生産技術に向いている人・向いてない人の特徴は?必要なスキルもご紹介!
2024/5/18更新
はじめに
就活において大切なことの一つに、「自己分析をして、自分の向いている仕事を知ること」が挙げられます。
自己分析を進めているうちに、「生産技術の仕事に興味が出てきた」という学生さんも多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、以下のような点を知りたい就活生を対象に、生産技術に向いている人・向いていない人について解説いたします。
- 自分が生産技術に向いているか判断したい
- 生産技術に向いていない人の特徴も知りたい
- 生産技術を目指すにあたって、役立つスキルも知りたい
ぜひ最後までお読みいただき、参考にしていただけたら幸いです。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、生産技術の仕事は「モノづくりに興味がある」、「柔軟な発想を活かせる仕事がしたい」、「コミュニケーション力が高い、またはコミュニケーションをとるのが好き」といった人に向いています。
さらに、生産技術という仕事は、メーカー内でも「現場目線」も「経営目線」も養える職種のため、ビジネスパーソンとして大きく成長したい人にも非常におすすめの仕事です。
次の章からは、生産技術の仕事内容・やりがいなどをご紹介していきますので、ぜひ最後までお読みください。
生産技術とは?分かりやすく解説
生産技術の仕事に向いている人を詳しくご紹介する前に、まずは生産技術という仕事を簡単に解説します。
生産技術は、工場などの製造現場において対象の製品を効率よく生産するための「仕組みづくり」や「改善」を行う仕事です。
食品や機械部品、半導体など、あらゆるモノづくりの現場に欠かせません。
生産技術の具体的な仕事内容は、主に以下の通りです。
- 生産ラインの設計・管理
- 設備導入
- 生産体制の効率化
一つずつ解説していきます。
生産ラインの設計・管理
「生産ライン」とは、食品や機械など、同じものを大量生産するために行う流れ作業を指します。
ベルトコンベアーで繋がれた生産ラインは、各所に機械や人員が配置され、順番に一つの工程のみを行います。
生産技術は、限られた工場の面積の中で、より高品質な製品を効率よく量産するための生産ラインを考えたり、すでにある生産ラインの改良を行う仕事です。
実際に使われる機械を設計するだけでなく、設備のレイアウトや、どのような順番で加工していくか、人員はどこに何人配置するかなども考えます。
さらには、従業員のためのマニュアルを用意したり、機械が汚れる場合は「毎日の清掃がしやすい形状」から考えて加工道具の設計をするなど、さまざまな視点で業務がスムーズに進むような生産ラインを考えます。
また、生産ラインが止まる・思うような加工がされないなどのトラブルが発生した場合、原因究明や早期復旧のための調整も行います。
設備導入
新たな生産ラインを立ち上げたり、製品の増産にあたって新しい設備を導入するのも、生産技術の仕事の一つです。
また、設備が老朽化した場合は、設備の入れ替えなども発生します。
入れ替えに伴って設備の仕様を見直したり、設備を外部メーカーに外注する場合は、希望通りに仕上がるようにメーカーとの情報共有も担います。
また、実際に出来上がった設備の設置に立ち会ったりと、設備導入のトータルマネジメントも行います。
生産体制の効率化
設備の導入後も、生産ラインの改善を通して生産効率をアップさせるのも、生産技術の仕事です。
現場の製造スタッフからの声に耳を傾け、製造フローの見直しや、人員配置の調整、工場内の動線の最適化なども行います。
ただし、生産性がアップしても、安全性や品質が下がってしまっては本末転倒です。
「整理・整頓・清掃・清潔・しつけ(5S)」を徹底し、安全性や品質をキープしながら生産性アップのための施策を打ち出し、実行までの調整を行います。
生産技術に向いている人の資質や特徴をご紹介!
