【企業研究】三菱ケミカルHDへの就活は?採用試験対策を徹底解説!
2023年10月28日更新
はじめに
三菱ケミカルHDは、化成品やプラスチック、化学・炭素繊維からITソリューションなど多岐にわたる分野で事業を展開し、世界で高い技術力と市場シェアを誇るグローバル企業です。
これからさらにグローバル化が進む社会が拡大するにあたり、高い技術力を持ち、グローバルで活躍できる機会を持つ企業への就職は、将来のキャリア形成において重要な選択肢の一つとなります。
この記事では、三菱ケミカルHDへの就職を考える学生や社会人のために、事業内容から社風、さらに採用試験対策に有益な情報を詳しく解説していきます。
化学メーカーとは?
化学メーカーとは、製造業の一分野で、名前の通り「化学反応を用いて素材から中間材料、さらに製品を製造・販売する企業」を言います。
具体的には、石油製品やプラスチック・ゴム製品から、繊維や医薬品まで幅広く日常生活に無くてはならない製品ばかりを製造・販売しています。
そんな化学メーカーの中にあって三菱ケミカルHDは、日本の化学メーカーの大手4社に名を連ねています。化学メーカーの大手4社とは、三菱ケミカルHD、住友化学株式会社、信越化学工業株式会社、三井化学株式会社を指します。
三菱ケミカルHDは、2017年に三菱化学株式会社、三菱樹脂株式会社、三菱レイヨン株式会社の3社が統合することで発足しました。数多くある国内化学メーカーの中でも売り上げトップを誇る大企業として幅広い製品を手がけており、中でもアクリル樹脂原料は世界的に見てもトップクラスのシェアを誇っています。海外での売り上げが全体の40%程度を占め、グローバル市場での拡大にも注力しています。
三菱ケミカルHDの事業内容について
三菱ケミカルHDは、三菱ケミカル株式会社を筆頭に、田辺三菱製薬株式会社や日本酸素ホールディングス株式会社などの各事業会社で構成されています。
三菱ケミカル株式会社の事業内容は、主につぎのとおりです。
機能商品・ケミカルズ
素材から機能商品といった多種多様な製品を通して、あらゆる産業の基盤を支えるとともに、社会課題の解決に貢献するソリューションを提供しています。
ヘルスケア
健康でいきいきと暮らせる社会を実現するため、新薬創出力や中枢神経・免疫炎症などの重点領域でのプレゼンスを生かし、次世代の医療技術の研究開発にも取り組んでいます。
産業ガス
国内トップシェアを有し、日米欧亜のグローバルな供給体制を構築しています。
三菱ケミカルHDの社風は?
三菱ケミカルHDのホームページのトップ画面には、以下のような文言がメッセージとして現れます。
私たちは、人と社会と地球の心地よさがずっと続いていく「KAITEKI」の実現のため、化学を基盤とした機能商品、素材、ヘルスケアの分野で、HDの総合力をグローバルに展開することで、人・社会・地球環境の課題を解決し、世界が持続的に発展していくことに貢献する企業活動を行っています。
引用:採用情報 | 三菱ケミカルグループ (mcgc.com)
これを裏付けるように、充実したキャリア支援制度と人の温かさが魅力的な制度を整備して、社員満足度を高めて「KAITEKI」を実現しようとしているのです。
三菱ケミカルHDが求める人材は?
