【企業分析】アジレント・テクノロジー株式会社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/3/22更新
はじめに
アジレント・テクノロジー株式会社はアメリカのカリフォルニア州に本拠地を置き、化学分析機器の開発・製造・販売・サポートを手掛ける業界トップクラスの外資系企業です。
製薬・バイオテクノロジーなどのライフサイエンスで強みを発揮し、ライフサイエンス研究支援機器、ラボ用分析機器、体外診断用医薬品、医療機器、試薬等の販売およびサポート等を展開しています。
今回は、そんなアジレント・テクノロジー株式会社の企業分析を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、アジレント・テクノロジー株式会社への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- アジレント・テクノロジー株式会社の仕事内容が気になる
- アジレント・テクノロジー株式会社の就職難易度を知りたい
- アジレント・テクノロジー株式会社の選考対策として何をすれば良いかわからない
また、医療機器業以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、アジレント・テクノロジー株式会社の就職難易度は、高難易度です。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、中〜高難易度といえるでしょう。
また、採用大学も様々な偏差値帯や種類の学校の実績があるので、選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分にあります。
複数回の面接があり、一般的な質問事項だけでなく、深い内容の質問も多いため、十分な備えが必須です。
職種は、世界中のラボに向けた装置、サービス、消耗品、アプリケーション、専門知識を提供・開発し、お客様が探求されている知見の発見に貢献しています。
次の章からは、各内容やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
アジレント・テクノロジー株式会社について
出典元
会社概要
アジレント・テクノロジー株式会社は、化学分析機器の開発・製造・販売・サポートを手掛ける業界トップクラスの外資系企業で、医薬品や半導体、がん研究など幅広い分野を展開しています。
企業理念である「従業員への信頼と尊敬」のビジョンを掲げ、個人の持つ能力を最大限発揮できる環境をつくり、ゆとりのある業務で働きやすさを重視しています。
アジレント・テクノロジー株式会社のビジネスモデルは、製薬業界の生産性向上や費用削減の点で極めて重要な貢献をしています。
製薬会社は費用対効果が高く、効率的なソリューションをさがしており、委託研究や委託製造ビジネスは、激しい競争にさらされています。
製薬業界のバリューチェーンの中で、効率を向上させることが成功につながるのです。
アジレント・テクノロジー株式会社は施設の再生可能エネルギーに投資し、海上または鉄道を介してより多くの貨物を移動し、サプライチェーンやサプライヤーと協力して排出量を削減し、カーボンフットプリントをサプライヤーの選択の決定に考慮することを検討しています。
参照ページ
各事業別の売上規模
| 2022年10月 | 2023年10月 | 対 前年度 金額 | 対 前年度 増減率 | |
| 売上高 | 68.5億ドル | 68.3億ドル | -0.2億ドル | -0.2% |
| 営業利益 | 16.2億ドル | 13.5億ドル | -2.7億ドル | -16.6% |
| 経常利益 | 15.0億ドル | 13.4億ドル | -1.5億ドル | -11.0% |
| 当期純利益 | 12.5億ドル | 12.4億ドル | -0.1億ドル | -0.1% |
アジレント・テクノロジー株式会社の2023年通期連結決算の売上高は、68.3億ドル(1兆306億円)で、純利益は12.4億ドル(1,865億円)でした。
この売上は、生命科学と応用市場分野、アジレントクラスラボ分野、診断学とゲノムの分野の各収益によって構成されています。
それぞれの事業分野での売上高は以下の通りです。
- 生命科学と応用市場分野で38.56億ドルで、売上高の56.43%を占めます。
- アジレントラボ分野で15.68億ドルで、売上高の22.95%を占めます。
- 診断学とゲノム分野で14.09億ドルで、売上高の20.62%を占めます。
参照ページ
各事業セグメントの解説
アジレント・テクノロジー株式会社の主な事業セグメントは以下の通りです。
| 事業分野 | 活動内容 |
| 食品 | 代替タンパク質試験、食品の安全性検査、食品の真正性検査、飲料検査 |
| 環境・法医学 | 水質検査、土壌・堆積物・固形廃棄物の検査、空気質の検査、ラマン分光分析、ドーピング検査、唾液検査 |
| 製薬 | 液体クロマトグラフ、GC/MS、LC/MS、分光分析、電気泳動CE/MS、低分子分析用LCカラム、癌診断 |
| 診断 | 病理診断・ゲノム診断、全自動免疫染色装置ダコ、細胞解析 |
| 化学・エネルギー | グローバルエネルギーと化学分析、日本向けエネルギー&石油分析、代替エネルギー、ポリマー、天然ガス、石油化学 |
| 研究 | グローバル材料試験・研究分析、日本向け材料試験・研究分析、香り・異臭分析、薄膜とコーティングの分析 |
| その他 | セキュリティ、防衛、緊急対応、税関と国境管理、CBRNおよび危険物検出、空港及び重要インフラのセキュリティ、 |
アジレント・テクノロジー株式会社は、がん治療や安全な飲料水、持続可能エネルギーなどの課題を抱えながら、環境保全に欠かせない科学を提供しています。
アジレント・テクノロジー株式会社は他にも幅広い分野での最先端の環境づくりで革新をもたらし続けています。
この7つの事業分野は、アジレント・テクノロジー株式会社の事業戦略と市場への適応能力を示しており、幅広い分野にわたる事業を展開しています。
以下参照ページを紹介するので是非確認してみてください。
参照ページ
アジレント・テクノロジー株式会社で働いている社員は？
