【企業分析】都市再生機構の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年4月25日更新
はじめに
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)は、神奈川県横浜市に本社を置く、不動産業界に属する企業です。
戦後の住宅不足解消から発足して以来、大都市や地方都市の市街地の開発や整備改善、賃貸住宅の供給支援・管理などを主に行っています。
今回はそんな都市再生機構の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では独立行政法人都市再生機構の就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- 都市再生機構の仕事内容が気になる
- 都市再生機構の就職難易度を知りたい
- 都市再生機構の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、不動産以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、都市再生機構の就職難易度は、やや高めと考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、やや高めの難易度といえるでしょう。
また、採用大学も様々な偏差値帯や種類の学校の実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分に有り得ます。
選考対策として、独特なものが、面接時に深く質問される「ガクチカ」や、「ガクチカ以外で、力を入れて取り組んできたこと」などです。
ガクチカ以外にも、自分が力を入れて取り組んできたことについてもいくつか聞かれるため、複数のエピソードを準備しておく必要があります。
面接時に深堀りされるため、詳細に話せるようにしておきましょう。
また職種としては、事務系総合職となっており、業務内容としては主に、各事業(都市再生、災害復興、賃貸住宅)における計画・企画、資産管理・販売、共通部門でのコーポレート業務です。
技術系総合職の業務内容としては主に、各事業における企画・計画に関する業務、設計・工事に関する業務になります。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
独立行政法人都市再生機構について
出典元
会社概要
独立行政法人都市再生機構は、地方中心都市や大都市における市街地の整備改善や、UR賃貸住宅の管理、賃貸住宅の供給支援を主な事業内容としている企業です。
都市再生機構は、人口減少・少子高齢化、自然災害の頻発、地域経済の縮小など、日本が抱えるさまざまな社会課題に対して、街づくりを通して解決しています。
地方公共団体や民間事業者と協働し、地方都市の活性化や都市の国際競争力の強化、市街地の整備改善など、社会意義の高い事業展開により、都市再生を推進しているのです。
安心・安全・快適な暮らし作り・街作りを通して、「人が輝くまち」の実現に貢献しています。
参照ページ
各事業別の売上規模
独立行政法人都市再生機構の2023年度の3月期の総売上高は8172億円で、純利益は82億円でした。
この売上は都市再生事業、賃貸住宅事業、市街地整備特別事業、分譲住宅特別事業
からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- 都市再生事業: 売上高は61億円でした。
- 賃貸住宅事業: 売上高は97億円でした。
- 市街地整備特別事業: 売上高は85億円でした。
- 分譲住宅特別事業: 売上高は8億円でした。
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各事業セグメントの解説
独立行政法人都市再生機構の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
都市再生事業 | 日本が抱える社会課題を解決するため、地方公共団体、民間事業者、地域の人の協力して、地方都市の活性化や都市の国際競争力の強化、市街地の整備改善などを行う。 これらの社会意義の高い取り組みにより、都市再生を推進する。 |
賃貸住宅事業 | 約70万戸の賃貸住宅(UR賃貸住宅)の管理および、少子高齢化、幅広い世代・多様な世帯に対応した、住まい作り・まち作り。 |
震災復興事業 | 大規模災害からの復旧・復興の推進。 国や関係機関と協働して、地方公共団体等へ向けて、発災時のスムーズな対応に関する啓発活動など。 |
都市再生機構では、私たちの日常生活に関する、暮らし作り・街作りだけではなく、阪神・淡路大震災以降に培ってきた復旧・復興の経験を生かし、大規模災害からの復旧・復興への取り組みや、地方公共団体等へ向けて発災時の啓発活動まで行っており、幅広く事業を展開しています。
都市再生機構で働いている社員は?
平均勤続年数は?
都市再生機構の平均勤続年数は18.2年です。
小売業の平均勤続年数は7.4年であることから、業界平均よりも社員の出入りが少ない職場といえるでしょう。
平均年収は?
都市再生機構の平均年収は、595万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準となっています。
また、同じ「不動産業界」の上場企業平均年収は822万円でした。
平均残業時間は?
都市再生機構の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり22時間でした。
不動産業界で働く従業員の平均残業時間は29.7時間のため、業界内では平均よりも少ない残業時間といえます。
平均ボーナス額は?
