企業分析はどこまで?ゴールの設定方法と情報収集のやり方を紹介
2024/9/10更新
はじめに
就職活動において、企業分析は避けて通れない重要なステップです。
しかし、多くの就活生が「どこまで分析すればいいのか」という悩みを抱えているのではないでしょうか。
企業分析には終わりがないように思えますが、効率的に進めるコツがあります。
そこで本記事では、つぎの内容について解説していきます。
- 企業分析の適切なゴール設定
- 企業分析を最短で終わらせる具体的なステップ
- 企業分析を効率的に進めるためのポイント
以下のような悩みを抱える就活生は、ぜひ最後まで読んでみてください。
- どこまで企業分析をすればいいの?
- 効率的に企業分析を進める方法は?
- 企業分析のゴールはどう設定するの?
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企業分析はどこまでやる?ゴール設定のやり方とは
就職活動において企業分析は欠かせません。
しかし、多くの就活生が「どこまで分析すればいいのか」という悩みを抱えています。
企業分析に終わりはないため、自分でゴールを設定する必要があります。
結論からいうと、企業分析のゴールは以下の3点を達成することです。
- 企業についてくわしく説明できるまで
- 自分なりの見解を持てるまで
- 具体的な志望動機を語れるまで
- ブラック企業ではないことが確認できるまで
- 将来性のある業界・企業であることがわかるまで
これらの点をクリアできれば、企業分析は十分と言えるでしょう。
ただし、企業は常に変化しているため、最新の情報にアップデートし続けることも忘れずに。
企業分析に終わりはありませんが、適切なゴールを設定することで効率的に取り組むことができます。
自分の志望度や企業の規模に応じて、分析の深さを調整していくのも一つの方法です。
企業分析を通じて、自分自身の成長にもつながることを意識しながら取り組んでいきましょう。
ここからは、それぞれの項目についてくわしく解説していきます。
企業についてくわしく説明できるまで
このゴールは企業分析の基礎となる部分です。
企業の沿革、事業内容、経営理念などの基本情報を正確に把握することが求められます。
これらの情報は企業のウェブサイトやパンフレットで確認できるでしょう。
単に情報を暗記するのではなく、自分の言葉で説明できるようになることが重要です。
企業の特徴を理解するには、その企業ならではの強みや独自性を見出す必要があります。
例えば、独自の技術や特許、ユニークな企業文化などが該当します。
これらの特徴は、その企業が市場でどのように差別化を図っているかを示すものです。
また、企業の財務状況や業績推移なども押さえておくべきでしょう。
売上高や利益率の推移、主要な経営指標などを確認することで、企業の成長性や安定性を把握できます。
ただし、細かい数字を全て暗記する必要はありません。
全体的な傾向を理解し、必要に応じて詳細を調べられる状態にしておくことが大切です。
自分なりの見解を持てるまで
このゴールは、企業を取り巻く外部環境を理解し、その中での企業の立ち位置を把握することです。
業界全体の動向や将来性、主要な競合他社との比較などを通じて、対象企業の強みや課題が見えてくるでしょう。
業界分析の手法として、ポーターの5フォース分析などのフレームワークを活用するのも効果的です。
新規参入の脅威、買い手の交渉力、売り手の交渉力、代替品の脅威、既存競合との敵対関係という5つの要因から業界の構造を分析できます。
これにより、業界全体の収益性や競争環境を理解することができるでしょう。
企業が直面している課題を把握することも重要です。
例えば、技術革新への対応、環境規制への適合、人材確保の難しさなどが考えられます。
これらの課題に対して、企業がどのような取り組みを行っているかを調べてみましょう。
自分なりの見解を持つということは、単に情報を収集するだけでなく、それらを分析し解釈する能力が求められます。
業界や企業の将来性について、根拠を持って自分の意見を述べられるようになることが目標です。
具体的な志望動機を語れるまで
