地方学生が採用されるための方法は?企業の傾向や選考対策を紹介

2024年10月22日更新

はじめに

新卒採用において、いかに自社にマッチした人材を採用するか、悩みを抱えている企業も多いのが現実です。

そこで注目されているのは、地方学生への採用アプローチです。

東京などの首都圏では優秀な学生をいかに採用するか激化する中で、地方学生のアプローチを始める企業も多く存在します。

この記事でわかること
  • 地方学生の採用状況
  • 地方学生へのアプローチ方法
  • 地方学生がやるべきこと

地方ならば都市部ほど採用活動は激しくないため、採用できる見込みの高い学生が多くいることでしょう。

そんな地方学生の特徴からアプローチ方法まで紹介します。

企業の動向を知ることで、地方学生が東京での就活を成功させるための参考になれば、幸いです。

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新卒採用市場は人材不足

2020年卒の大卒求人倍率は、1.83倍です。

数字的に言うと、倍率は2019卒まで7年連続で上昇を続けていました。

2020年卒は1.88倍だったので、2020卒は少し倍率が下がりました。

内訳の変化で比べてみましょう。

求人倍率求人総数
2020卒1.83倍
2019卒1.88倍

前年に比べると、2020年卒では求人総数が8800人減少し、民間企業就職希望者数が7300人増加しています。

求人総数が減少した要因は、中小企業が新卒採用難のため、中途採用を拡大したことだそうです。

倍率は前年よりも下がりましたが、依然として約36.5万人の人材不足が生じています。

多少の変化はあったものの、新卒採用市場は人材が非常に不足しているということです。

そのような状況の今だからこそ、目を向けてほしいのが、地方学生なんです!

都市部の学生への採用活動は、すでに競争が激化しており、採用は簡単ではないかもしれません。

地方学生の就活の実態

地方の学生の就活状況はどうなっているのでしょうか。

ここでは、以下の二つのポイントに沿ってみていきましょう。

  1. 地方学生は多くの費用がかかる
  2. 内々定獲得率は都市と地方で差がある

地方学生は多くの費用がかかる

地方学生は東京などの都市部の学生と比較して就活に多くの費用がかかるという調査結果があります 。

例えば、コロナ前の2019年の株式会社サポーターズの調査によると、

関東の学生の就活平均費用は約13万円に対して、最高額は北海道の学生で約23万円でした。

地方学生の平均費用は約18万円と約5万円もの差が出ているのです。

やはり説明会や選考会は東京などで行われることが多いため、地方学生は選考を受ける度に費用が多くかかっていることがわかります。

出典:就職プロセス調査【就職活動にかかるお金 2021年卒でどう変化した?】

しかし、新型コロウイルスの影響が出始めた2020年以降の状況を見てみると、オンライン採用が主流になったため、2021年卒学生が6月12日時点で就職活動に使用した金額は、平均して8.8万円と減少していることがわかっています。

※2020年卒の12.8万円と比べて約4万円少なくなっています。

内々定獲得率は都市と地方で差がある

都市部と地方の学生では内定率の大きな差があることも特徴です。

まずは、厚生労働省の令和5年度の調査結果を表した以下の表をみてください。

【地域別就職内定状況】

 

関東地区94.1%
近畿地区89.5%
中部地区87.6%
北海道・東北地区88.0%
九州地区91.9%
中 国・四 国 地 区88.8% 

上記の地域別就職内定状況では、関東地区と比較して九州、中国・四国地区など、関東までの距離が遠い学生は内定率が低い傾向が見て取れます。

原因はさまざま考えられますがすが、中国・四国地区は就活の出費が最も高額(2021年卒で焼く12万円)だったように、交通費なども、この結果に関係しているかもしれません。

地方学生の5つの特徴

もちろん一概には言えませんが、地方にはこんな学生が多いと言われています。

地方学生の特徴
  • 大手企業に固執しない傾向がある
  • 運転免許取得率が高い
  • 上京してから視野を広げる余地が大きい
  • 企業1社1社により真剣に向き合う
  • 真面目に勉強やスポーツに取り組んでいる学生が多い

大手企業に固執しない傾向がある

 以下の表は、地域別の学生の企業志向を示したものです。

出典:2020年卒マイナビ大学生就職意識調査

この表の、「絶対に大手企業がよい」+「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の項目を見てください。

関東が55.1%であるのに対して、甲信越は38.5%、北陸は42.1%、中国は44.2%です。

ここから、地方学生には大手企業に固執しない、という傾向があることがわかります。

つまり、規模に左右されず、企業自体を見る学生が多い傾向にあるということです。

運転免許取得率が高い

 特に営業職といった職種で必要とされる、運転免許の取得率が高いでしょう。

都市部では車はあまり必要ではないかもしれませんが、地方では無いと困るという人も多いからです。

上京してから視野を広げる余地が大きい

 地方と都市部では大きく環境が異なることもあります。

上京してきて知らないことも多い分、視野を広げる余地も大きいのではないでしょうか。

企業1社1社により真剣に向き合う

 地方学生は、時間やお金にも制約がつきまとうことが多いです。

だから都市部の学生よりも、企業との出会いの機会が少なくなるでしょう。

その分、1社1社により熱心に向き合う気持ちが強いのかもしれません。

真面目に勉強やスポーツに取り組んでいる学生が多い

都市部に比べ、地方は娯楽施設が少ないこともあってか、真面目に勉強やスポーツに取り組んできた学生が多いのかもしれません。これはあくまでその傾向がある、くらいの程度でしょうか。