都市再生機構の平均ボーナス額は、237万円でした。
また、同じ「不動産業界」の上場企業平均年収は55万円のため、業界内では平均よりも多いボーナス額といえます。
また、都市再生機構は年に6月と12月の合計2回ボーナスが支給されます。
ちなみに、2023年度実績では、年間4.45ヶ月分でした。
どんな文化なの?
都市再生機構は、ミッション(使命)として、「人が輝く都市をめざして、美しく安全で快適なまち作りをします。」を掲げており、
スピリット(信条)として、下記の3つを掲げています。
- お客様満足を第一に、新たな価値を創造します。
- 創意工夫し、積極果敢にチャレンジします。
- 力を結集してスピーディーに行動します。
環境や景観に配慮がなされ、また活力に満ちあふれ、全ての人が生き生きと輝くことができる都市再生を目指して、美しく、安全で快適な街づくりに貢献することができるのです。
ここでは、主体的に行動でき、仲間と協働できる人には向いています。
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就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい不動産業界の中での都市再生機構の立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、都市再生機構は住友不動産に次ぐトップクラスの企業だということがわかるでしょう。
理由として以下の要因があると考えています。
- 総合調整力がある:公平中立な立場で、民間事業者、地権者、地方公共団体等の事業関係者間をスムーズに調整しています。
独立行政法人として信用力・公益性があり、合意構築に向けさまざまな地権者の方との交渉をスムーズに進めます。
- 構想力・技術力がある:まち作りの課題を的確に把握し、地区の特性に応じた最適な事業計画、事業手法等を提案し、事業の発足をサポート。
基本設計の企画、事業計画の制定、工事の実行等において、確かな構想力・技術力をもって対応しています。
- 事業遂行力がある:都市再開発法、都市再生機構法、土地区画整理法等に基づく事業施行権能が備わっており、UR施行による事業遂行が可能です。
半世紀以上にわたる技術の蓄積や豊富な事業経験により、リスクを管理しながら、確実に事業を遂行しています。
以上の要素により都市再生機構は不動産業界の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
住友不動産 | 9174億円 | 610万円 | 62 | 信用・開拓・挑戦を大切にする社風 |
都市再生機構 | 8172億円 | 595万円 | 60 | 自主性を歓迎し、カスタマーファーストな社風 |
野村不動産 | 4862億2300万円 | 1033万円 | 62 | 高いモラルと信用をもって社会貢献する社風 |
NTT都市開発 | 1761億円 | 978万円 | 62 | 自由で快活な社風 |
参照ページ
都市再生機構の新卒募集要項について
以下に都市再生機構の新卒募集要項についてまとめました。
研修制度は新人に対するオンボーディングは勿論のこと、階層別研修、業務別OJT、職場外研修など、年次毎や役職毎に設けられたカリキュラムがあり、かなり充実していると言えます。
勤務地については、北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、福島、愛知、京都、大阪、福岡、兵庫、広島、沖縄、海外と記載があり、転勤の可能性は十分にあるでしょう。
気になる方は面接や説明会などの際に確認をしましょう。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 事務系総合職 業務内容:都市再生、災害復興、賃貸住宅の各事業における計画・企画、資産管理・販売、共通部門でのコーポレート業務など 技術系総合職 業務内容:主に都市再生,賃貸住宅,災害復興という当機構の事業部門における企画・計画に関する業務、設計・工事に関する業務など |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | 大学卒:221,400円 修士:233,400円 ※地域間調整手当の加算額は、地域によって異なる。 備考:残業手当、交通費、扶養手当、住居手当など |
賞与 | 年2回(6月、12月) |
研修制度 | 新入社員研修、階層別研修、業務別OJT、職場外研修、資格試験受験料援助、通信教育受講料援助など |
福利厚生 | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、財形貯蓄、企業年金など |
求める人材
独立行政法人都市再生機構では求める人材として下記のものを公表しています。
- 自主的に考え、自分の言葉で話し、行動できる人
- 学び続ける姿勢を忘れず、色々なことを吸収できる人
- スムーズにコミュニケーションが取れ、チームのために努力できる人
都市再生機構では、こうした意識・能力を持った職員が力をあわせ、個々の得意不得意をカバーし合いながら、都市開発機構の総合力をより高めていくこと、共に成長していくことを目指しています。
エントリーシートや面接中にこれらの意識を持っている人材かどうかを見られるので、ぜひ意識して選考に臨むといいでしょう。
参照ページ
新卒採用のフロー
都市再生機構の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機や自己PRなどのスタンダードな質問のほか、ガクチカや強み・弱みなど人柄をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されます。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
都市再生機構の公式サイトまたは、リクナビ2025・マイナビ2025の新卒エントリーボタンより必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、長所と短所などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
②エントリーシート
以下に口コミで確認できた、エントリーシートの質問事項を紹介します。
- ガクチカ
- 今までで一番力を入れて取り組んだこと、または一番成果を出したこと
- 災害復興事業・都市再生事業・賃貸住宅事業の中から1つ選択し、その事業でUR都市機構に期待することは何ですか。
- 強み
- 在学中、学業以外で力を入れたこと
- 所属ゼミ・研究室、専攻テーマについて
- 興味のある仕事内容(職種)について教えてください
- 志望動機
といったように、ガクチカや今まで頑張ったことなどを中心に聞かれるようです。
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した参照ページを確認してください。
【就活】自分史とは?書き方・ポイント・3つの作成メリットを解説
③適性検査
口コミによると、試験科目は、言語・非言語・英語・性格診断のようです。
一般的な試験内容で、適性検査は30分ほど、能力検査は35分ほどだそうです。
以下のページもぜひ参考にしてください!
