業界選びに役に立つ基準やツールを大紹介!

2024/9/24更新

はじめに

「そもそも業界ってどう選べば良いの?」と悩んでいる就活生の方も多いのではないでしょうか。

実際に、就活において業界選びは序盤で当たる壁であり、効率よく就活をするためには業界を絞っていくことが必須です。

ここでは、業界を選ぶ際におすすめな基準と便利なツールを、以下の方々を対象にご紹介します。

対象の読者
  • 業界の特徴を知りたい就活生
  • 業界に関する知識を就職活動に活かしたい就活生
  • 自分に適する業界を知りたい就活生

業界の特徴を知ることで就職活動の大まかな方針を決められるので、ぜひ参考にしてみてください。

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業界は大きく分けると8種類

業界は大きく分けると8種類

ここでは、就職活動における代表的な業界を以下の8種類に分けて紹介します。

業界
  • メーカー
  • 商社
  • 小売
  • 金融
  • サービス
  • ソフトウェア・通信
  • マスコミ
  • 官公庁・公社・団体

業界を選ぶためには、まずはそもそも世の中にどのような業界があるのかを知ることが必要です。

業界ごとに特性や向いている人の特徴がありますので、自分の適性が高い業界はどれか、考えてみると良いでしょう。

業界①メーカー

「メーカー」は原材料を加工することで製品を開発し、提供する業界です。

メーカーは作るものによって下記のようにさらに細かく分けられます。

メーカー
  • 耐久消費財メーカー:自動車や家電など
  • 生活用品メーカー:食品や医薬品など
  • 原料・部品メーカー:鉄鋼や繊維、電子部品など
  • 機器・機械メーカー:OA機器や医療機器など

メーカー業界は人材や材料のコストが高くなっていることから、競争力の低下が叫ばれています。

しかし、多くのメーカーでAIやIoTを導入することで業務効率化が図られており、改革が急激に進んでいる業界でもあると言えるでしょう。

メーカー業界に適した就活生の特徴として、技術的な知識やスキルが高い人が挙げられます。

製品開発や生産に関わるため、理系のバックグラウンドが強みとなるでしょう。

また、細部にこだわりつつも、チームでの協力が重要なので、コミュニケーション能力も必要です。

加えて、変化する市場や顧客ニーズに柔軟に対応し、常に学び続ける姿勢を持つ人材が好まれるため、業務に積極的に挑める姿勢が重要になるでしょう。

業界②商社

「商社」は輸出入貿易でメーカーから仕入れた商品を小売店などに販売し、仲介料で利益を出すビジネスモデルです。

商社は、あらゆる分野の商品を扱う商社は総合商社、特定の分野の商材を扱う商社を専門商社とさらに分類されます。

国内は人口減少によって大きな成長が見込みにくいため、海外進出の動きが盛んに見られる業界です。

そのため、面接などでも英語力を見られる傾向が強いです。

商社業界に適した就活生の特徴は、高いコミュニケーション能力と交渉力が求められます。

多様な業種や国々と関わるため、異文化理解力や柔軟な対応力が重要です。

また、チームでの協力や自ら主体的に新しいビジネスチャンスを創出する姿勢が好まれるため、チームワークやリーダーシップも必要になるでしょう。

さらに、商社は国際色豊かな職場も多いため、グローバルな視野と迅速な意思決定力も必要です。

業界③小売

「小売」はメーカーや卸売業者から仕入れた商品を消費者に販売する業界です。

細かい分類としては、百貨店、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンターなどがあります。

一般消費者とかなり近い距離で働くため、目の前で顧客と関わる機会が多い業務が多いという特徴があります。

また、マンパワーが必要になる業界であるため、小売業界は他業界と比べると比較的内定を獲得しやすい傾向が強いです。

しかし、離職率が36.1%と平均よりも高いため、仕事内容や勤務時間などには注意が必要です。

小売業界に適した就活生の特徴は、顧客ニーズを的確に把握し、それに応じたサービスを提供できる必要性があるため、柔軟性が高いことが挙げられます。

また、IT化が進んでいることもあり、商品管理や売上分析などのデータを活用し、効率的な運営をサポートするスキルも求められているでしょう。

加えて、変化の激しい市場環境で、常にトレンドに敏感で新しいアイデアを提案できる積極性も重要です。

業界④金融

金融はさまざまな業界と関わりを持ちながら経済を支える業界です。

具体的な分類としては預金の取り扱い・資金の貸出などをおこなう銀行、株券売買や新株発行のサポート・企業買収・合併の仲介をおこなう証券、保険を扱う保険などがあります。