このゴールは、企業分析の結果を自分自身と結びつけ、志望動機として具体化することです。
企業の事業や課題に対して、自分がどのように貢献できるかを考えることが重要です。
まず、自己分析を通じて自分の強み、価値観、キャリアビジョンを明確にしておきましょう。
そして、それらと企業の特徴や課題とのマッチングを行います。
例えば、自分の専門性や経験が企業の課題解決にどう活かせるか、企業の理念や文化が自分の価値観とどう合致するかなどが重要です。
具体的な志望動機を語るには、「なぜこの企業なのか」「なぜこの業界なのか」「自分は何を実現したいのか」といった問いに答えられるようになる必要があります。
単に企業の魅力を列挙するのではなく、自分自身の成長や貢献とリンクさせた説得力のある志望理由を組み立てましょう。
また、志望動機は面接などで質問されることを想定し、簡潔かつ印象的に伝えられるよう練習することも大切です。
自分の言葉で自然に語れるようになれば、面接官に熱意と準備の良さを伝えることができるでしょう。
ブラック企業ではないことを確認できるまで
このゴールは、企業の労働環境や社員の待遇について深く調査し、自分の価値観や働き方の希望と照らし合わせることです。
ブラック企業の定義は人によって異なりますが、一般的に長時間労働、パワーハラスメント、不当な待遇などが問題視されます。
企業の労働時間や有給休暇取得率、離職率などの客観的なデータを確認しましょう。
また、口コミサイトや就職情報サイトの評判、OB・OGの声なども参考になります。
ただし、これらの情報は偏りがある可能性もあるため、複数の情報源を比較検討することが大切です。
さらに、企業の労働環境改善への取り組みや、ワークライフバランスに関する方針なども調べてみましょう。
これらの情報を総合的に分析し、自分の価値観や働き方の希望と照らし合わせることで、その企業が自分にとってブラック企業ではないと判断できるはずです。
将来性のある業界・企業であることがわかるまで
このゴールは、企業の長期的な成長可能性や市場での競争力を評価することです。
業界全体の成長率や市場規模の推移、技術革新の動向などを調査し、その企業が属する業界の将来性を判断します。
企業自体の将来性を評価するには、財務状況の推移、研究開発投資の状況、新規事業への取り組みなどを確認しましょう。
また、経営戦略や中長期計画を分析し、企業がどのような方向性を目指しているのかを理解することも重要です。
さらに、SDGsへの取り組みや環境問題への対応など、社会的な要請に対する企業の姿勢も将来性を判断する上で重要な要素となります。
これらの情報を総合的に分析し、その企業が将来的にも成長し続ける可能性が高いと判断できれば、このゴールを達成したと言えるでしょう。
企業分析を最短で終わらせる具体的なステップ
就職活動において企業分析は欠かせませんが、時間がかかる作業でもあります。
効率的に進めることで、限られた時間の中で多くの企業を分析することが可能です。
ここでは、企業分析を最短で終わらせるための具体的なステップを紹介します。
これらのステップを踏むことで、効果的かつ迅速な企業分析が可能になるでしょう。
ステップ1:情報源を整理する
企業分析を始める前に、利用する情報源を整理しましょう。
主な情報源の詳細は後述しますが、企業のウェブサイトや有価証券報告書、就職情報サイト、業界紙などがあります。
これらの情報源をブックマークしたり、リスト化したりしておくと、後の作業がスムーズに進みます。
また、OB・OG訪問や会社説明会の日程なども、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
ステップ2:テンプレートを作成する
企業分析の効率を上げるには、テンプレートの活用が効果的です。
基本情報、事業内容、業界動向、財務状況、企業文化などの項目を含むテンプレートを作成しましょう。
このテンプレートを使うことで、必要な情報を漏れなく収集できます。
また、複数の企業を比較する際にも役立ちます。
ステップ3:基本情報を収集する
テンプレートに沿って、まずは企業の基本情報を収集します。
企業名、設立年、従業員数、売上高、主要事業などの情報を、企業のウェブサイトや有価証券報告書から集めましょう。
