【企業分析】阪急交通社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/5/27更新
はじめに
阪急交通社は大阪府大阪市に本社を置く旅行業界に属する企業です。
阪急阪神ホールディングスの中核事業会社で、阪急阪神東宝グループに属しています。
海外旅行・国内旅行・訪日旅行・団体旅行・個人旅行を取り扱い、国内外さまざまな旅行商品の企画・販売を行っています。
2018年度の旅行取扱高は業界第5位の規模を誇ります。
今回はそんな阪急交通社の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では阪急交通社への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- 阪急交通社の仕事内容が気になる
- 阪急交通社の就職難易度を知りたい
- 阪急交通社の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、旅行業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論をお伝えすると、阪急交通社の就職難易度は高難易度と言えるでしょう。
就職偏差値は55程度と言われており、高い競争率となっています。
長期的視点に立った経営や、社員を大切にする姿勢が強みですが、内定獲得のハードルは高めです。
選考対策としては、阪急交通社の5つのブランド展開について理解を深めること、メディア販売の強みや団体旅行の企画力をアピールできるようにすることが重要です。
面接では、旅行業界志望の理由を明確に伝えられるよう準備し、自身の経験を整理して具体的なエピソードを交えて説明できるようにしましょう。
職種としては総合職となっており、業務内容は主に事業企画や管理部門になります。
配属先は本人の適性と会社の人材ニーズによって決定されますが、将来的には管理職への昇進も期待されるでしょう。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
阪急交通社について
出典元:Top|阪急交通社
会社概要
阪急交通社は、海外旅行・国内旅行・訪日旅行・団体旅行・個人旅行を取り扱う総合旅行会社です。
阪急交通社の強みは、主に新聞広告や旅行情報誌などのメディア媒体を利用した募集型企画旅行の販売活動にあります。
また、企業や学校などの各種団体向けに視察旅行、修学旅行、インセンティブ旅行などを企画・提案する法人団体営業にも力を入れています。
さらに、近年急増している訪日外国人旅行(インバウンド)にも注力しており、海外のお客様向けに観光、ホテル手配、通訳手配、送迎などのサービスを提供しています。
これらの事業展開により、阪急交通社は多様化する旅行ニーズに対応し、お客様目線に立った商品・サービスの提供を通じて、社会に必要とされる企業を目指しています。
各事業別の売上規模
阪急交通社グループの2022年度の総売上高は1914億円で、営業利益は152億5700万円でした。
この売上は国内旅行、海外旅行、訪日旅行、ソリューション事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- メディア販売事業: 売上高は410億円で、前年同期比5.3%増。経常利益は34億円で、12.8%増。
- 法人団体旅行事業: 売上高は350億円で、前年同期比8.1%増。経常利益は28億円で、10.5%増。
- 個人旅行事業: 売上高は580億円で、前年同期比6.7%増。経常利益は46億円で、15.4%増。
- 訪日外国人旅行事業: 売上高は160億円で、前年同期比7.9%増。経常利益は13億円で、9.2%増。
- カウンターセールス事業: 売上高は220億円で、前年同期比4.4%増。経常利益は17億円で、11.6%増。
- ソリューション事業: 売上高は256億円で、前年同期比9.8%増。経常利益は21億円で、13.3%増。
各事業セグメントの解説
阪急交通社の主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
メディア販売事業 | 新聞広告、会員誌、HP等のメディアを通じてツアーを販売。「トラピックス」をはじめとする5つのブランドを展開 |
法人団体旅行事業 | 企業や学校などの各種団体に視察旅行、修学旅行、インセンティブ旅行などを企画・提案する営業業務 |
個人旅行事業 | 個人で自由自在に旅行日程を組み立てたい顧客向けに、航空券やホテルなどの単品手配や、パッケージプランのブランド「e-very」を展開 |
訪日外国人旅行事業 | 観光で訪日される外国人のお客様向けに、旅行手配や専任担当者による対応を実施。近年急増しており注力分野の一つ。 |
カウンターセールス事業 | 店舗に来店されたお客様に、パッケージツアーの販売や交通機関・ホテルの手配などを実施。 |
ソリューション事業 | これまで培ってきたノウハウを活かし、社会の変化を捉え課題解決に取り組む事業を展開。 |
普段イメージする旅行会社としての阪急交通社とは違い、法人団体向け事業や訪日外国人向け事業など幅広く事業を展開していました。
特にメディア販売事業は、新聞広告や会員誌などを通じた募集型企画旅行の販売が強みであり、トラピックスをはじめとする5つのブランド展開で多様なニーズに対応しています。
また、法人団体旅行事業は企業や学校などに対して培った経験と知識を活かした提案力が評価されており、ソリューション事業では社会課題の解決にも取り組んでいます。
以下参照ページを紹介するのでぜひ確認してみてください。
阪急交通社で働いている社員は?
平均勤続年数は?
阪急交通社の平均勤続年数は19.0年です。
旅行業界の平均勤続年数は約12年程度と言われているので、業界平均よりも定着率が高い会社だと言えます。
長期的視点に立った経営や、社員を大切にする姿勢の表れでしょう。
平均年収は?
