職種別採用導入企業100選!メリットや注意点を徹底解説
2024/9/25更新
はじめに
入社後の配属職種を決めてから人材を募集し、学生を採用していく手法を職種別採用と呼びます。
近年、「配属ガチャ」という言葉が話題になっているのをご存知でしょうか。
「配属ガチャ」とは、ソーシャルゲームの「ガチャ」になぞらえた言葉で、勤務地や職務内容が入社する直前までわからないことを指します。
勤務地や配属部署が決定し、本人に通知すると内定辞退したり、変更の希望を申し出たりすることから、企業としても対応を迫られているのです。
このような背景から、学生と企業とのミスマッチをなくすために、職種別採用を導入している企業が増えています。
本記事では、以下のような就活生に向けて、職種別採用のメリットや注意点について解説していきます。
- 職種別採用とは何なのか詳しく知りたい
- 職種別採用のメリットが知りたい
- 職種別採用の注意点が知りたい
また、実際に職種別採用を導入している代表的な企業を100社紹介しています。
本記事を企業選びに役立てていただければ幸いです。
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職種別採用とは
そもそも、職種別採用とはどのような採用形態なのでしょうか。
ここからは職種別採用の概要や、ほかの採用形態との違いについて解説していきます。
職種別採用の概要
職種別採用とは、事前に採用後の配属職種を決めて募集する採用方式のことです。
たとえば、総合職として募集するのではなく、営業、経理、事務など職種を細かく分けて募集していると職種別採用にあたります。
以前は総合職採用が主でありましたが、2023年時点では6割の企業が職種別採用を導入するほどメジャーな採用形態になりました。
また、職種の分け方は企業によって異なっており細分化している企業も多く存在しています。
ご自身が目指されている企業が、どのような採用形態をとっているか確認しておきましょう。
「ジョブ型採用」「メンバーシップ採用」との違い
就活生の持っているスキルをもとに採用する「ジョブ型採用」、従来の総合職採用のように就活生のポテンシャルを評価する「メンバーシップ採用」。
従来まで主流だった上記の採用方法に加え、職種別採用が増えています。
従来の採用方法と職種別採用の違いについて、以下の表にまとめたのでご覧ください。
【採用区分の特徴】
勤務条件等 | 職種別採用 | メンバーシップ型 (総合職採用) | ジョブ型採用 |
業務内容 | 希望職種の中から細かな業務が割り振られる。 | 仕事内容は決まっておらず、幅広く活躍することが求められる。 | 明確に仕事内容が決まっている。 |
勤務地 | 決まっている場合が多い。 | 勤務地は入社後に決定することが多い。 また、高頻度で全国各地に転勤がある。 | 研究施設などの兼ね合いにより、勤務地は決まっていることが多い。 また、転勤も少ない。 |
採用時に重視する点 | 希望職種に関する熱意ややりたいことの具体性。 | コミュニケーション能力、人柄、人間性など、就活生のポテンシャルを重視する。 | 専門性の高いスキルが要求される。 資格、経歴、専攻内容や実績が問われる。 |
職種だけでなく、ほかにも勤務地を限定する地域限定採用なども増えてきました。
非常に多くの選択肢があるため、選考を受ける企業の採用形態は必ず確認していきましょう。
また、自己分析を徹底し、自身が目指す働き方を明確にしておいてくださいね。
以下の記事で、自己分析についてまとめていますので、あわせてチェックしてみましょう。
職種別採用の3つのメリット
職種別採用は就活生にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここで代表的な3つのメリットについて紹介していきます。
①職種が確約される
職種別採用の最大のメリットは職種が確約されることです。
就職活動で志望理由を述べる際に、「〇〇に携わりたい」とアピールしても希望どおり配属されるとは限りません。
入社後、やりたいことと違う職種につくとモチベーションが上がらないでしょう。
また、総合職採用であると本当にやりたいことができるのか不安になるかと思います。
そのため、将来のビジョンややりたいことが明確で、特定の職種に就きたいと考えている方にとって非常に大きなメリットとなるのです。
②入社後の業務が想像しやすい
インターネットが普及した現在では、ある職種について調べると働き方や業務内容、必要なスキルを知ることができます。
