面接時のセクハラの実態と解決策を徹底解説

2024/8/19更新

はじめに

2022年4月、企業はパワーハラスメント防止措置を講じることが義務化されました。

しかし、残念ながら就活におけるセクハラ問題は依然として深刻です。

厚生労働省の調査では、なんと就活生の4人に1人がセクハラ被害を経験しています。

NHKの取材によると、次のようなセクハラ発言を受けた就活生がいることが明らかになっています。

「彼氏いるの?」
「スタイルがいいから全身見せて」
「部屋の奥を見せて」
「部屋着姿で参加して」

このような露骨なセクハラ発言や、Web面接での要求が報告されているのです。

特に女性の就活生にとっては、「面接でセクハラに遭ったらどうしよう…」と不安になるのは当然でしょう。

セクハラの実態を知り、適切な対処法を身につけることは、安心して就活を進めるために不可欠です。

就活生という弱い立場を利用し、セクハラ行為を正当化しようとする担当者がいるのは事実です。

だからこそ本記事では、具体的なセクハラ事例と、万が一被害に遭った際の賢い対処法、頼れる相談窓口を紹介します。

この記事は以下のような方に向けて書いています。

この記事の対象
  • これから就活を始める学生
  • セクハラの実態を知り、事前に対策をしておきたい学生
  • セクハラに遭う不安を感じている方、実際に被害に遭ってしまった学生

知識と準備があれば、毅然とした態度でセクハラを回避し、自信を持って就活を進めることが可能です。

最後まで読み進め、あなたの就活をセクハラから守りましょう。

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面接でのセクハラの実態

就活セクハラの実態調査結果グラフ

最新の就活セクハラの実態を把握しておきましょう。

厚生労働省が2023年12月に公表した「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査報告書」が役立ちます。

この調査は2020年~2022年度卒業生を対象に行われました。

インターンシップ中またはインターンシップ以外の就職活動中に、セクハラを受けた経験があるかを尋ねています。

その結果、インターンシップ中にセクハラを受けた割合は30.1%となりました。

インターンシップ以外の就職活動中に受けた割合は31.9%と、どちらも約3割の人がセクハラ被害を経験していたのです。

 

就職活動中にセクハラを受けた場面の調査結果グラフ

インターンシップ以外の就職活動中にセクハラを受けた場面として、「リクルーターと会ったとき」(32.8%)が最多です。

次に、「内々定を受けた後」(26.0%)が高いという結果でした。

男女別で見ると、内々定を受けた時や、志望先企業の従業員との酒席の場などは、男性のほうが割合が高いです。

「就職採用面接を受けたとき」や「企業説明会やセミナーに参加したとき」については、女性のほうが割合が高いです。

これらのデータから、就活セクハラが様々な場面で発生していることがわかるでしょう。

そして、男女によって被害を受ける状況に違いがあることがわかります。

セクハラの加害者

就活等セクハラの加害者について解説します。

インターンシップ中のセクハラは、「インターンシップ先で知り合った従業員」(47.4%)が最も多い結果となりました。

次に「インターン先での上司・指導役(役員以外)」(32.0%)が多い結果です。

インターンシップ以外の就職活動中のセクハラの加害者についてはどうでしょうか。

「大学のOB・OG訪問を通して知り合った従業員」(38.3%)が最も多い結果となりました。

次に、「学校・研究室等へ訪問した従業員、リクルーター」(37.0%)が多い結果です。

これらの結果から、インターンシップ中は身近な立場の社員からのセクハラが多いことがわかります。

その一方で、インターンシップ以外の就職活動中は、OB・OG訪問や学校訪問といった場面でセクハラが多いとわかります。

親近感や信頼を利用したセクハラが発生しやすいのです。

就活中は、相手との関係性や状況を問わず、常に警戒心を持ち、自分の身を守ることが大切です。

セクハラを受けた後の行動と理由

就活等セクハラを受けた後の行動の調査結果グラフ

就活等セクハラを受けた後の行動
  • 「何もしなかった」(24.7%)
  • 「大学のキャリアセンターに相談した」(19.2%)
  • 「大学のキャリアセンター以外の部署(学生相談窓口など)に相談した」(18.0%)
  • 「家族・親戚、友人に相談した」(17.6%)

