない
「学生時代頑張ったこと」というと、多くの学生は「すごい事」を書くことにこだわってしまいがちです。
しかし面接官は、何千人、何万人と面接をしています。
そうなると、「すごい事」を話す学生には数多く出会っており、もはや「すごい事」には飽きてすらいます。
実際は、話す内容の「過程」や「結果への導き方」などを見ています。
序盤でもお話したように、面接官は「自分の会社でその人が活躍してくれるのかどうか」が知りたいのです。
例えば「部活動で全国1位になった」としても、その理由が「一流のコーチの言うことを全て聞いていたから」の場合、再現性は低く、入社後その力を発揮することは難しいでしょう。
特別な成果ではなくても、自分から動いた経験やその会社の採用基準に沿ったエピソードを話せるほうが圧倒的によいのです。
嘘はNG
「自分には学生時代頑張ったことがない」と思っても、嘘をつくのは絶対にNGです!
面接では、よほどのことがない限り嘘はバレます。
企業にとって「嘘をつく学生を採用することは汚点」でしかないため、
基本的に選考にも落ちるでしょう。
もしかしたら、社会的信頼を失ってしまうかもしれません。
たとえ小さなことでも、自分で行動を起こした経験が何かしらあるはずです。
嘘をつくよりも、諦めずにエピソードを考えてみたり、話し方・立ち振る舞いを工夫してみたほうが効果的ですよ。
論理的かつ分かりやすい伝え方を意識する
以下では、論理的かつ分かりやすい伝え方を深掘りして解説します。
結論ファーストで話す
回答は、結論から述べる「結論ファースト」を意識しましょう。
社会では、論理的かつ簡潔に話すことを求められます。
最初に結論がくれば面接官にインパクトが与えられるので、話す内容にもメリハリが出て言いたい内容が伝わりやすいですよ。
専門用語のない誰にでも分かる表現にする
専門用語を知っていたとしても、あまり馴染みのない言葉や特定の業界の人にしか通じないような言葉は、使わないほうがよいでしょう。
場合によっては知識のひけらかしと思われるかもしれませんし、
そもそも専門用語を満載して話している時点で、相手目線に立った話し方とは言えません。
誰にでも分かる言葉で噛み砕いて、言葉を伝えましょう。
適切な声量・発声と表情
元気がなく、自信なさげに話すことは、もちろん良い印象には繋がりません。
逆に元気のよさをアピールしたいとしても、大きすぎる声やぎこちない笑顔はかえって逆効果です。
面接官との距離や雰囲気を踏まえ、適切な声や表情を意識しましょう。
「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」を話す際の構成
ポイントについて押さえたところで、実際にガクチカをまとめる際の構成について解説します。
具体的には、次のような流れでまとめると良いでしょう。
- 結論(取り組んだこと)
- 理由(取り組んだ理由)
- 目標・課題(掲げていた目標・課題に感じていたこと)
- 対策(目標を達成した方法・課題への自分なりの取り組み)
- 結果(対策の結果)
- 学んだこと(経験から学んだこと・入社後に活かしたいこと)
特に、「目標・課題」と「対策」は、最も重要です。
自分はどのように取り組み、その結果、どのような成果を上げることができたのか。
数字を効果的に用いて、説得力のあるガクチカにしましょう。
「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」の例文を紹介
それでは、上記のポイントを押さえて、例文を見ていきましょう。
ここでは部活動と趣味の2つのガクチカを紹介するので、これらのエピソードをもとにガクチカを書く予定の学生は是非参考にしてください。
部活動
ここでは、「陸上部での練習メニュー改善により、メンバーのやる気を高めた」として見ていきましょう。
「私が学生時代に頑張ったことは、所属していた陸上部での練習体制を変え、部員のやる気をアップさせたことです。
私が所属していた陸上部は、人数が50名前後、練習はほぼ毎日あるハードな部活でした。
ただし、練習時間が必要以上に長かったり、自主的な練習が多かったりすることから、練習に来る人はほんの一握りであり、あまり生産性の無い状態でした。
そのため、練習メニューの改善に注力しました。
まずは練習時間を少なくし、その時間を補うため、
中身の詰まった濃い内容、例えば練習成果を全員の前で発表し皆からアドバイスをもらうようにしたり、毎週目的を定めるようにしたりしました。
その結果、今まで10人ほどしか来ていなかった朝練に、部員の半分以上である30人ほどが参加してくれるようになり、地区大会にまで残ったメンバーも現れるようになりました。」
趣味
たとえ個人の小さな趣味でも、継続すれば、立派なことです。
ここでは、「旅行」が趣味な人が、「様々な価値観に触れる旅と、そこで学んだことの発信を頑張った」として、見ていきましょう。
「私が学生時代に頑張ったことは、多様な価値観に触れるため、50カ国を旅して回ったことです。
時には友人と、時には1人で。長期休みはもちろん、3日でも休みがあれば海外へ赴き、毎年10カ国は回っていました。
ただ回るだけでなく現地で出会った人たちと交流を深め、時にはお互いのプライベートな話もしていると、世界には多様な文化と価値観があることに気づかされましたし、
日本という国の素晴らしさについても、改めて実感することができました。
そこで学んだことを自分の中だけに留めておくのは勿体無く感じ、渡航中、そして帰国後は積極的にSNSで投稿するようにしたところ、知人の繋がりが増え、様々な出会いに恵まれるようになりました。
この経験を生かし、将来は広い視野を持って物事に取り組めるよう頑張りたいです。」
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やっぱりないと思ったら!「学生時代頑張ったこと(ガクチカ)」を作ろう
過去の経験を振り返ってもどうしてもガクチカが見つからない場合は、以下の方法でガクチカを作るのがおすすめです。
これらはあくまで一例なので、自分ができそうなものからチャレンジしてみるのもいいかもしれません。
- 長期インターンに参加する
- 大学以外の課外活動(ボランティアなど)に参加する
- アルバイトを始める
- 志望企業に役立つ資格を取得する
さいごに
今回は学生時代頑張ったことがなくて困っている・どのようにアピールすべきか分からない学生に向けて、ガクチカの見つけ方やアピール方法を紹介しました。
ガクチカは一見難しいように思いますが、実際は特別なエピソードや功績は必要ありません。
どれだけ珍しいエピソードが用意できるかではなく、その経験の中であなたがどのように頑張ったのかについて企業は見たいのです。
そのため、嘘をつかずに等身大の自分を見てもらえるように精一杯アピールしましょう。
ガクチカが見つからない場合は、今回紹介した方法も参考にして自分の強みを表現できるエピソードを見つけてみてくださいね。