そのため、職種別採用であると事前に職種について調べることが容易であり、自分の入社後の業務が想像しやすくなります。
入社後の業務が明確であると現在足りていないスキル、今からすべきことなどが分かり、自己研鑽していくことが可能です。
入社までに入念に準備できることや、業務内容に関するミスマッチが発生しにくい点から大きなメリットであるといえるでしょう。
③学生時代の学びを活かしやすい
学生時代に特定のスキルを身に付けているのであれば、そのスキルを社会人でも活かしたいと考える就活生は多いでしょう。
しかし、総合職採用であるとスキルを活かすことができる職種になるのか分からず、場合によってはまったく活かせないこともあります。
職種別採用の場合、学生時代の学びと一番マッチしている職種に応募することが可能です。
入社後、スムーズに業務に入っていけるのでメリットは大きいですね。
職種別採用を導入している企業100選
職種別採用を導入している企業は以下のとおりです。
もちろん以下の100社がすべてではなく、多くの企業が職種別採用を導入しています。
気になっている企業がどのような採用形態となっているかは、各企業のホームページから確認していきましょう。
- アイシン
- アクサ生命保険
- アクセンチュア
- 朝日工業社
- 味の素
- アマゾンジャパン
- アメリカンエキスプレス
- アルティア
- 伊藤園
- 伊藤ハム
- エキスパートパワーシズオカ
- 大塚商会
- オムロン
- 花王
- 学情
- キヤノンメディカルシステムズ
- 京セラ
- キリンビール
- クボタ
- グリー
- ゲイン
- コナミホールディングス
- コロプラ
- サイバーエージェント
- 佐川急便
- 三共鋼業
- 三共製作所
- サントリー
- システナ
- 資生堂
- 島津製作所
- ジャノメクレディア
- ゼウス・エンタープライズ
- ソフトバンク
- ソニー
- 太陽誘電
- 田中商事
- ディスコ
- テルモ
- テレコム
- デンソー
- 東芝
- 東京地下鉄株式会社
- トヨタ
- 日産
- 日清製粉グループ
- 日清紡ホールディングス
- 日研トータルソーシング
- 日本IBM
- 日本銀行
- 日本光電工業
- 日本総合研究所
- 日本電子
- 日本熱源システム
- 日本郵政
- 日本ロレアル
- ネスレ日本
- パナソニック
- 浜松ホトニクス
- ビーネックテクノロジーズ
- 富士機材
- 不二製油
- 富士ゼロックス
- 富士薬品
- ブリヂストン
- ブルドックソース
- ブルボン
- ベルシステム24
- ホクト
- 松阪興産
- 丸千千代田水産
- 三菱UFJ銀行
- 村田製作所
- 明治安田システム・テクノロジー
- メディカルフロンティア
- ヤクルト
- ヤナセ製油
- ヤマサ醤油
- ユナイテッドアローズ
- 夢真ホールディングス
- 読売新聞社
- ライオン
- 楽天グループ
- ラディックス
- リクルート
- ロッテ
- ワールドインテック
- ADEKA
- AKODisコンサルティング
- A&D
- CLINKS
- KDDI
- LINEヤフー
- NEC
- NHK
- NSW
- NTTデータ
- P&G
- TFDコーポレーション
- UTコネクト
職種別採用導入企業をピックアップ
上記100社の中から、3社をピックアップして詳しく解説していきます。
自分の得意分野やキャリアプランが明確な場合は、職種別採用を利用するのがいいでしょう。
以下で具体的な企業と募集されているコースを紹介しますので、参考にしてみてください。
①日清製粉グループ
出典元:日清製粉グループ
日清製粉は国内No.1シェアを誇る製粉企業で、業務用小麦粉、ふすま・胚芽等の小麦連産品、ライ麦等の原料素材を製造、販売しています。
採用職種は以下の6つに分類されています。
- オールラウンドコース
- グローバル・経営企画コース
- 営業・マーケティングコース
- デジタルコース
- 経理・財務コース
- 法務コース
職種別採用を導入するとともに、従来の総合職の位置付けであるオールラウンドコースを設けているのが特徴です。
具体的なビジョンが決まっていない就活生でも、安心して目指すことができるでしょう。
②ブリヂストン
出典元:ブリヂストン
ブリヂストンは1931年に創業したタイヤ製造メーカーです。
日本国内のみならず、海外にも数多く工場を展開し、高品質なタイヤを生み出しているのです。
採用職種は以下の6つに分類されています。
- Sales&Marketing(国内営業・海外営業・マーケティング)