阪急交通社の平均年収は413万円でした。
全国平均の年収が約441万円(国税庁調べ)なので、それよりは低い水準です。
ただし、旅行業界全体が比較的薄給な業界なので、業界内ではまだ高い方だと思われます。
実際、2018年の旅行業界の平均年収は約356万円でした。
平均残業時間は?
阪急交通社の平均残業時間は月13時間です。
厚生労働省の調査によると、旅行業の平均残業時間は月23.4時間なので、阪急交通社は業界平均よりもかなり少ない残業時間と言えます。
ワークライフバランスを重視する同社の方針が表れているでしょう。
平均ボーナス額は?
阪急交通社の平均ボーナス額は約87万円と推測されます。
口コミサイトOpenWorkのデータによると、年収400万円の社員の年間ボーナスは80万円でした。
また、国税庁の民間給与実態統計調査では、平均給与に占める賞与の割合は21.6%となっています。
阪急交通社の平均年収が413万円なので、単純計算で約89万円がボーナスということです。
どんな文化なの?
阪急交通社は「良くも悪くも昔ながらの日本企業」という評価が多く見られます。
年功序列が色濃く残っており、上層部のトップダウンで方針が決まることも多いようです。
一方で、「弱い者に優しい」「若手にチャンスが与えられる」といった声もあり、アグレッシブな姿勢は評価されるようです。
部署や上司によって職場環境は大きく異なるので、配属先次第といったところでしょうか。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい旅行業界の中での阪急交通社の立ち位置をご紹介します。
旅行取扱高を参照し他社と比較してみても、阪急交通社は業界第5位の規模を誇っています。
理由として以下の要因があると考えています。
- メディア販売の強み
阪急交通社は主に新聞広告や旅行情報誌などのメディア媒体を利用した募集型企画旅行の販売活動が強みです。
トラピックスをはじめとする5つのブランド展開で多様なニーズに対応しています。 - 法人団体営業の実績
企業や学校などの各種団体向けに視察旅行、修学旅行、インセンティブ旅行などを企画・提案する法人団体営業にも力を入れており、培った経験と知識を活かした提案力が評価されています。 - 阪急阪神HDグループの一員
阪急阪神ホールディングスの中核事業会社として、グループの総合力を活かした事業展開が可能です。
関西圏を中心に交通・不動産・エンタメ・旅行など幅広い分野で存在感を発揮しています。
以上の要素により阪急交通社は旅行業界の中でもトップクラスの売上高を生み出していると考えられます。
参考までに競合4社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
阪急交通社 | 1914億円 | 413万円 | 55 | 良くも悪くも昔ながらの日本企業 |
JTB | 9779億円 | 560万円 | 60 | 年功序列など古い考え方が残る |
近畿日本ツーリスト | 7923億円 | 646万円 | 55 | お客様を大切にしながら自身も大切にする社風 |
エイチ・アイ・エス(HIS) | 1427億円 | 443万円 | 50 | 風通しが良く、社員同士の相互尊重がある社風 |
阪急交通社の新卒募集要項について
以下に阪急交通社の新卒募集要項についてまとめました。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 総合職(メディア販売、法人団体営業、訪日外国人旅行、仕入、総務人事、経理、ウェブ促進、情報システムなど) |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | ・総合職【専門・短大卒】187,000円~197,000円【大学卒】207,000円<br>※地域により異なる 備考:時間外勤務手当、通勤手当、地域手当、扶養手当、役職手当 など |
賞与 | 年3回(7月・12月・4月) |
研修制度 | 新入社員研修、旅程管理研修、新入社員フォローアップ研修、3年目研修、中堅社員研修、昇格者研修、総合旅行業務取扱管理者研修、エリアスペシャリスト、クルーズコンサルタント、世界遺産検定 など |
福利厚生 | 各種保険完備(雇用・労災・健康・厚生年金)、、旅行割引、財形貯蓄、ベネフィットワン法人会員、従業員持株会)、その他 |
求める人材
阪急交通社では、求める人物像として以下の3つの特性を挙げています。
コミュニケイティブな能力
個人が集まりチームとなって、より大きな力を発揮する際に、単なる「足し算」ではなく「掛け算」にするためには欠かせない資質です。また人の意見に耳を傾けることで、より個人としての成長にもつながります。
アグレッシブな姿勢
社会人となった皆さんには、どんな職業に就かれたとしても多くの困難が待っています。阪急交通社が考える『アグレッシブ』とは、ピンチをチャンスに変える前向きな思考や行動で打開していく強い精神力のことを指します。
クリエイティブな発想力
阪急交通社は、形のないものから「商品」を創り出す会社です。そのためには「日常生活の中から、旅や商売のヒントをつかむ」「固定観念にとらわれない応用力がある」といった『クリエイティブ』な力が必要になります。
これらの特性は、阪急交通社の企業理念である「人と人の交流を通じて、新たな価値を創造し豊かな平和社会の発展に貢献する」ことにつながっています。
エントリーシートや面接では、これらの特性を備えているかどうかが重要なポイントになるでしょう。
自身の経験を振り返り、具体的なエピソードを交えて表現できるよう準備しておくことが大切です。
また、阪急交通社が属する阪急阪神ホールディングスグループでは、グループ全体で「安心・快適」「夢・感動」をお届けすることで、お客様の喜びを実現し、社会に貢献することを使命としています。
グループの一員として、この使命の実現に向けて何ができるのかを考えることも重要な視点となるでしょう。
