三井物産株式会社のエントリーシートの対策法を徹底解説
2024/6/25更新
はじめに
この記事では三井物産株式会社(以下三井物産)への就職を目指しているものの、エントリーシートのライティングに不安を感じている方へ向けて、エントリーシートの書き方のポイントについて詳しく解説しています。
特に三井物産ならではのエントリーシートでのアピール方法や、実際の記載例などを分かりやすく紹介しています。
また、三井物産が求める人材の特徴や、選考情報の重要なポイントについても詳しくアドバイスしていますので、三井物産の内定を目指す就活生は、ぜひ最後までご覧ください。
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三井物産の概要
出典元:会社情報 | 三井物産について
はじめに、三井物産とはどのような企業なのかを簡単に紹介します。
三井物産とは
三井物産は、1876年に井上馨らが立ち上げた「先収会社」を引き継ぐ形で設立された企業です。
日本初の総合商社として、あらゆる分野に精通し、貿易を行ってきた三井物産。
これは現代の総合商社のビジネスモデルの原型となったといわれています。
長きにわたり、新規ビジネス、新規需要を創出し、日本経済の発展に寄与しています。
三井物産は「360°business innovation.」をコーポレート・スローガンとし、世界中の国や地域で、あらゆる事業領域をかけ合わせ、ビジネスを創造しています。
また、「必要なモノやコトを必要としている人々に届ける」ことを使命としており、新たな価値の創造に取り組んでいるのです。
三井物産には、約5,500人の社員が在籍しており、年間約4兆7,923億円の収益を誇る企業となっています。
主な事業部は以下のとおりです。
- 金属資源セグメント
- エネルギーセグメント
- 機械・インフラセグメント
- 化学品セグメント
- 鉄鋼製品セグメント
- 生活産業セグメント
- 次世代・機能推進セグメント
三井物産に限らず総合商社は、「鉛筆からロケットまで」と揶揄されるほど幅広い分野の商材を扱っています。
これらの商材や領域に対し、事業投資とトレーディングという形で携わっているのです。
三井物産は上記のとおり、さまざまな事業領域を手掛けていますが、その中でも特に「金属資源セグメント」を強みとしています。
資源ビジネスは資源価格上昇の恩恵を直接受けることができるため、2022年以降の資源高騰の恩恵を受けているといえるでしょう。
次に、三井物産の総合商社業界内での立ち位置について紹介します。
三井物産を含め、「5大商社」と呼ばれる総合商社が業界を牽引しています。
競合他社として、三菱グループを代表する企業である「三菱商事」、旧財閥系の「住友商事」、金属分野に強みを持つ「丸紅」、非資源分野を強みとして成長してきた「伊藤忠商事」などが挙げられます。
三井物産の選考を受ける際は、似たビジネスモデルを採用している企業の企業分析を行い、企業の特色や強みなどについて分析しておきましょう。
三井物産の採用難易度
三井物産の就職難易度は、非常に高いといえるでしょう。
その理由としては、以下の点が挙げられます。
- 就活生に人気の5大商社であること
- 就職を希望する学生のレベルが非常に高いこと
- 入社後の研修や福利厚生、給与などが非常に充実しており働きやすいこと
以上の理由から、多くの就活生からのエントリーが予想されます。
採用大学は国立大や名門私学が中心ですが、中堅大学からも採用されており、三井物産に入社したいという強い気持ちと、明確な志望動機をアピールして選考対策を充実させれば、学歴、文系・理系問わず、内定を獲得できるチャンスがあるでしょう。
ほかの就活生と差別化をはかるためにも自己分析や企業分析を徹底し、対策しておきましょう。
三井物産の募集職種は「総合職」のみとなっています。
総合職の役割として、日本国内のみならず、世界中でビジネスを行う必要があります。
また、入社後の業務内容は多岐にわたりますので、選考に臨む前に、企業説明会への参加やOB訪問を行い、希望する業務内容をイメージしておきましょう。
希望する職種が明確になれば、エントリーシートにも具体性が増すのでしっかりと企業分析を行うようにしてください。
三井物産の採用大学
三井物産の過去の採用実績を見ると、国公立大学や有名私立大学が中心となっていますが、中堅大学からも一定数採用しています。
採用実績は以下のとおりです。
【採用実績】
大阪大学、宇都宮大学、関西学院大学、九州大学、京都大学、京都女子大学、慶應義塾大学、神戸大学、芝浦工業大学、津田塾大学、東京外国語大学、東京工業大学、東京大学、東京都市大学、東京理科大学、同志社大学、法政大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学 ほか |
上記大学に加え、海外の大学からも採用実績があり、多様な人材を採用しています。
以下の記事に学歴フィルターに関する内容を記載しているので、ぜひ記事を参考にしてください。
三井物産が求める人材とは?