就活等セクハラを受けた後の行動としては、「何もしなかった」(24.7%)の割合が最も高いことがわかりました。

就活セクハラを受けて何もしなかったのは、「何をしても解決にならないと思ったから」が最も多い理由でした。

その次に、「何らかの行動をするほどのことではなかったから」が続いています。

セクハラの定義

そもそも「セクハラ」とは何か、その定義を再確認しましょう。

「セクハラ」はSexual harassment(セクシャルハラスメント)の略称です。

性的な言動によって相手に不快感や不利益を与えることを指します。

法的には男女雇用機会均等法で規定されていますが、ここで特に重要なのは「性的な言動」の意味です。

厚生労働省の指針によれば、下記のものが「性的な言動」にあたります。

①性的な事実関係を尋ねたり、性的な情報を意図的に広めたりする「性的な内容の発言」

②性的関係を強要したり、不必要に身体に触れたり、わいせつな画像を配布したりする「性的な行動」

就活中のセクハラとは、企業の採用担当者や学校のOB・OGなどが学生に対して、これらの言動をすることです。

「性的な内容の発言」や「性的な行動」によって、不快感や不利益を与えるとセクハラにあたります。

相手の発言や行動が少しでも不快だと感じたり、不利益だと感じたら、それは就活セクハラにあたる可能性があります。

セクハラのシチュエーション別解決法

ここでは、就活セクハラに遭った際の状況に応じた対処法を解説します。

具体的には、以下の3つのケースを取り上げます。

これらのケースを通して、適切な対処法を学びましょう。

ここからは就活セクハラのシチュエーション別対応策について解説します

【ケース1】セクハラと思われる質問への対処法就活セクハラっぽい質問への対抗策

まず覚えておいてほしいのは、「選考や応募した仕事に直接関係ない質問に答える必要はない」ということです。

具体的には、「質問の意図は何でしょうか?」と聞き返すのが効果的です。

多くの面接官は、この質問でハッとするはずです。

うまく答えられないでしょう。

しかし、経験豊富な面接官の中には、あれこれ理由をつけて正当化しようとする人もいます。

不快な質問が続いたら、「選考や今回応募した業務に直接関係する質問をお願いします」ときっぱりと伝えましょう。

「質問の意図は何でしょうか?」と聞くことで、面接官に反省の機会を与えられます。

それでも自分の非を認めない面接官に対しては、無理に答える必要はありません。

「それでは面接官の印象が悪くなるのでは?」と心配するでしょうが、それでも構いません。

そのような不適切な質問をする人を面接官にしている会社に入社しないほうが、あなたの将来のためです。

そのような会社に入ってしまうと、入社後もセクハラやパワハラを受けるリスクが高まります。

「入社前に分かって良かった」と前向きに捉えましょう。

【ケース2】個別に会おうと誘われた場合の対処法対抗策

採用担当者やOB・OGからメールやLINEで、二人きりで会おうと誘われたらどうすればいいでしょうか。

「2次面接の前に2人で軽くお酒でも飲みながらリラックスした雰囲気で話をしませんか?」と誘われる場合もあります。

食事会や夜の飲み会がセクハラかどうかを見極めるポイントはいくつかあります。

セクハラの見極めポイント
  • 他の学生も参加する複数人での会なのか?
  • 複数人でも女性だけが集められているのか?
  • 人事担当者は複数人で来るのか?
  • 正式な選考フローに組み込まれた食事会なのか?