- サプライチェーンマネジメント
- 調達
- 財務
- 法務
- 人事・労務
上記の職種別採用に加え、「ポテンシャル採用」と位置づけて、従来の総合職採用を行っています。
③三菱UFJ銀行
出典元: 三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行はメガバンクのひとつで、銀行業を営むことにより人々の生活を支えています。
三菱グループに属する企業で高い知名度と人気を誇っています。
採用職種は以下のとおりです。
- オープン
- グローバル
- カスタマーサービス
- トレードビジネス
- フィナンシャル・エンジニアリング
- 戦略財務会計
- システム・デジタル
- ウェルスマネジメント
- グローバル・マーケッツ
採用職種にある「オープン」が従来の総合職となっています。
就活生の志向や得意分野に応じて、各金融分野でプロフェッショナルを目指すことが可能です。
職種別採用に応募する際に気をつけたい5つのポイント
職種別採用のメリットや、職種別採用を実際に導入している企業の実例をチェックしてみて、職種別採用に応募しようと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、職種別採用に応募する際に押さえておきたい注意点についてご紹介いたします。
応募を考えている方は、ぜひ確認してください。
即戦力が求められやすい
職種別採用は、その職種に知見・スキル・資格がある方が採用されやすいでしょう。
たとえば、加工エンジニアとして募集されているのであれば、大学で加工について研究している方の採用が多くなります。
そのため、その職種に興味があっても現時点でスキルがなければ、採用が難しいかもしれません。
一方で総合職採用であれば間口が広いため、入社後の希望でその職種につきやすいです。
職種に活かせるスキルを伝える
前述のとおり、職種別採用では即戦力が求められることが多くなっています。
そのため、現時点で活かすことができるスキルを持っているのであれば、エントリーシートや面接でスキルをアピールしましょう。
もしスキルを持っていないのであれば、なぜその職種に限定して就活をしているのかを説明できるようにしておく必要があります。
また、職種別採用では他社の選考も同じ職種を受けているのか見られる場合もあります。
面接時にしっかりと受け答えできるよう、質問を想定しておきましょう。
自己分析・職種研究を徹底的におこなう
職種別採用では職種変更がしにくいです。
そのため、合っていない職種へ応募してしまうと業務を続けること、その会社にいることが苦痛に感じる可能性があります。
選ぼうとしている職種が本当に自分に向いているのかは、自己分析・職種研究を徹底的に行うことにより確かめることができます。
また、より具体的に職種を確認できるインターンへの参加、OB・OG訪問の活用もおすすめです。
将来的に職種変更が可能であるかを確認する
職種別採用において職種変更が可能かどうかは、企業によって異なります。
当然、その職種のプロフェッショナルを目指して入社するわけですから、職種を変更することは簡単ではありません。
職種別採用に応募する場合は、入社後の制度についてもしっかりと確認しておく必要がありますね。
総合職採用と給与形態が異なる場合がある
企業によっては、総合職採用と給与形態が異なっています。
実際に確認してみると、総合職採用と職種別採用を比較すると総合職採用のほうが給与が高いことが多いです。
志望企業の募集要項をしっかりとチェックするようにしてください。
さいごに
本記事では、職種別採用の仕組みや実際に導入している企業、また職種別採用に応募する際の注意点について解説してきました。
最近では、コストをかけて採用した学生が、配属先や勤務地が気に入らないからといった理由で内定辞退するケースが増えています。
いわゆる「配属ガチャ」でハズレを引いたと感じるわけです。
職種別採用誕生の背景には、そのような要因があげられ、企業としても就活生とミスマッチを解消する取り組みが求められています。
自分の得意分野や将来のビジョンが明確な場合は、勤務地や職務内容がある程度決まっている職種別採用に応募してみましょう。
また、職種別採用を導入している企業も、従来の総合職採用を残している企業が多いので、入社後のビジョンが定まっていない就活生でも応募できるので安心してくださいね。
応募する際には、本記事で紹介した注意点を参考にするようにしてください。
本記事が、これから就活に臨む就活生の一助となれば幸いです。