三井物産は、求める人材として「多様な強い『個』」を求めています。
プロフェッショナルとして自立し、「挑戦と創造」を積み重ねることができる人材を求めており、会社として社員の挑戦をサポートする環境づくりを行っています。
また「多様な強い『個』」の解像度を上げるキーワードとして、以下を公表しています。
- ユニークネス(一人ひとりが個性を持つこと)
- インディペンデント・シンカー(自由な発想でビジネスを考えること)
- インクルージョン(それぞれの強みを活かして協力すること)
総合商社の業務は既存のビジネスに加え、新たなビジネスや需要を創出する必要があります。
それぞれの発想で新たな価値を創出し、仲間と共にビジネスをつくり上げていくことが求められています。
また、三井物産は「12の行動基準」を示しています。
三井物産で働くにあたり重要な考え方となりますので、しっかりとチェックしておきましょう。
12の行動基準 | 内容 |
変革への挑戦 | 社会課題を解決する変革と価値を創造する |
価値の探求 | 挑戦と変革の機会を捉え、行動に移す |
レジリエンス | 逆境に立ち向かい変革を起こす |
「場」づくり | 多様なアイデアを引き出しアウトプットの良質化につなげる |
協働 | 事業・同僚・組織の成功に資する |
共創 | より良い組織成果を目指して行動する |
エナジャイズ | 周りを活気づけ成果につなげる |
弛まぬ向上心 | 熱意をもち高いレベルでやり遂げる |
自己研鑽 | ステークホルダーを魅了するスキル開発と価値創造 |
高い志 | 高い志を持ち、未来に対して誇れる仕事をする |
謙虚 | 真摯に人と接する |
誠実 | インテグリティを体現し、模範となる |
三井物産の事業ごとの採用方向性の違いは?
三井物産の採用に方向性の違いはありません。
重要なポイントは、三井物産の一員として、会社の掲げる理念や方針に共感できるかどうか、また、会社が求めるような人物像にマッチしているかどうかです。
先ほど説明したとおり、三井物産では「多様な強い 『個』」を求めています。
また、「12の行動基準」について理解し、行動できる人物を求めているので改めて確認しておきましょう。
総合商社の選考では、多様なスキルや経験を持った学生が多く集まります。
その中で差別化を図るためにも、「自分の個性」をしっかりと面接官に伝えましょう。
選考ステップやスケジュールに関する詳細は、三井物産のホームページで案内されていますので、ぜひチェックしてみてください。
内定を獲得するまでに、インターンシップに参加する必要があるのであわせて確認しておきましょう。
エントリーシートで企業がチェックしているポイント
ポイントの概要
エントリーシートでは、企業が就活生の能力や性格が自社にマッチしているかを重点的にチェックしています。
企業説明会や採用ページの「求める人物像」をチェックし、どのような人物を求めているのか、どのようなエピソードを記載することが望ましいのかをイメージしておきましょう。
企業は、就活生がどのような人物であるか、そして自社でどのように力を発揮できるかを知りたがっています。
これは、個々の能力や性格が企業の文化や仕事にどうフィットするかを見極めるためです。
また、就活生がその企業で働くモチベーションが十分かどうかも重要なポイントといえるでしょう。
常に高いモチベーションで働ける社員は、より良いパフォーマンスを発揮し、企業の業績に貢献する傾向があるからです。
そして、「なぜほかの企業ではなくその企業を志望したのか」という点も明確に示す必要があることを覚えておきましょう。
三井物産のエントリーシートを作成するときは、以下の2点を特に意識して作成しましょう。
1.自己分析を徹底し、「自分史」対策を行うこと
三井物産のエントリーシートでは、「自分史」について記入する必要があります。
内容としては自身の生い立ちを記載するいたってシンプルなものです。ですが、シンプルな内容だからこそ、論理的にわかりやすく要点を記載する必要があります。
自分はこんな人間なんだとアピールする機会なので、記入する内容が求める人材にマッチしているか確認しましょう。
2.経験や強みが求める人物像や「12の行動基準」とマッチするか意識する
アピールする学生時代の経験やスキルなどが、求める人物像と合っているか意識してエントリーシートを作成しましょう。三井物産は就活生から人気の企業なので、少しでもエントリーシートの突破率をあげるためにも、アピールの方向性を確認しておいてください。
選考を通過しやすいエントリーシートの書き方
エントリーシートは結論から書き始めると説得力が増します。
以下の順番を意識すると良いでしょう。
<書き方>
- まず結論を提示する
- 結論に至った理由を書く
- 理由を強調するために具体例を用いる
- 最後に再び結論を強調する
この方法で書くことで、どのようなテーマに焦点を当てているかが伝わりやすく、かつ論理的な構成であるため読み手の理解が深まります。
この構成は「PREP法」と呼ばれるもので、エントリーシートだけでなく、面接や社会人になってからも役に立つ手法ですのでぜひ身につけてください。
以下の例文を参考にしてください。
結論:私が御社を志望する理由は2点あります。
理由:1点目は、新しいビジネスを創出し、暮らしの中の新しい「当たり前」を作っていきたいと考えたからです。