これらを事前に確認することで、就活セクハラを回避できる可能性があります。

複数人だと聞いていたのに、当日に「都合が悪くなって他の人は来られなくなった」などと嘘をつかれる場合があります。

相手は個別の状況を作り出すことがいくらでもできるのです。

そのため、少しでも怪しいと感じたら、その場に行かないのが最も賢明な選択です。

その際の返信例は、下記のようにしましょう。

ステップ1:「気になることは面接で質問しますので大丈夫です。」

それでもさらに誘いが続く場合は、次の対処法をとってください。

ステップ2:「学校の規定で禁止されており、学校に報告する必要があります。」

このように、学校のルールを言い訳にすると良いでしょう。

「学校」や「キャリアセンター」といった権威のある言葉を出すことで、相手は「これはマズイ」と恐れます。

それ以上強く誘ってくることはなくなるでしょう。

【ケース3】1対1の面会になってしまった場合の対処法1対1の面会に遭遇した場合の対抗策

複数人での食事会やエントリーシートの添削という話で参加したら、実際はあなた1人だけだったというケースがあります。

密室で1対1の状況になった場合は、就活セクハラが発生しやすいです。

何か起こってからでは遅いので、万が一の場合に備えて証拠を残すことが重要です。

まず、1対1の状況になったら、相手の名刺をもらいましょう。

名刺をもらうことで、相手に会社の代表としての自覚を持たせることができます。

会社の看板を背負っている以上、悪いことはできないという意識を持たせることができるのです。

それでもセクハラのような雰囲気を感じたり、怪しいと感じたら、下記のように対処してください。

「貴重な話なので、後で振り返れるように録音してもよろしいでしょうか?」

このような断りを入れて、スマートフォンで録音を開始しましょう。

もし相手が拒否するようなら、さらに怪しいと判断できます。

相手が録音に強く反対する場合は、その場を立ち去るのが理想ですが、失礼に感じてできない場合もあるでしょう。

その場合、「緊張しているので少しトイレに行ってきます」など理由をつけて、トイレでこっそり録音を開始してください。

相手に気づかれないように行動しましょう。

万が一性的な関係を迫られた場合は、下記のように言うと良いです。

「これは就活セクハラに該当しますが、内容を御社に報告してもよろしいでしょうか?」

このように毅然とした態度で質問してください。

相手は我に返り、様々な言い訳をしてこれまでの言動を正当化しようとするでしょう。

そして、それ以上の一線を超えてくることはなくなります。

就活セクハラの相談窓口に相談する

様々な対策を講じても、事件やトラブルを完全に防ぐことはできません。

もし被害に遭った場合は、一人で抱え込まず、大学のキャリアセンターなど信頼できる大人に相談しましょう。

大学のキャリアセンターを通じて企業に報告するのが、最も望ましいです。

どうしても相談しづらい場合は、就活セクハラの相談窓口を設置している企業に相談するといいでしょう。

録音や録画、メールやSNSの文面、証人など、証拠があれば対象企業の法務部門に直接訴えることも可能です。

ただし、証拠がない状態で騒ぎ立てると、逆に名誉毀損で訴えられる可能性があるので、注意が必要です。

録音がない場合でも、会社に状況を伝えましょう。

「これ以上の継続は控えた方が良いのではないでしょうか」と釘を刺すことで、二次被害を防ぐことができます。

さらに、各都道府県労働局の総合労働相談センターでも相談(電話相談も可)は可能です。

日本労働弁護団では、専用のホットラインを設けて就活ハラスメントの相談を受け付けています。

選択肢の一つとして検討してみてください。

恥ずかしい気持ちや選考が不利になる恐れがあるのはわかります。

しかし、同じような被害者を増やさないためにも、勇気を出して声を上げることが大切です。

「大事(おおごと)にする、公にする」ことが大切です。

面接でのセクハラの実例

就活セクハラには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

「性的な発言」と「性的な行動」の2つの側面から実例を見ていきましょう

「性的な発言」の実例