新卒採用のフロー
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、旅行業界や阪急交通社への理解度を確認する質問が多いのが特徴です。
選考対策として、旅行業界への興味関心や阪急交通社の事業内容・強みについての理解を深めておくことが重要です。
また、自身のこれまでの経験を振り返り、具体的なエピソードを交えて説明できるよう準備しておきましょう。
①エントリー
マイナビよりエントリーを行います。
エントリーシート提出の際に最寄りの選考地(東京・大阪)を選択します。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたことなどの一般的な質問について回答します。
エントリーシートを書く時のポイントは以下の通りです。
- 阪急交通社の企業理念や事業内容への理解を深め、自身の経験や強みとマッチングさせること
- 自己PRでは結論から述べ、理由や具体例を交えること
- 志望動機では阪急交通社で働く熱意と将来のキャリアビジョンを丁寧に伝えること
- 学生時代の経験は抽象的ではなく具体的なエピソードで書くこと
以下に参考になる記事を紹介します。
自分史の書き方は下記に記載した参照ページを確認してください。
②適性検査
阪急交通社の適性検査では、SPI3が実施されます。
言語、非言語、英語の3科目で構成されています。
WEBで行うSPI用の対策サイトで対策することがおすすめです。
しっかりと準備をした上で臨むようにしましょう。
以下のページもぜひ参考にしてください!
③面接(1次)
1次面接は1対1の個人面接で行われます。
面接官は人事や年次の高い現場社員の方が多いです。
以下が過去の質問例です。
- 学生時代に最も力を入れたことは何ですか?その経験から何を学びましたか?
- 阪急交通社の事業内容について、どのように理解していますか?
- 旅行業界を志望する理由を教えてください。
- 自己PRをお願いします。
④面接(2次)
2次面接はかなり細かいところまで聞かれます。
過去の質問例です。
- 阪急交通社の強みと弱みは何だと思いますか?
- 阪急交通社にはどのようなイメージを抱いていますか?
- 入社後にはどのような業務に携わりたいですか?その理由も教えてください。
- あなたにとって旅行とはどのような意味を持ちますか?
⑤最終面接
最終面接は役員クラスを含む複数の面接官との面接になります。
これまでの選考を通して感じた阪急交通社の魅力を、自身の言葉で伝えられるようにしておくことが大切です。
過去の質問例です。
- これまでの人生で最も印象に残っている旅行経験について教えてください。
- 入社後のキャリアビジョンを聞かせてください。
- 選考を通して感じた阪急交通社の魅力は何ですか?
- あなたが阪急交通社に入社することで、どのような貢献ができると考えますか?
⑥内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
採用大学
阪急交通社の採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、所謂学歴フィルターはないと考えます。
<大学院> 京都大学、神戸大学、東京大学、同志社大学、立命館大学、早稲田大学など <大学> 大阪大学、関西学院大学、関西大学、京都産業大学、京都大学、近畿大学、神戸大学、同志社大学、立命館大学、龍谷大学など 大阪経済大学、追手門学院大学、龍谷大学、京都産業大学、神戸学院大学、近畿大学、大阪産業大学、関西外国語大学、佛教大学、大阪学院大学、関西大学、立命館大学、関西学院大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、阪急交通社は多様な学生層からの応募者を積極的に採用しています。
よって学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、阪急交通社の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は高難易度と言えるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。
- 就職偏差値は55程度と言われており、高い競争率となっている
- 長期的視点に立った経営や、社員を大切にする姿勢が強みだが、内定獲得のハードルは高め
- 旅行業界全体が比較的薄給な業界だが、業界内ではまだ高い方
よって、阪急交通社の特徴や強みをしっかりと理解し、自身の経験と結びつけてアピールできるよう準備することが重要です。
また、筆記試験対策もしっかりと行い、内定獲得を目指してください。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
阪急交通社は、旅行業界に属する企業で、海外旅行・国内旅行・訪日旅行・団体旅行・個人旅行の企画・販売を主事業としており、多様化するニーズにお応えするよう、お客様目線に立った旅行商品を提供しています。
阪急交通社は旅行業界の中でも大手に位置づけられる企業なので、企業理念や事業内容への理解度が選考での評価に大きく影響します。
しかし学歴フィルターはあまりなく、多様な学生層から積極的に採用しているので、しっかりと対策を行えば内定獲得のチャンスは十分にあります。
選考では、旅行業界への興味関心や阪急交通社の事業内容・強みについての理解を深めておくことが重要です。
また、コミュニケーション能力やアグレッシブな姿勢、クリエイティブな発想力など、阪急交通社が求める人物像に合致しているかどうかがポイントになるでしょう。
自身の経験を振り返り、具体的なエピソードを交えて表現できるよう準備しておくことが大切です。
ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。