この段階では、詳細な分析は必要ありません。
基本的な事実を押さえることが目的です。
ステップ4:事業内容を理解する
次に、企業の事業内容について理解を深めます。
主力製品やサービス、顧客層、ビジネスモデルなどを確認しましょう。
企業のプレスリリースや決算資料なども参考になります。
この段階で、企業の強みや特徴が見えてくるはずです。
ステップ5:業界動向を把握する
企業が属する業界の動向を把握することも重要です。
業界全体の市場規模や成長率、主要プレイヤー、技術トレンドなどを調べましょう。
業界紙や経済ニュースなどを活用すると良いでしょう。
この情報は、企業の将来性を判断する上で役立ちます。
ステップ6:財務状況をチェックする
企業の財務状況をチェックすることで、その企業の健全性や成長性を判断できます。
売上高や利益の推移、主要な財務指標などを確認しましょう。
有価証券報告書や決算短信が主な情報源となります。
詳細な財務分析は不要ですが、全体的な傾向は押さえておくべきでしょう。
ステップ7:企業文化を探る
企業文化や働き方について情報を集めます。
就職情報サイトの口コミやOB・OGの話を参考にしましょう。
ワークライフバランスや福利厚生、キャリア支援制度なども確認します。
この情報は、自分との相性を判断する上で重要です。
ステップ8:自己分析との接点を見出す
収集した情報を基に、自己分析との接点を見出します。
自分の強みや価値観と、企業の特徴や課題がどのようにマッチするかを考えましょう。
この過程で、志望動機が具体化されていくはずです。
ステップ9:情報を整理し、要点をまとめる
最後に、収集した情報を整理し、要点をまとめます。
テンプレートに沿って情報を整理し、企業の特徴や自分との接点を簡潔にまとめましょう。
このまとめは、エントリーシートの作成や面接の準備に活用できます。
以上のステップを効率的に進めることで、1社あたりの分析時間を大幅に短縮できるでしょう。
ただし、重要なのは質を落とさないことです。
短時間で終わらせることを目指しつつも、必要な情報は確実に押さえるよう心がけましょう。
また、複数の企業を並行して分析することで、さらに効率を上げることができます。
業界が同じ企業をまとめて分析すれば、業界動向の理解が深まり、企業間の比較も容易になります。
企業分析の情報収集源おすすめ10選
「企業分析でリサーチしないといけない項目はわかりました。次に、どんな手段で情報収集したらいいでしょうか?」
情報収集する手段は10個あります。
ネットで収集する方法とアナログで実際にヒアリングして収集する方法があるので、1つずつ紹介していきます。
①企業のホームページ
企業のホームページを閲覧すると、会社の沿革や事業内容などが掲載されています。
企業分析に役立つ基本情報を入手することができます。
その中でも「社長メッセージ」「採用情報」「IR情報」は押さえておきたいですね。
「社長メッセージ」では、社長の経営に対する考え方や企業を取り巻く経営環境、今後の会社方針などが示されています。
このメッセージの中で企業の詳細な情報が入手できますね。
続いて「採用情報」ですが、就活に直接関わる入社時の条件や採用プロセス、募集職種などを確認できるので必須といえます。
そして「IR情報」です。
「IR」とは「InvestorRelations」の略で、企業が株主や投資家向けに経営状態や財務状況、業績の実績、今後の見通しなどを広報するための活動です。
「IR情報」の中に企業の中期計画や決算説明会など、現在の企業の置かれた状況や将来的にどのような計画でどこに進もうとしているのか説明されています。
つまり、企業の展望が一発で把握できるわけです。
「IR情報」は意外と見落とされがちですが、貴重な情報が詰まっていますので、ぜひチェックしてください。
➁就活サイトの企業ページ
次に、マイナビやリクナビなどの就職サイトの企業ページを確認していきましょう。
企業のホームページの「採用情報」と似通った情報が掲載されていますが、就職サイトでないと載っていない情報も時々あります。
異なる情報があれば、ぜひ拾っておいてください。