金融業界は市場規模が大きく安定していることが特徴的です。

しかし、安定性から志望する就活生が多く、就職難易度は高くなっています。

金融業界に適した就活生の特徴は、経済や金融市場の変動に対する高い関心と分析力が求められるため、数字に強く、論理的な思考力を持っていることが挙げられます。

また、リスク管理や的確な判断力が必要であり、プレッシャーの中でも冷静に対応できる人が評価されるでしょう。

加えて、クライアントとの信頼関係を築くことが大切であるため、顧客やチームとの円滑なコミュニケーション能力も必要になります。

業界⑤サービス

「サービス業界」は個人や企業が求めているサービスを提供することで利益をあげる業界です。

BtoCサービスとBtoBサービス、BtoBtoCサービスなどに分けられます。

サービス業界は非常にさまざまな企業が属しており、仕事内容などが大きく異なることが特徴的です。

サービス業界に進む場合は、各企業の仕事内容をしっかりと確認しなければなりません。

サービス業界に適した特徴は、客のニーズを的確に把握し、満足度を高めるためのホスピタリティ精神であるため、コミュニケーション能力と接客スキルが高いことが挙げられます。

また、顧客のニーズを満たすために、柔軟な対応力や問題解決能力、チームワークも必要です。

顧客の要望にうまく答えることが重要になるため、顧客に寄り添い、信頼関係を築くための共感力や細やかな気配りも大切であると言えるでしょう。

業界⑥ソフトウェア・通信

「ソフトウェア・通信」は情報の伝達や処理・加工に関わるサービスを提供する業界です。

本業界はソフトウェア、インターネット、通信とさらに細かくわけられ、それぞれで必要な専門知識が異なります。

スマートフォンの普及率が9割を超えるなど、インターネットは身近なものになっている社会情勢から、需要が非常に高くなっています。

プログラミングや通信技術など専門知識を活かすことができることから、理系の就活生に人気である業界です。

また、近年ではプログラマー需要が高いことから文系の就活生も多くなってきました。

業界⑦マスコミ

「マスコミ」は世の中にある情報をあらゆる手段で多くの人に伝えていく業界です。

音声・映像・文字などで伝える放送、紙面で伝える新聞、商品・サービス・メディアなどを通じて伝える広告などに分類されます。

若者が紙媒体・テレビ媒体から離れていることから、インターネットに力を入れている企業が多いです。

マスコミ業界に適した就活生の特徴は、時事問題や社会の動向に敏感で、常に最新の情報を追いかける姿勢が重要であるため、高い情報収集力と分析力が挙げられます。

また、取材した情報を発信する文章力や表現力が必要であるため、読者や視聴者にわかりやすく伝える能力も必要になるでしょう。

加えて、好奇心旺盛で、多角的な視点から物事を捉えられる柔軟な思考力がある方が、取材をうまく行える傾向が強いです。

業界⑧官公庁・公社・団体

官公庁・公社・団体は、学校、病院など民間ではおこなえない公的な事業をおこなう団体が属する業界です。

国や地方公共団体、中央省、裁判所、国会、日本銀行なども含みます。 

厳格さが求められるため、就職難易度は高いことが多いです。

国家公務員の採用試験は人事院が毎年実施しており(外務省は独自で試験を行う)、大きく分けて、総合職試験、一般職試験、専門職試験、経験者採用試験の4種類があります。

民間就職とは異なる点があるため、本業界に進む場合には別の対策をおこなっていきましょう。

官公庁・公社・団体業界に適した就活生の特徴は、公共の利益を最優先に考え、社会貢献への強い意欲を持つことが求められます。

そのためには、法令や規則に基づいた正確な業務遂行能力が必要であり、誠実さや責任感が重要視されるでしょう。

また、政策の立案や実行において論理的な思考力と問題解決能力が重要です。

加えて、政策の実行には長期的なスパンを要することも少なくありません。

長期的な視点で物事に取り組む忍耐力と、組織内外での円滑なコミュニケーション能力も大切であると言えるでしょう。

業界を決める基準8選

業界を決める基準8選

業界を決める基準にはさまざまなものがあり、適している方法が人によって異なります。

ここで代表的な以下の8つの基準について、各項目ごとに解説していきます。

業界を決める基準
  • 自分の好きなもの
  • 自分の得意なこと
  • 過去に達成感があったこと
  • 身の回りの課題
  • 自分の性格にあっている風土
  • 伸びている業界
  • 大手企業
  • つぶしのきく業界