平均勤続年数は？
アジレント・テクノロジー株式会社の平均勤続年数は13.8年です。
医薬機器業の平均勤続年数は18.3年であることから、業界平均よりも社員の出入りが多い職場といえるでしょう。
平均年収は？
2018年度のアジレント・テクノロジー株式会社の平均年収は、541万円〜1000万円でした。
2024年現在では、売上高が増加していることから、従業員への給与も増えていると思われます。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準です。
また、同じ「医薬機器業」の上場企業平均年収497万円でした。
参照ページ
平均残業時間は？
アジレント・テクノロジー株式会社の従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり14.2時間でした。
医薬機器業界で働く従業員の平均残業時間は13.0時間のため、業界内では平均よりも多い残業時間といえます。
平均ボーナス額は？
アジレント・テクノロジー株式会社は、年に2回のボーナス(月給3ヶ月＋月給3ヶ月＋事業の業績に伴う賞与)が支給され、平均ボーナス額は100万円〜300万円程度と推測できます。
あくまで参考程度にしておいてください。
どんな文化なの？
アジレント・テクノロジー株式会社は、その独自の文化「イノベーション、信頼・尊敬・チームワーク、妥協なき誠実さ」を掲げており、風通しのよい企業です。
医療機器事業を主軸に据え、幅広い分野で多岐にわたるキャリアパスを実現できます。
アジレント・テクノロジーは、独自の歴史的文化と新しい科学のマッチを重要視し、多様な考え方ができる人に向いているでしょう。
新たなイノベーションは会社の発展と捉え、個人の成長は会社の成長に繋がるとして奨励しています。
参照ページ
アジレント・テクノロジー(株)の新卒採用・会社概要 | マイナビ2024
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい医療機器業界の中での、アジレント・テクノロジー株式会社の立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、アジレント・テクノロジーはトップクラスの企業だとわかります。
理由として以下の要因が考えられます。
- 長期的パートナーシップ：アジレント・テクノロジー株式会社は、確固たるビジネス基盤を支えに、より優れた新製品開発を推進し、各業界のリーディングカンパニーとの協調関係をさらに発展しています。
- 戦略的事業再編：アジレント・テクノロジー株式会社は、事業内容の大幅な見直しを行い、多角的事業から焦点を絞ったソリューションプロバイダへの変革を遂げました。
- ネットゼロへのコミットメント：アジレント・テクノロジー株式会社はネットゼロに対して包括的なアプローチを採っており、パリ協定の気候目標、明確化された中間目標、Science-based targetイニシアチブへのコミットメントをしています。
以上の要素によりアジレント・テクノロジー株式会社は医療機器業界の中でもトップクラスの売上高を生み出しています。
参考までに他の外資系医療メーカー2社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
| 会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
| アジレント・テクノロジー | 1兆306億円 | 541〜1000万円 | 58 | イノベーション、信頼・尊敬・チームワーク妥協なき誠実さ |
| オリンパス | 8,819億円 | 965万円 | 58 | 仕事を通じて社会貢献 |
| テルモ | 8,202億円 | 765万円 | 59 | 多種多様な働き方 |
引用ページ
アジレント・テクノロジー株式会社の新卒募集要項について
以下にアジレント・テクノロジー株式会社の新卒募集要項についてまとめました。
会社の業績や個人の業績によるインセンティブの支給や、研修制度による成長しやすい環境がある点は非常に嬉しい点です。
研修制度は、新人に対する研修はもちろん、年次毎や役職毎に設けられたカリキュラムがあり、かなり充実しているでしょう。
新卒での転勤の可能性は低いですが、海外留学経験者の採用が多いため、歳を重ねると転勤の可能性が高くなります。
気になる方は面接や説明会などの際に確認しておきましょう。
| 各項目 | 詳細 |
|---|---|
| 職種 | ハードウェア研究開発エンジニア、ソフトウェア研究開発エンジニア、 アプリケーションケミスト、技術営業、アプリケーションエンジニア、 フィールドサービスエンジニア |
| 給与（2023年4月入社 初任給実績） | 総合職 [大学] 月給：247,200円 [大学院] 月給：272,000円 備考：残業手当、交通費、各種役職手当等別途支給 |
| 賞与 | 年2回 |
| 研修制度 | 新人社員研修、一般研修(ビジネススキル、マネジメント)、技術研修(製品知識、R&D、販売スキルなど)、OJT等 |
| 福利厚生 | 社会保険完備（健康保険、厚生年金、雇用保険、労働災害補償保険)、従業員持株、利益配分(Result Bonus)、企業年金基金、育児・介護休業(短縮勤務/休職) 施設:テニスコート他 |
引用ページ
求める人材
アジレント・テクノロジー株式会社では、求める人材として下記のものを公表しています。
グループ会社の1つであるため、他のグループ会社でも共通している可能性が高いです。
主体性をもって行動できる
知的好奇心が高く、物事に対して積極的に向き合い、知識の引き出しが多い。
国際的視野
異国の環境で様々な考え方に適応し、 これまでの常識や概念に囚われず、新しい物事を柔軟に考えることができる。
コミュニケーション能力が優れている
他者との意見交換や情報共有を上手に進めることができ、相手の気持ちを尊重し、自らの考えを上手く伝えることができる。
バランスよく考え、取り組む
周囲の人や物事、自分の立場といった現状を把握し、周りに溶け込みながら自分自身を認めさせていく技術を身につけている。