ところで、地方学生を採用することでこんなメリットもあるんです。

地方学生が困っていること

地方学生を採用するとメリットもたくさんあるのですが…

地方学生が上京して就活する際に、困っていることがあります。

それは、費用です。

企業の説明会や選考、就活のイベントは、東京や大阪といった都市部で開催されることが多いです。

そのため、地方から都市部への移動には、多額の交通費がかかるほか、宿泊代、飲食代などの費用がかさんでしまうのです。

あるデータによれば、都市部の学生のおよそ1.5倍もの費用を、地方学生は就活に使っているといいます。

費用に加え、都市部への移動にかかる時間的コストも、地方学生にはかかってきます。

それによって、都市部と地方の学生の間には情報格差も生じてしまいます。

困っていること
  • 交通費や滞在費など多額の費用がかかってしまう
  • 移動のために、時間がかかる
  • 就活費用を稼ぐために、アルバイト等を増やす
  • それなのに、企業と出会う機会が限られる
  • 得られる情報も限られる

その結果、自分で納得して就活を終えることができないという可能性も出てきます。

それは反対に、

企業に対しては、自社に入る可能性のある地方の優秀な人材と出会う機会が減ってしまうということにもつながります。

これは、双方にとってよくないことですね。

地方学生が採用されるためにやるべき5つのこと

ここまで、説明してきたことを踏まえて地方学生が採用されるためにやっておくべき5つのポイントを紹介していきます。

就活を乗り越える上で、大切な事ばかりなので、必ずチェックしておきましょう。

やるべきこと
  • 信用できる情報を得る
  • 説明会やオンライン面接に参加する
  • 自己分析・企業研究を徹底する
  • 就活サービスを利用する
  • 企業と繋がれるツールを活用する

信用できる情報を得る

学生数の少ない地方学生の環境では、人を集めるよりはSNSなどを活用する方が情報を集めやすいはずです。

ここで大切なのは、いかに信頼できる情報のみを集められるかでしょう。

実態のない噂話ばかり集めると就活は上手くいきません。

頼れる就活サイトや信頼できる友人・先輩からのアドバイスを参考に、

就活情報を集めることがおすすめです。

例えば、就活イベントなどに参加した際、同じ志望業界をもつ学生と情報交換するのも良いでしょう。

説明会やオンライン面接に参加する

オンラインを積極活用するのも、地方学生の地理的不利を解消する方法のひとつです。

ここ数年コロナ渦の影響を受けたことで、オンライン面接や説明会、インターンを行なう企業も確実に増えてきています。

この流れを上手く活用して、積極的なオンライン参加をすることで費用面などの不利を解消できます。

対面参加も利用しながら進めることで、費用や時間の節約にもなるため、効率の良い就活ができるはずです。

以下の記事では、WEB面接に関するマナーや注意点を解説しています。

今後、オンラインでの面接を希望している学生は、チェックしてみてください。

自己分析・企業研究を徹底する

応募する企業数やイベントへの参加数を少なくしようと考えている場合は、

自己分析や企業研究に特化した就活を進めるのもおすすめです。

就活では、必須ともいえる自己分析と企業研究ですが、多くの時間をかけても無駄ではありません。

他の就活生よりも時間をかけていれば、それだけ理解も深まります。

この二つをセットで行うことで、志望理由がより明確になり、就活モチベーションを高く維持することにも繋がります。

なにより自分の興味や意欲の源を知ることで、内定率は必然的に上がるものです。

地方学生だけでなく、就活生ならばやっておきたい対策のひとつです。

以下の記事では、自己分析と企業研究のやり方について解説しています。

どちらの記事も就活を戦い抜くうえで重要な情報を記載していますので、ぜひチェックしてみてください。

就活サービスを利用する

就活サービスの活用は、地域差の不利を無くすおすすめの方法です。

就活情報を集める際と同じように、信頼できるサイトを選ぶのが最も重要なポイントです。

また、地方学生に特化したサービスを利用するのが最も効果的です。

例えば、ジョーカツは上京して就活をする地方学生を対象にしたサービスになります。

ジョーカツの特長
  • 無料で泊まれる就活シェアハウス
  • 東京までの交通費を15,000円まで補助
  • オンライン就活対策

何かと費用がかかる地方学生にとって、魅力的な特典も多数用意しています。

利用方法も公式LINEなどから登録するだけなので、手間もかかりません。

東京でも就活を考えているなら、一度登録してみることをおすすめします。

企業と繋がれるツールを活用する

TwitterやFacebook、Instagramなど、直接企業の発信をみて繋がれるツールも近年増えてきました。

しかし、SNSだとどうしても企業側からの発信をチェックすることが多いです。

そのため、双方向のコミュニケーションが可能な就活ツールを活用することを検討してみましょう。

例えば、先ほど紹介したジョーカツでは、成長企業の採用担当者と直接顔を合わせて話を聞くことができるイベントも開催しています。

このような機会を得ることは就活を行っていく中でも貴重な経験となるでしょう。

さいごに

地方学生に目を向けることについて、少しは考えていただけたでしょうか。

都市部に優秀な学生がいるように、地方にも優秀な学生、熱い想いを持った学生は大勢います。

しかし、地方学生が上京してきて就活をするにも、費用、時間、情報といった面で多くの制約を受けてしまいます。

地方学生の採用へ乗り出すためには、さまざまなコストがかかってしまうと思います。

ですが、ここで企業側が地方学生に寄り添うことで、企業、地方学生の双方が、満足のいく採用活動になってほしいと思います。

就活生も企業が地方の学生を採用する意図を理解することで、内定への道が開けます。

本記事を参考にして、納得のいく就活ができるようにしてください。

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