生産技術に向いている人の特徴は、以下の通りです。
- モノづくりが好き
- 機械いじりが好き
- コミュニケーション能力が高い
- 発想が柔軟
- 多角的な視点で物事を見ることができる
- 臨機応変に対応ができる
- 何事もポジティブに捉えられる
- 地味なことにもコツコツと取り組める
- ゆくゆくは海外でも活躍したい
一つずつ解説していきます。
モノづくりが好き
現場の生産性を向上させるため、時に新しい工法を開発したり、量産化前の試作品をつくったり、IoT化や自動化に向けた設計をしたりと、モノづくりにダイレクトに関わるのが生産技術です。
- モノづくりの最前線で活躍したい
- 作業するだけでなく、モノづくりを根本から考える仕事がしたい
という人には、たまらない環境だと言えるでしょう。
機械いじりが好き
生産ラインにトラブルが発生した時など、実際に機械に触れることも多いため、機械いじりが好きな人にも向いています。
また、時にまっさらな状態から設備に関して考える仕事のため、「どの機械をどこに配置するか」、「こんな設備を追加すると生産性が上がりそう」など、機械のことを考えるとワクワクする方には、たまらない仕事でもあります。
コミュニケーション能力が高い
モノづくりの現場では、たくさんの人が協力し合って生産を進めています。
生産技術は、ただ設備と向き合うだけでなく、現場で働く人や設計部門、品質管理など、さまざまな部門との連携が必要となる仕事です。
特に現場の意見を吸い上げ、経営陣や本社と繋ぐ役割があるため、積極的にコミュニケーションを取る姿勢も大切になります。
また、社外の業者などとやりとりすることも多いため、コミュニケーション能力が高い人や、たくさんの人とコミュニケーションを取ることに抵抗がない方には、非常に有利です。
発想が柔軟
生産技術の仕事は、比較的自由度が高く、現場の意見をもとに自分のアイデアを反映しやすい仕事です。
その分、豊かな発想を持つ方が生産技術に挑戦すると、斬新なアイデアが製造現場に反映されたり、上手くいくと特許取得に繋がることもありえます。
「こうあるべき」という考えに縛られず、柔軟な発想を活かせる人には、ピッタリの仕事と言えるでしょう。
多角的な視点で物事を見ることができる
生産技術は、現場の声だけでなく会社の経営状況や、安全性の確保、品質の向上、コストパフォーマンス、外注業者の状況、納品締切など、多角的な視点で物事を考えながら生産工程を改善する必要があります。
大きく分けると、経営的な視点と現場目線の二つの軸を持てる人や、ビジネス的にも技術者としても成長したい人には、非常に向いている仕事と言えるでしょう。
臨機応変に対応ができる
生産技術は、日々決まったルーティンをこなすのではなく、優先度を考えながら業務に取り組む必要があります。
例えば、設備トラブルが発生した時には優先的に対応する必要があります。
また、生産ライン全体を把握し、緊急性の高い設備の改善や、他部門の業務に伴う設備対応など、期日の決まった仕事にも対応するのもミッションです。
そのため、その日の状況に合わせて臨機応変に対応を変える柔軟さが大切となります。
何事もポジティブに捉えられる
生産技術の大きな役割の一つに、現場からの声を取り入れ、生産体制を改善するというものがあります。
そうした仕事の性質上、現場からの声に耳を傾ける機会が多いため、時に厳しい言葉や難しい要望を伝えられることがあります。
業務改善に成功すると、現場からは感謝の言葉をもらえることもありますが、将来的に改善に繋がる施策であっても、現場から不評であるということもありえます。
そのため、そうした言葉をネガティブに受け止めるのではなく、現場の声として「次の一手」に活かせる前向きさがあれば、生産技術として大きく飛躍できるかもしれません。
地味なことにもコツコツと取り組める
生産技術の仕事は、時に細かいデータを収集・分析したり、現場からのヒアリングをまとめたりと、一見地味に見えるものもたくさんあります。
また、結果が即時に目に見えるものではないため、成果が分かりにくいと感じるシーンもあるかもしれません。
しかし、一つひとつの仕事をコツコツと取り組むからこそ、業務改善を通して会社の経営改善に大きく貢献できるのです。
ゴールに向けて地道に取り組める人ならば、生産技術という仕事と非常に相性がいいと言えるでしょう。
ゆくゆくは海外でも活躍したい
生産技術に限らず、製造業ではコストなどの関係で海外に生産拠点を設けているケースが多く見られます。
新たな工場の立ち上げに欠かせない生産技術の仕事は、他の職種に比べて海外への転勤や出張を行う機会が多くなります。
- 英語スキルを活かした仕事がしたい
- 経験を積み、ゆくゆくは海外にも活躍の場を広げたい
という想いがある方には、非常に向いている仕事だと言えるでしょう。
生産技術に向いていない人の特徴は?