まずは「性的な発言」の実例です。

被害の多くは、インターンシップ、OB・OG訪問、Web面談などの場面で発生します。

採用側の立場を利用して、選考とは無関係な性的な発言がされるケースです。

性的な発言例
  • 「経験あるの?」
  • 「デートしよう!」
  • 「彼氏いるの?」
  • 「付き合って何年? 結婚の予定は? 仕事と彼氏どっちが大事?」
  • 「仕事もろくに覚えないうちに結婚して妊娠する子が多くてねぇ…」
  • 「●●さんはスタイルがいいからモテるでしょ。椅子から立って全身見せてよ。後ろ姿も見たいな」
  • 「Webカメラを動かして部屋の奥を見せてもらえますか?」
  • 「部屋が広いけど、彼氏と住んでるの? どれくらいの頻度で彼氏は家に来るの?」
  • 「●●さんの違う雰囲気も見てみたいので、次の面接はスーツではなく部屋着姿で参加していただけますか?」
  • 「Mだよね。」
  • 「詳しい話をしたいから、一度飲みに行こう。」
  • 制服の貸与などを理由に「スリーサイズは?」
  • 「ミニスカートとか履くの?」
  • 「今後お子さんを作る計画はないの?」
  • 「なんでショートカットなの?女らしくない。」
  • 「スカートで来るもんじゃないの?普通…」

このような発言を受けて、つい真面目に答えてしまう就活生もいます。

「想定外の質問への対応力を見ているのかも?」「答えなかったら選考に不利になるのでは?」と考えてしまうからです。

しかし、これらの発言は採用とは全く関係のない、不適切なものです。

このような発言にいちいち反応する必要はありません。

後ほど、このような発言への上手な対処法も解説していきますので、参考にしてください。

「性的な行動」の実例

次に「性的な行動」の実例を見ていきましょう。

性的な行動例
  • 携帯電話の番号やメールアドレスを聞いてくる
  • LINEの交換を強要してくる
  • 就活とは関係ない私的な連絡が毎日来る(人事担当者は就活の話だと言うかもしれませんが)
  • 食事やデート(飲み会、花見、映画など)へのしつこい誘い
  • 不必要な身体への接触
  • 性的な関係の強要
  • 拒否したことに対する不利益な扱い(内定取り消しなど)

社員個人のメールアドレスやSNSで、学生と就活のやり取りを直接行うことは、ビジネスシーンではまずありません。

会社のメールアドレスでのやり取りなら理解できますが、個別に連絡を取り合おうとする担当者には注意が必要です。

プライベートな面会は採用選考とは無関係ですので、そのような誘いがあった場合は必ず断りましょう。

相談に乗る、エントリーシートを添削してあげるなどの親切を装ってくる場合もあります。

自宅やプライベートな空間に誘い込む手口もあるので、注意してください。

1対1になる密室な空間に足を踏み入れることは、自ら危険に身を晒すようなものですので、絶対に避けましょう。

まとめ

この記事では、就活セクハラの実態と具体的な事例、そして状況に応じた対応策を解説しました。

就活セクハラは、残念ながら決して珍しいものではありません。

しかし、だからといって泣き寝入りする必要は全くないのです。

あなたは一人ではありません。

企業と学生は対等な関係です。

どちらかが一方的に優位に立つ関係ではありません。

企業があなたを不採用にする権利があるように、あなたにもその企業への入社を辞退する権利があります。

就活生だからといって、理不尽な要求や不快な言動に我慢する必要は決してありません。

勇気を出して声を上げ、適切な機関に相談することも大切です。

大学やハローワーク、労働局など、あなたの味方になってくれる場所はたくさんあります。

一人で抱え込まず、信頼できる人に相談したり、専門機関のサポートを求めたりしましょう。

この記事で紹介した対処法を参考に、自信を持って就活に臨んでください。

あなたの未来は、あなた自身の手で切り開くことができます。

不当な扱いを受けた時は、毅然とした態度で立ち向かい、あなたの尊厳を守りましょう。

この記事が就活セクハラに悩むあなたにとって、少しでも支えとなることを願っています。

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