解説する基準を活用して、自分に適しているものはどれであるのかを判断していきましょう。

基準①自分の好きなもの

自分の趣味や興味を明確にすることは、充実したキャリアを築く第一歩になります。

自分の好きなことに携わることで、毎日が楽しく、モチベーションを維持できる可能性が高いです。

現在、何らかの趣味を持っている場合、それが仕事にできないのかを考えてみましょう。

ただし、趣味として好きだからといって仕事も好きだとは限りません。

むしろ、仕事にすることで趣味が嫌いになってしまう可能性もあります。

趣味だから好きとは決めつけず、あくまでも仕事として見ても楽しそうであるかは確認しておきましょう。

基準②自分の得意なこと

得意なことも好きなことと同様、モチベーションが維持できる可能性が高いです。

得意なことであると仕事を効率的に達成することができ、昇給・昇任をスムーズに達成できる可能性もあります。

得意なことは日常生活から見つかる場合もありますが、実は得意でも自認できていないことが多いです。

得意なことを見つけるためには、友人に聞くなどの他己分析、自分自身を客観的に確認する自己分析を入念におこなっていきましょう。

基準③過去に達成感があったこと

過去の達成体験は、自己理解を深めるための貴重な手がかりとなります。

これまでの成功体験から学び、自分の強みや価値観を洗練させることで、より適切なキャリア選択が可能になるかもしれません。

その際になぜ嬉しかったのか、どのような環境であるとその喜びを得ることができそうかも考えていくと、より効果的に就職を進められる可能性が高いです。

そのため、自己分析は深掘りが非常に重要になります。

基準④身の回りの課題

日常生活や社会に存在する課題は成長の機会となります。

社会や身の回りの課題に取り組むことで、自己成長だけでなく、社会への貢献も実現できる可能性が高いです。

また、自分が感じている課題であるため、一所懸命に取り組める可能性が大きくなります。

身の回りの課題に目を向け、創造的な解決策を見つけ出すことは、やりがいと充実感を得られるでしょう。

そのため、普段からどのような点が解決できそうな課題であるのかを考えてみましょう。

基準⑤自分の性格にあっている風土

各業界には業界特有の風土があります。

たとえば、金融業界であれば規律を守るコンプライアンス意識が高く、商社であれば体力を持っている体育会系などです。

このように業界が持っている風土はかなり異なるため、自分の性格に合っているのかは1つの決め手になります。

しかし、業界の特徴があったとしても、すべての企業がそうであるとは限りません。

あくまでも業界の風土は参考程度に用い、具体的な風土は各企業を確認していきましょう。

基準⑥伸びている業界

業界全体で見ると、伸びている業界、停滞している業界、衰退している業界が明確に分かります。

伸びている業界は業績が好調であり、昇給が次々になされる可能性が高いです。

また、人材確保が重要な場面である事から転職が容易なことも利点です。

しかし、伸びている業界が今後も伸び続けるとは限りません。

少なくとも衰退している業界は明確な理由がなければ避け、今後も伸び続けそうな業界を探していきましょう。

基準⑦大手企業

大手企業は安定的な経営基盤を持ち、長期的な安定性が高いです。

多くの部門や業務を有していることから広いキャリアパスに進むこともできます。

さらに、大手企業からの転職はそうでない企業からのものと比べると転職活動がしやすいと言えるでしょう。

しかし、大規模な組織であることから承認プロセスの煩雑さなどがデメリットとして出てしまいます。

また、就活においては競争倍率が高いため、精神的にも厳しい就活をしなければならないでしょう。

大手企業へ進むためには就活が難しいことを覚悟しておく必要があります。

基準⑧つぶしのきく業界

「つぶしがきく」とは、どのような業界でも通用するような、汎用的なスキルが身に付く業界を指します。