同様に、三菱ケミカルHDのホームページから求める人材を「未来をつくる人材像」として特徴や要素を次の三つで定義しています。
スタンス
スキル
マインド
それぞれ詳しく見ていきましょう。
スタンス
SKILL 01 すべての基礎となる論理的コミュニケーション力
仕事の大小に関わらず、想い描いたことを実現させていくために、多くの人に納得して協力してもらう必要があります。それを下支えするのが、自分の考えを論理的に整理する力と、難解な事象を相手に合わせてわかりやすく伝えるコミュニケーション力です。
SKILL 02 課題解決だけでなく、自ら課題を設定する力
私たちが目指す未来発想の化学。求められるのは、言われたことをそのまま実行するのではなく、ありたい姿や目的を自ら描き、その上で潜在している課題の本質を設定する力。それは、0から1を生み出すスキルとも言えます。
SKILL 03 夢を現実にするための、人を巻き込む力
社員一人ひとりの夢は、きっと一人ではなし得ないものです。部署や職種、会社の枠を飛び越え、様々な人を巻き込みながら、新しい価値を生み出していく。「一人より、みんなで」ということも、私たちが大切にしている基本的な考え方です。
スキル
STANCE 01 人に、社会に、誠実であること
KAITEKIを公言する一人として。人に対して、社会に対して、誠実であることが欠かせません。何事に対しても、素直で、正直である。そういう人には、いざという時、「この人のため」と多くの仲間が力を貸してくれるはずです。
STANCE 02 広く深い、知的好奇心とチャレンジ精神
幅広いソリューションを提供する三菱ケミカルでは、職種に関わらず、仕事の中であらゆる知にふれていきます。例えば技術者であれば、自分の専門分野を追求することはもちろん、他分野の知識から社会情勢まで。未知なることに好奇心を持って、主体的にチャレンジしていける。学びをいとわない人にとっては、無限のフィールドが広がっています。
STANCE 03 インスパイアを生み出す多様性受容
世界中に広がる三菱ケミカルのグループの連結従業員は約4万人。国籍も年齢も宗教もちがう、様々なバックボーンを持った仲間が、ひとつのビジョンに向かって働いています。そのちがいを素直に受け入れ、新しいアイデアや発想、プロジェクトを推進する力に変えていく、柔軟さが必要です。
マインド
MIND 01 KAITEKIを一緒に実現したい
「人間だけでなく、社会と地球の心地よさを追求する」KAITEKIというビジョンに共感し、働く意義を感じていただけるかどうか。自分や会社の利益だけでなく、公の利益を考えられる利他的な精神が、三菱ケミカルの原動力です。
MIND 02 働くことそのものが、社会貢献であってほしい
仕事を通じて、世の中に新しい価値を提供したい。単なるボランティアではなく、製品やソリューションによって、ダイレクトに社会に貢献したいという、高い欲求が、自らをどんどん成長させていきます。
MIND 03 仕事の成果を、生きた証として地球に残したい。
日々の仕事の先にある、社会へのインパクトを、仕事の手応えとして感じながら働きたい。世の中に生きた証を残したい。そんな強い想いを持った仲間を、私たちは探しています。
このような想いに共感して、会社そして社会に貢献しようというあなた自身の気持ちや想いがあるなら、三菱ケミカルHDで一緒に成長し、「KAITEKI」を実現できるのではないでしょうか?