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
④複数回面接
都市再生機構では、志望動機や自己PRなどの基本的な質問のほかに、個々が力を入れてきた活動について深く質問されます。
最終面接では自己PRなどの一般的な質問の他に、なぜ都市再生機構なのか、入社に対する理由や熱意について深く確認がされます。
以下に口コミで確認できた質問事項を紹介します。
一次面接の質問内容
- アルバイトの仕事内容と始めたきっかけについて
- 自己紹介と自身の強みについて、またその強みを入社後にどのように活かしていくか
- 入社後にやりたいこと
- サークルで大変だったこと
- 志望動機
- 就活の軸と就活状況
- 長所と短所
- 都市再生機構の街や団地を知っているか
二次面接以降の質問内容
- 自己紹介
- 大学を選んだ理由 ・学部・学科を選んだ理由
- 就職活動の現状と、その中でなぜ都市再生機構なのか
- 一次面接はどうだったか
- 部活動での話を深堀り
- 部活動以外でのリーダー経験 ・リーダーではなく支える側の経験はあるか?
- 合わない人とどう付き合うか
- 自身の強み
- 会社を選ぶ際の軸・どんな業界を見ているのか
- 志望理由
- 入社後にやりたいこと
- 趣味を始めたきっかけ
最終になるにつれて質問が深堀されたり、実務に適性があるのかを確かめるような質問が多くなされていることが分かります。
自分が実際に現場で働いている姿を想定したり、イメージトレーニングをしておきましょう。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑤内々定
複数回の面接を突破して内々定が決まります。
採用大学
都市再生機構成の採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、所謂学歴フィルターはないと考えます。
<大学院> 宇都宮大学、大阪芸術大学、大阪市立大学、関西大学、関東学院大学、九州大学、岐阜大学、慶應義塾大学 <大学> 青山学院大学、秋田県立大学、茨城大学、岩手大学、江戸川大学、愛媛大学、桜美林大学、大分大学、大阪教育大学、大阪大学、岡山大学、お茶の水女子大学、鹿児島大学、神奈川大学、金沢工業大学、金沢大学、関西学院大学、神田外語大学、学習院大学、北里大学、九州工業大学、京都大学、近畿大学、熊本大学、久留米大学、群馬大学、工学院大学、甲南大学、神戸学院大学、神戸大学、駒澤大学、埼玉大学、佐賀大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、都市再生機構は多様な学生層からの応募者を積極的に採用しています。
よって学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、都市再生機構の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度はやや高めといえるでしょう。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 独立行政法人のため、信用力・公益性がある。
- 都市再生事業や賃貸住宅事業などの暮らし作り・街作りだけではなく、震災復興事業も行っており、幅広く事業を展開している。
- 面接では、入社後のビジョンやガクチカ・力を入れて取り組んだ活動について、深く聞かれる。
よって、頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など基本的な事項をしっかりと対策することはもちろん、企業分析をしっかりと行いましょう。
しっかりと対策を行い内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)は、不動産業界に属する企業で、戦後の住宅不足解消から発足して以来、大都市や地方都市の市街地の開発や整備改善、賃貸住宅の供給支援・管理などを主に行っています。
都市再生機構は不動産業界の中でもレベルが高い企業なので、企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わってきます。
しかし学歴重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあります。対策をしっかり行って選考に望んでください。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。