以上の4つは、アジレント・テクノロジー株式会社の社風と密接につながっています。
エントリーシートや面接の中で、これらの意識を持っている人材かどうかが見られるでしょう。
ぜひ意識して選考に臨んでください。
新卒採用のフロー
アジレント・テクノロジー株式会社の選考は、下記の通りの選考フローです。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄やその人の経験、スキルをチェックするような質問も多いです。
特に、医療機器の知識がある学生を積極的に採用している印象です。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
アジレント・テクノロジー株式会社の公式サイトの求人ページより、必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、自身の経験などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
②会社説明会、自分史ワークシート・ES
アジレント・テクノロジー株式会社のイメージを具体的に理解するための会社説明会です。
アジレント・テクノロジー株式会社とミスマッチがないのか深堀りしていきます。
また、同じタイミングでOpen ESを提出します。
質問事項は以下の通りです。
- ガクチカ
- 志望動機
- 強み・弱み
- アジレント・テクノロジー株式会社に興味を持ったところ
このように基本的なことが聞かれるでしょう。
会社説明会で書くことになるので、参加する前に準備して臨んでください。
以下に参考になる記事を紹介します。
③面接＋性格診断（SPI）
アジレント・テクノロジー株式会社では、面接官が6人と多人数で圧迫感のある面接や研究内容のプレゼンがあるのが特徴的です。
質問事項はESに沿った質問が多いようです。
自己紹介や志望理由、この業界を選んだ理由などが聞かれるため、自分の答えを見つけておきましょう。
以下に、口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- ガクチカ
- 志望動機
- 自分の長所と短所
- 大学での研究について
以下のページもぜひ参考にしてください！
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル～おすすめの参考書も紹介～
④複数回面接
アジレント・テクノロジー株式会社では、「過去の研究内容やその人のスキル・将来性」を重要視して面接を実施しています。
個々に合わせて選考を行うため、回数は人によって異なるでしょう。
最終面接は人事とマーケティングの2人の面接官を相手に行います。
自己PRなどの一般的な質問の他に、入社後起こり得ることを突発的に質問されます。
以下に口コミのあった質問事項を紹介します。
- 志望動機
- 他社の選考状況
- 志望度はどのくらいか
- 公式サイトをチェックしましたか？また各サイトの改善点があれば提案
- クレーマーへの対処方法
- ガクチカ
- 納期が間に合わないとき、どのような行動をするか
- なぜこの会社なのか
最終面接になるにつれて、圧迫面接や深い質問が増えてきます。
実務に適性があるのか確かめるような質問が多くなされるでしょう。
企業が求めるイメージに寄り添うために、公式ホームページを熟読するなどしてイメージを付けてください。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってくださいね。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
アジレント・テクノロジー株式会社の採用大学の実績を以下に掲載します。
最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、所謂学歴フィルターはないと考えられるでしょう。
| <大学> 青森大学、青山学院大学、秋田県立大学、秋田大学、大阪市立大学、大阪大学、大阪府立大学、岡山大学、お茶の水女子大学、香川大学、関西大学、関西学院大学、九州工業大学、九州大学、京都大学、岐阜大学、熊本大学、群馬大学、慶應義塾大学、神戸大学、埼玉大学、千葉大学、中央大学、東京海洋大学、東京工業大学、東京薬科大学、東京理科大学、東邦大学、東北大学、徳島大学、同志社大学、長崎大学、名古屋工業大学、名古屋大学、山口大学、横浜国立大学、立命館大学、早稲田大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、アジレント・テクノロジー株式会社は多様な学生層からの就活生を積極的に採用しています。
よって、学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして内定を獲得してください。
参照ページ
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、アジレント・テクノロジー株式会社の就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、就職難易度は中〜高難易度です。
その理由として、以下の3点が挙げられます。
・給与・福利厚生が良く、採用倍率が高い
・採用フローとして特別なステップがないから
・採用大学を見る範囲では学歴フィルターがあまりないから
頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など、基本的な事項をしっかり対策をしていれば、難しすぎることはないでしょう。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
アジレント・テクノロジー株式会社は医療機器業界に属する企業で、主に7つの主事業の研究や開発をしています。
顧客ニーズや環境保全に合わせた高品質を目指している会社です。
企業分析を行っているか否かで就活での結果は変わるでしょう。
しかし、学歴重視をする企業ではないので全員に等しくチャンスがあります。
対策をしっかり行って選考に進みましょう。
ぜひこの記事を参考にして励んでください。