引用:PERSONALITY | 未来をつくる人材像 | 三菱ケミカル株式会社 採用サイト (m-chemical.co.jp)
三菱ケミカルHDの職種について
そんなあなたが活躍できるフィールドが三菱ケミカルでは、技術系と事務系に分けた職種で募集をしています。
事務系総合職
事務系の仕事は、主に以下のような仕事があります。
営業・事業管理・マーケティング
営業: 顧客との関係を築き、製品やサービスを提供するプロセスを担当します。需要の分析や提案活動を通じて売上を増加させることが主な役割です。
事業管理: 企業の戦略的な方向性を定め、プロジェクトや部門の運営を監督し、業績の改善に貢献します。
マーケティング: 製品やサービスの市場調査、競合分析、広告・プロモーション戦略の立案などを通じて、顧客のニーズを理解し、商品の成功に貢献します。
生産管理・購買・資材・物流
生産管理: 製造プロセスを最適化し、製品の生産性と品質を向上させる役割です。生産計画の立案や品質管理、効率的なリソース利用が含まれます。
購買: 企業の必要な資材やサービスを調達し、調達プロセスを効率化し、コスト管理を行います。
資材: 製品製造に必要な原材料や資材の調達、保管、品質管理を担当します。
物流: 製品の輸送、保管、配送を最適化し、効率的なサプライチェーンを構築します。
経理・総務・人事
経理: 企業の財務活動を管理し、会計帳簿の記入や財務報告、予算管理を行い、財務健全性を確保します。
総務: オフィスの運営や施設管理、社内プロセスの最適化、従業員の福祉や労働環境の整備に関与します。
人事: 従業員の採用、研修、評価、福祉制度の管理など、人的資源の戦略的管理・運用、サポートを行ないます。
技術系総合職
技術系の仕事は、主に以下のような仕事があります。
研究・開発
研究・開発職の主な仕事は、製品開発や技術研究です。ただし一口に研究・開発といっても、実際の業務内容は多岐にわたります。主な業務は以下のとおりです。
新製品・新素材の開発
生産技術の開発
既存製品の改良・見直し
生産技術
生産技術は実際の製品を設計・生産する職種で、原料の加工をはじめとした生産全般に携わります。たとえば以下の業務を担当します。
具体的な生産設計
生産ラインの構築・管理
生産量の決定・管理
生産に必要なコストの管理
品質管理
品質管理の主な仕事は、製品を検査して定められた基準に達しているかを検証することです。製造業において高い品質を維持することは、自社製品の価値を高めるために欠かせません。具体的には、以下のような業務に携わります。
生産技術職と連携した生産体制の管理
製品の検査
社内の関係部署へのフィードバック
取引先とのやりとり
関係当局とのやりとりや法務
化学メーカーである三菱ケミカルHDには、このようにさまざまな職種があります。
携わる職種によっては、業務内容もまったく異なるため、自身のキャリアプランを考えたうえで適切な職種を選択しましょう。
三菱ケミカルHDの選考フローは?
三菱ケミカルの選考フローは、次のとおりです。
WEBエントリー
↓
エントリーシート
↓
適性検査
↓
面接(複数回):いずれも個人面接
↓
内々定
全てのプロセスを無事に通過すると晴れて「内定」です!!
面接が「複数回」と記載されていますので、状況や個人によって回数が異なることが有るかも知れません。詳しくは、面接試験の対策についてで詳しく解説します。
応募書類(エントリーシートや履歴書)の作成について
三菱ケミカルHDへの就職を成功させたいのであれば、魅力的な志望動機を書いた応募書類(エントリーシートや履歴書)を書き上げる必要があります。
志望動機は、なぜその仕事を希望しているのか理由を伝えると共に、仕事への意欲の高さ、やる気を示す重要な書類ですから、以下の3つのポイントを押さえて作成しましょう。
①なぜ化学メーカーなのかを明記する
②その中でもなぜ三菱ケミカルHDなのかを明記する
③自分はどのような仕事で貢献できるのかを明記する
内容は、シンプルでわかりやすく、さらに論理的に記載して、納得しながら読んでもらう必要があります。
そのためには、基本的に「PREP法」を用いて書きましょう。
PREP法とは、「Point(結論)」「Reason(理由)」「Example(具体例)」「Point(結論)」の頭文字をとったもので、自分の考えや意見を相手に分かりやすく論理的に伝えるための手法です。