上記のような特徴を持っている人は、生産技術の仕事と非常に相性が良いと言えるでしょう。
一方で、生産技術に向いていない人の特徴は、以下の通りです。
- モノづくりや機械に興味がない
- コミュニケーションをとるのが苦手
- 地道な仕事が苦手
- アイデアを活かす仕事より、ルーティンワークが好き
- 出張や転勤はしたくない
以下で、一つひとつ詳しく解説していきます。
モノづくりや機械に興味がない
生産技術は、生産効率の向上や生産現場の改善のため、さまざまなアイデアを駆使して活躍する仕事です。
モノづくりの現場への興味が高い人であればモチベーション高く働くことができますが、モノづくりに興味のない人には、あまり魅力的に思えないかもしれません。
また、設備の不調時には機械をいじったり、治具などを手作りすることもあります。
機械そのものに興味がないという方には、難しい仕事かもしれません。
コミュニケーションをとるのが苦手
生産技術の仕事は、さまざまな人とコミュニケーションを取ることで生産現場をより良くすることです。
例えば設備トラブルが発生した際には、どの部分に問題があるのかを現場スタッフからヒアリングしなければなりません。
また、現場の問題点を尋ねる時も、いきなり聞くのではなく、日頃からコミュニケーションを積み重ねて関係値を構築するのが大切なポイントです。
さらに、現場の改善案について経営陣に報告するなど、社内の上から下まで状況に応じたコミュニケーションスキルが必須となります。
「1人で黙々と仕事がしたい」
という想いをお持ちの方には、難しい仕事だと言えるでしょう。
地道な仕事が苦手
日々、膨大な生産現場のデータを収集・分析したり、生産工程の改善のためにトライ&エラーを積み重ねるのも、生産技術の仕事の一つです。
こうした地道な作業をコツコツと続けることが苦手な人は、働いていてストレスが溜まってしまうかもしれません。
アイデアを活かす仕事より、ルーティンワークが好き
現場の負担を減らしたり、より高品質の製品を製造するために、「こうしたらどうだろう?」というアイデアを出しながら工夫を凝らしていくのが生産技術のミッションです。
自分のアイデアが採用され、現場が改善されていくやりがいを味わえる一方で、決まった仕事だけをすればいいルーティンワークではないため、ルーティンワークのような仕事がしたいという人には、向いていないかもしれません。
出張や転勤はしたくない
生産拠点が限られる中小企業の場合は異なりますが、大企業の生産技術は、日本全国や海外に生産拠点を持っているケースも多く見られます。
生産技術は新たな工場の立ち上げや、既存の工場の設備の見直しの際には、実際に現場を見ながら仕事を進めなければなりません。
そのため、他の職種に比べて出張や転勤が多くなるのが特徴です。
- 出張はしたくない
- 地元に根付いて働きたい
という人の希望には添えないかもしれません。
生産技術のやりがい4選をご紹介!