➂業界地図
会社四季報の「業界地図」は、業界ごとに主要な企業の順位・業績・提携関係などを「地図」にして、視覚的に分かりやすく解説したものです。
企業情報をマクロで捉えるときに重宝します。
加えて、企業をとりまく状況、業界の規模、今後予想される動きを知ることができますので、手っ取り早く企業の業界の立ち位置や今後の需要を知りたい場合に有用です。
➃関連書籍
大企業でなければ入手できないかもしれませんが、企業に関連した書籍もチェックしておくといいでしょう。
「企業名 書籍」で検索するとヒットします。
企業の関連書籍では、内部の考え方や動き方が手に取るように把握できるので、情報源としておすすめです。
➄新聞・ニュース
今はネットニュースで社名を入れて検索すると、かんたんに情報を入手できますね。
新聞だと「日本経済新聞」が比較的情報量が多く、企業分析をしやすいです。
加えて、経済動向や業界の展望なども解説してくれているので、優秀な情報源といえるでしょう。
⑥OB/OG訪問
ここからはアナログで、取材のような形態で情報収集をする方法です。
1つ目はOB/OG訪問です。
OB/OG訪問では、あなたに近しい年代の先輩から、フランクな雰囲気で企業に関する聞き取り調査をすることができます。
ときには秘密裏に企業内部の情報も教えてくれるので、鮮度の高い情報が手に入りますね。
ただ、ネットで調べればわかるような基本的な質問は禁じ手なので、どうしても入手できない、内部にいる人でないと答えられない質問を準備することがコツです。
➆会社説明会
会社説明会後半の質問コーナーでは、質問の仕方次第であなたが欲しい情報を入手することが可能です。
ただ、会社説明会は人事が会社の看板を背負い、就活生に自社をアピールするために開催しています。
そこで下手なことを言ってしまうと、悪い印象を与えかねません。基本的に企業にとってプラスとなる内容の質問に留めたほうがいいでしょう。
相手もプロなので、グレーゾーンや答えたくない質問に対する答えは軽くかわしてきますので、あまり期待しないほうがいいかもしれません。
⑧インターンシップ
短期のインターンでは、会社説明会を上回る情報はあまり期待できません。
長期インターンで実務を経験すれば、社内の雰囲気や社員の発言、やりとりを間近で見ることができます。
企業内部に潜入しなければ入手できない、新鮮な情報を五感で捉えることができるでしょう。
どうしても行きたい会社があれば、長期のインターンに参加してみてください。
自分の顔を売るチャンスですし、就職のミスマッチも防げるので一石二鳥です。
➈社員座談会に参加する
会社説明会のあとに、社員座談会を開催する会社もあります。
これはOB/OG訪問の団体版です。
しかし、OB/OG訪問よりも会社の看板を背負っている雰囲気がありますので、秘密裏な情報には期待しないほうがいいでしょう。
ただ、あなたと比較的近い世代が出てきますので、ノリのいい先輩だと言えないこともポロッとしゃべってくれるかもしれません。
➉内定者
大学のキャリアセンターに行けば、先輩の就職先をつかんでいますので、キャリアセンター経由で引き合わせてもらえば内定者からヒアリングすることも可能です。
内定者はすでに企業分析を行っていますし、インターンシップや会社説明会、実際の選考などの経験を通じて、体感での情報やノウハウを持っています。
大学の後輩であれば優しく丁寧に教えてもらえることも多いので、積極的に先輩を活用しましょう。
さいごに
企業分析は、就職活動において重要なプロセスです。
効果的な企業分析を行うには、明確なゴール設定が不可欠です。
基本情報の理解、業界での位置づけの把握、自己との接点の発見などが主要なゴールとなります。
また、ブラック企業でないことの確認や将来性の評価も重要なポイントといえます。
企業分析を効率的に進めるには、情報源の整理やテンプレートの活用が効果的です。
最終的には、自己分析との結びつきを意識しながら、志望動機を具体化していくことが大切です。
企業分析は時間がかかる作業ですが、適切なゴール設定と効率的な手法を用いることで、質の高い分析ができるでしょう。
ぜひ本記事を参考に、あなたにピッタリの企業を探してみてくださいね。