最初に結論から書いて、その理由を具体例を用いながら説明して、最後に結論を繰り返すことで相手に納得して読んでもらうことができます。
最初は慣れないかもしれませんが、「PREP法」を用いた文章を繰り返し作成することで、抜けや漏れ、理論が破綻していないかどうかを確認しながら作成することで精度が上がります。
筆記試験の対策について
筆記試験の王道である適性検査の代表格としては、リクルートマネジメントソリューションズ社が提供するSPIが有名ですが、三菱ケミカルHDでは、適性検査に「玉手箱」を使用しています。
玉手箱は、日本エス・エイチ・エル株式会社が開発・提供している適性検査です。能力テストと性格テストの二つに大きく分けられ、能力テストはさらに言語と計数に分かれています。
受験方法は、基本的に自宅で受ける形式のwebテストとなっていますが、テストセンターで受検することも可能です。
玉手箱の特徴としては、同じ形式の問題の中で、1種類の問題が繰り返されることがあります。
さらに、制限時間が短く設定されている問題が多いことも玉手箱の特徴の1つになっていますので、スピーディーにそして正確に問題を解いていく能力が求められます。
そのためには、過去問題や練習問題を繰り返し解くことで回答のパターンを掴んだり、性格テストのために自己分析を行なうなどしましょう。
制限時間もありますので、実際に問題を解きながらどれくらいの時間が必要なのか意識する癖を付けるなど、できる対策は事前にシッカリ行なって試験に臨みましょう。
面接試験の対策について
三菱ケミカルHDの面接は、複数回行なわれ、形式は個人面接で実施されます。
どんな質問がされるのか事前に分かっておけば、模範解答をあらかじめ準備するなど充分な対策をとることができますので、落ち着いて面接に臨むことができます。
また、選考が一次、二次と進めば、採用の担当者から責任者、さらに役員クラスや社長面接の段階で、それぞれ高度で複雑な質問がされることになります。
一次や二次面接、さらに最終面接で良く尋ねられる質問の具体例を以下にあげます。
・自己PRについて
・志望動機について
・学生時代に特に力を入れて頑張ったこと
・大学での研究内容について
・気になる製品とその理由
・化学メーカーはどう変わっていくべきか
・人から信頼を得るにはどうするればいいか
・わからないことがあったらどうするか
・キャリアプランについて
そのうえで、キャリアセンターの職員やゼミの教授、友人や知人に面接官になり切って質問してもらい、模擬面接を複数回実施してもらうことで「面接」という独特の雰囲気と質疑応答に慣れて、本番に臨みましょう!!
三菱ケミカルHDの採用大学の実績校は?
三菱ケミカルHDの採用大学の一覧は以下の通りです。
茨城大学、宇都宮大学、大阪市立大学、大阪大学、小樽商科大学、お茶の水女子大学、金沢大学、関西国際大学、関西大学、関西学院大学、九州工業大学、九州大学、京都大学、慶應義塾大学、神戸大学、国際教養大学、国際基督教大学、滋賀大学、芝浦工業大学、首都大学東京、信州大学、上智大学、水産大学校、成蹊大学、千葉大学、中央大学、筑波技術大学、電気通信大学、東海大学、東京工科大学、東京大学、東京電機大学、東京都市大学、東京理科大学、東北大学、徳島大学、富山県立大学、同志社大学、長崎大学、名古屋大学、日本大学、一橋大学、法政大学、北海道大学、室蘭工業大学、明治大学、山口大学、横浜国立大学、横浜市立大学、立教大学、立命館大学、龍谷大学、早稲田大学ほか
三菱ケミカルHDは、これらの大学以外にも全国の短大や高専、専門学校からも多数採用しています。
まとめ
三菱ケミカルHDへの就職活動は、適切な準備と戦略的なアプローチが、成功への鍵となります。
目指す企業を研究することはその第一歩であり、同社の経営理念やビジョン、事業戦略を深く理解することが重要です。
そのためには、企業のホームページをはじめ、業界や競合他社の情報を綿密に調査することで、あなた自身の価値観や思考と企業の経営理念や社風などとの適合度合から総合的に判断しましょう。
また、過去の選考データや面接の傾向を分析することで、採用試験の対策を練ることが可能です。適性検査の過去問題を解き、模擬面接を行うことで、自分の弱点や改善点を見つけ、早い段階で改善・向上させることで合格への道が開けるでしょう。
いずれにしても三菱ケミカルHDへ就職活動を行なうにあたり、適切な準備と情報収集の重要性を認識して、理想のキャリアを築くための第一歩を力強く踏み出しましょう。