生産技術を生涯の仕事にするには、収入の高さや働きやすさだけでなく、やりがいも大切な要素です。
ここでは、生産技術のやりがいを4つご紹介いたします。
技術的にも人間的にも成長できる
生産技術の仕事は、現場の製造スタッフと、会社の経営陣の間を繋ぐパイプ役でもあります。
実際の現場のトラブルを解決するには、技術的な視点や知識が必要になります。
一方で、現場の改善にかけられるコストなど、経営としての視点も意識することが大切です。
技術者として、そしてビジネスパーソンとしての2軸で成長できるため、他の仕事にはないやりがいを感じることができるでしょう。
会社の業績にダイレクトに貢献できる
製造現場において、生産性の向上は大きな課題です。
特に、新製品の生産体制を確立するには、生産技術の活躍が欠かせません。
- 一定の量しか製造できなかった製品が、改善によって1.5倍量つくれるようになった
- 不良品率を下げられた
- 生産効率が上がり、製造スタッフの残業時間・人件費の削減が実現した
など、頑張りが会社の業績にダイレクトに繋がる仕事でもあります。
また、成果が数字となって表れているため、自身の仕事が会社に貢献しているという実感を強く味わえる仕事だと言えるでしょう。
現場から感謝されることも
非効率的な製造の現場は、現場スタッフの負担が大きいものです。
そのため、生産技術として生産効率の向上や現場スタッフの負担を減らすことで、現場から感謝の言葉をもらえることもあるでしょう。
現場からの信頼を勝ち取ることができれば、モチベーション高く取り組める仕事です。
世界を股にかけて活躍できるチャンスがある
製造拠点が海外にある会社であれば、世界中のモノづくりの現場で活躍できるチャンスがあります。
もちろん国が違えば、そこで働く人々の価値観も異なります。
そうした人々とコミュニケーションを取り、現場の改善に活かす生産技術は、大変な点も多いですが同時に大きく成長できる仕事でもあるのです。
グローバルに活躍したいという想いがある方は、生産技術という仕事を通して、キャリアの飛躍を狙うのも良いでしょう。
生産技術を目指すのに役立つスキルは?
生産技術に関連した資格をとったり、知識を習得することで、能力として評価されるだけでなく、志望度の高さも伝わるため、就活に有利に働くでしょう。
ここでは、生産技術に関わる資格をご紹介します。
CAD利用技術者試験およびCADの知識
CADとは、パソコンを使った図面作成のためのソフトや技術を指します。
CADには2D、3Dの2種類があり、「CAD利用技術者試験」でもそれぞれの区分で違う試験が用意されています。
生産設備に必要な治具の設計などにはCADが使われるため、CADの知識を持っていれば他の就活生と差を付けることができるでしょう。
また、実際に生産技術として働きだした後も、CADの知識があれば設計部門などとスムーズにやりとりできるでしょう。
情報処理技術者試験
メーカーにもよりますが、近年は生産とITが密接に結びついているケースが多く見られます。
そのため、生産技術の仕事を目指す際にITや情報処理分野の知識があると、他の就活生と大きく差をつけられます。
ITの知見があると分かりやすく示すには、情報処理技術者試験を受けるのがおすすめです。
情報処理技術者試験は、12の分野に分けられており、比較的初心者向けの「ITパスポート試験」や「基本情報技術者試験」などから目指しましょう。
取得すると履歴書の資格欄に記載できるため、就活でも有利に働きます。
語学スキル(TOEICなど)
大手企業や拠点数の多いメーカーの場合、特に海外に拠点を持っており、そうした拠点に転勤・出張することも多いです。
そのため、英語や中国語といった語学スキルがある方は、活躍の場を海外に広げることができるでしょう。
また、英語スキルを分かりやすく示すには、TOEICなどを受検し、その点数を履歴書に記載すると、おおよそのレベルが分かります。
英語力に自信がある方は、ぜひ受けておきましょう。
番外編:生産技術者マネジメント認定
生産技術者マネジメント認定(CPE)は、製造業における生産技術者として必要なマネジメントスキルを認定する資格です。
ただし、こちらはすでに生産技術として活躍している人材に向け、生産技術のプロフェッショナルとして認定するための資格のため、新卒として応募する前に取得する必要はありません。
資格区分が「A級」、「B級」に分かれており、A級は10年以上の経験を有し、生産技術部門の管理者および管理者を目指すハイレベルの資格です。
また、B級は5〜10年程度の経験を有し、開発部門や生産部門など、上流から下流の生産工程とスムーズに連携をとれるなど、マネジメント知識を有している人向けの資格です。
生産技術のレベルを測る資格として、こうした資格があることは覚えておきましょう。
まとめ
本記事では、生産技術に向いている人・向いていない人の特徴をご紹介しました。
製造業の現場において、技術者としても経営視点を持つ管理者としても成長できる生産技術の仕事は、将来的に海外拠点などグローバルに活躍できる可能性も秘めています。
もし自己分析を通して、生産技術が向いていると感じたら、本記事を参考にエントリーシートや面接対策に役立てていただけたら幸いです。