つぶしのきく業界に入社すると、入社後にやりたいことが見つかったのちでも転職しやすくなります。

やりたいことが何も見つからず、とりあえず就職したい就活生にはおすすめです。

つぶしがきく業界には以下のようなものがあります。

つぶしがきく業界
  • 人材業界
  • コンサル業界
  • IT業界
  • マーケティング業界

これらは独立なども多く見られる業界であるため、とりあえず目指すのも有効です。

各業界で仕事内容については異なるため、自分の適性を鑑みながら決めていきましょう。

業界選びにおすすめなツール

業界選びにおすすめなツール

業界選びはツールを使いながら進めると効率的にすることができます。

ここでは使いやすく、入手も簡単なツールについて以下の項目に沿って紹介します。

業界選びに便利なツール
  • 就職四季報・業界地図
  • 就活ナビサイト
  • 就活エージェント
  • 合同説明会
  • 大学の就職実績

すべて利用するのが最適ですが、難しい場合はもっとも自分に合っているツールを選定し、実際に利用していきましょう。

就職四季報・業界地図

「就職四季報・業界地図」は業界情報(業界の動向、業績、ビジネスモデル、大手企業の立ち位置など)がまとめられており、わかりやすく知ることができる書籍です。

具体的な企業が多数掲載されているため、雰囲気や仕事内容が合っているのかも確認できます。

ただし、紙面の都合上、各企業の基本情報のみの掲載となっているため、注意が必要です。

受けたい業界が決まったのちには各会社のHPや有価証券報告書を確認していきましょう。

就活ナビサイト

「就活ナビサイト」は企業が出している求人をまとめているサイトです。有名なサイトにはリクナビやマイナビがあります。

就活ナビサイトでは気になった企業の具体的な選考フロー、募集職種を確認することが可能です。

説明会などもまとめられているため、就職に関する情報を効率的に集めることができます。

有名なサイトとして記載したリクナビ・マイナビは、どちらにも業界説明の記事が掲載されているため、そちらも確認しておきましょう。

就活エージェント

「就活エージェント」とは企業の求人と就活生の希望を聞き、マッチしていれば紹介をするサービスです。

業界が決まっていなくとも、ヒアリングなどから合っている業界を教えてもらえることがあり、業界決めに大きな手助けになります。

しかし、エージェントによっては合っている業界かを考えてくれない場合があるため、サービスやエージェント選びが非常に重要です。

有名なサービスや口コミが良いサービスを選び、業界決めを手伝ってもらいましょう。

合同説明会

「合同説明会」とは複数の企業が1つの場所に集まって自社の説明会をするイベントです。

非常に多くの企業が出展するため、さまざまな業界を1日で見られます。

コロナ後はオンライン開催も多くなり、参加が容易になりました。

オンライン開催のものには積極的に参加していきましょう。

大学の就職実績

大学の就職実績にある業界は、多くの卒業生が入社しているため比較的入社しやすい可能性が高いです。

自分の専攻の人が合っていると感じて進んでいるため、自分も合っている可能性が高いと言えるでしょう。

就職実績は大学の学生課や総務課で確認することが可能です。

また、OB訪問で正直に打ち明けることも有効な手段になります。

過去の先輩たちから自分にあっている業界を探してみましょう。

さいごに

今回は業界選びの基準についてご紹介しました。

業界選びは実際に選考に進むための一歩であり、非常に重要なフェーズです。

業界選びで失敗すると就活で成功する可能性はかなり下がってしまうため、さまざまな方法・観点で自分に合っている業界を選んでいきましょう。

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