具体例:私は学生時代に体育会野球部の主務をつとめておりました。前例を踏襲するだけではなく、チームにとって最良の方法を改めて考え、チームの新しい「当たり前」をつくっていくことに尽力してきました。
結び:上記の経験から、自分が就職先を選ぶ際は、人々の新しい「当たり前」をつくっていける仕事に就きたいと考え、御社を志望しました。
理由:2点目は、学生時代の留学経験が業務に活かせると考えたからです。
具体例:私は大学時代に海外留学した経験があります。語学力の向上はもちろんですが、留学中にさまざまな国の方と関われた経験は私の中で大きな財産となっています。
結び:世界中でビジネスを展開されている御社で、自身の経験を活かしたいと考え志望するに至りました。
三井物産の価値観やカルチャーを文章に取り入れる
エントリーシートで大事なポイントである「なぜこの会社を選んだのか」を明確にすると、通過率が上昇するでしょう。
例えば、三井物産であれば「360°business innovation.」といったようにコーポレート・スローガンや企業理念などを文章の中で取り上げましょう。
もちろん、上記のような基本理念が必ずなければいけないわけではありません。
自分のやりたいことや、将来像にマッチする形で文章を作成していきましょう。
大事なのは数ある総合商社の中で、なぜ「三井物産」を選ぶのかを論理的に説明することです。
エントリーシートの位置づけ、及び対策方法
エントリーシートの位置づけに関しては、主に就活生の論理的思考力を試しているセクションと捉えるのが良いでしょう。
もちろん文章の内容も評価の対象になっているものの、一番は文章の構造に問題が見られないかや論理展開に問題がないかについて注目しています。
つまり客観的にみて、「伝わる文章」を作成することが重要なのです。
自分が作成したエントリーシートについて、就活中の友人や大学のキャリア支援課の方にアドバイスをもらうのも有効な手段です。
また、設問別に企業が見ている点は以下のように分類されます。
(a) 志望動機系(見られている点:熱意、情報収集能力)
(b) 過去の経験系(見られている点:コミュニケーション能力、リーダーシップ)
(c) 未来目標系(見られている点:未来志向、社会貢献性)
(d) 価値観系(見られている点:個性的か、業務適性があるか)
(e) その他(長所・研究内容)
設問で見られている点を意識して、エントリーシートの対策をしましょう。
また、対策をする上で必要な情報がエントリーシート対策記事にまとまっておりますので、そちらもご参照ください。
過去のエントリーシートの質問内容と記載例
三井物産の選考においてエントリーシートで問われたことがある質問と記載例を紹介します。
三井物産のエントリーシート
過去の経験系
・学生時代に力を入れたこと
【記載例】
私は学生時代、体育会野球部での活動に力を入れて取り組んできました。野球部での活動では、チームの主務を務め、チーム運営に携わってきました。主務の仕事はスケジュール調整やチームの会計など多岐にわたります。しかし、私は主務の新しい形を模索し、アナリスト業を兼ねることを決意しました。
同じリーグで対戦する可能性のある投手のデータを分析し、試合に役立てました。また、他リーグのデータを仕入れ、チームが苦手としているタイプの投手が在籍している大学に練習試合を申し込み、徹底的に対策を講じました。その結果、苦手としていた投手を攻略し、全国大会出場を果たしたのです。社会に出てからも、直面している課題について分析し、前例を踏襲するだけでなく、新しい方法で問題を解決していける商社マンになりたいです。
ポイント:最初にパラグラフを述べて結論ファーストで展開している点は評価できます。
また、自分の現在軸から未来軸へ論理構造を作ることで、三井物産で何をしたいのかが分かりやすくなっています。
その他
・自分史【幼少期から大学までを200文字〜2,000文字程度】※一部抜粋
【記載例】
(0歳)田中家の長男として誕生。
(1歳)最初に喋った言葉はパパでもママでもなく「ゾウ」だった。
(2歳〜6歳)父親の仕事の関係でフランスで過ごす。この時、日常会話レベルのフランス語を習得する。
(小1)帰国後、親友の〇〇の誘いにより野球チームに所属する。西武ライオンズの松井稼頭央選手に憧れて毎日のように壁当てで特訓する。
(小2)水が怖く、顔も水につけられない状態でスイミングスクールへ通うことを決意し、両親に直談判する。
(小3)水泳がなかなか上達せず、挫折する。しかし、自分で言い出したことなので意地でも通うことを決意する。
(小4)野球チームで4番バッターに抜擢される。
(小6)野球で県準優勝を果たす。水泳ではバタフライまでマスターする。
ポイント:特殊な題材ですので正解はないと思います。
ユーモアを交えつつ、自分はどのような人間なのか知ってもらいましょう。
ただし、エントリーシートが通過したとしても面接時に深掘りされる可能性があることを念頭に置きましょう。
まとめ
この記事では、三井物産の会社概要やエントリーシートの書き方について解説しました。
三井物産は総合商社として、さまざまな分野の事業を手掛けている企業です。
三井物産では、「360°business innovation.」をコーポレート・スローガンとし、あらゆる角度からビジネスを展開し、日本経済の発展に寄与しています。
求める人材として、「多様な強い『個』」を求めています。
エントリーシートを書く際は、求める人物像や価値観に沿った内容を心掛けましょう。
この記事が、三井物産の内定に一歩近づくための参考になることを願っています。