【企業分析】アストモスエネルギーの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/5/10更新
はじめに
アストモスエネルギーは、東京都千代田区に本社を置くLPG商社です。
出光興産グループと三菱商事グループの液化ガス部門を統合してつくられた企業であり、業界的な再編のなかで生まれてきました。
「明るく明日を灯す」というところから、アストモスという社名になったことは有名であり、「明日の友」「Ascent(向上)」「Aspire(熱望する)」「Cosmos(調和)」などを組み合わせた造語にもなっています。
人材育成にも積極的な企業としても知られており、業界初のアストモスアカ
デミーを設置するなど、新たな試みもおこなってきました。
今回は、アストモスエネルギーの企業研究のためになる基礎知識などの情報をご紹介していきます。
この記事ではアストモスエネルギーへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に企業分析を行っています。
- アストモスエネルギーの仕事内容が気になる
- アストモスエネルギーの就職難易度を知りたい
- アストモスエネルギーの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、エネルギー以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、アストモスエネルギーの就職難易度は、ほぼ平均的と考えています。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、標準難易度で、エネルギー業界のなかでもホワイトな企業です。
採用大学はさまざまで、レベルもかなり幅広くなっています。
しっかりとした選考対策により、内定まで進められる可能性は充分にあるでしょう。
選考対策として、エネルギー業界のなかでも、なぜ「アストモスエネルギー」なのか、ほかの企業ではなかった理由をはっきりさせなければいけません。
「アストモスエネルギー」という企業の理念などが、基本軸となるからです。
理由をはっきり答えることも重要ですし、理念などの理解が進めば、その後のビジョンも明確になるでしょう。
次の章から各内容や、そのほか就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
アストモスエネルギーについて
出典元:アストモスエネルギー
会社概要
アストモスエネルギーは、世界有数のLPガス企業です。
国内シェアは約25%、輸入取扱量は約1,000万tという巨大な規模を持っています。
出光興産グループと三菱商事グループの液化ガス部門が統合して誕生したアストモスエネルギーは、2006年に誕生しました。
出光興産グループの出光ガスアンドライフと三菱商事の三菱液化瓦斯、三菱商事LPガス部門が合併して誕生しています。
持株比率は出光興産が51%、三菱商事が49%ですが、三菱広報委員会に加盟しているのも特徴です。
現在はENEOSや全国農業協同組合連合会、東京ガスなどとも業務提携しており、全国で配送や物流拠点など幅広い関係をつくり出してきました。
全国に輸入生産基地が10カ所、二次基地や充填所など多数あります。
業界初の試みとして、人材育成を目的としたアストモスアカデミーを全国4カ所に設置しました。
LPガス業界を担う人材を育成するためであり、保守点検技術などの技術向上にも役立てています。
環境問題に対しても敏感で、2010年よりフィリピン・ボホール島で植樹活動に取り組むなど、積極的に参画している企業です。
海外事業としては、東南アジアを中心に販路を広げてきました。
電力事業にも着手しており、高圧領域の電力供給を実施しています。
傘下の企業も非常に多く、家計会社各社と協力し、日本のエネルギーの中心として非常に大きな役割を担っているのです。
各事業セグメントの解説
アストモスエネルギーの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
特約店営業 | 全国の特約店に対する提案や支援 |
企画営業部 | エネルギー診断、現地ヒアリング、利用提案 |
販売部 | 情報収集、解決策の提案、販売促進、事業開発施策の構築、特約店向け顧客管理システム、配送合理化システム構築、人材育成サービス展開、販売ツール作成 |
需給部 | 全国の輸入基地2次基地の在庫管理、出入荷調整、国内製油所からのLPG調達、容器充填所や事業化工場への物流最適化企画、輸送オペレーション |
技術部 | 安全安定のための技術構築、技術指導 |
新事業開発部 | エネルギーソリューション提案営業、新商材による事業展開、国内新規事業開拓 |
国際事業部門 | 国外LPG買付交渉、トレーディング、船舶オペレーション、チャータリング、連絡調整、現地情報収集、市場調査、マーケット情報の分析、新規事業化案件発掘、新規事業展開、提携戦略企画推進 |
経営企画部 | 事業戦略方針決定、中長期経営計画策定主導 |
グリーン戦略室 | 持続可能社会や低脱炭素化実現に寄与する事業戦略企画立案実行 |
人材総務部 | 人員配置、人材制度、教育研修、採用、給与管理、社内活性化、業務改善、ファシリティ管理 |
経理財務部 | 営業部門キャッシュフロー管理、輸入部門資金調達 |
情報システム部 | 社内システム構築、業務管理システムサポート |
リスクコントロール部 | 事業リスクの確認、対抗策構築 |
アストモスエネルギーのイメージとしてはLPガス販売がありますが、電気事業なども含め総合的に展開しています。
LPガスの輸入に関しては世界的な強みがあり、LPガス商社として力を発揮してきました。
販売する特約店を全国に抱えていることからも、取引強化のための連携部門などが用意されています。
以下参照ページをご紹介いたしますので、ぜひ確認してみてください。
アストモスエネルギーで働いている社員は?
平均勤続年数は?
アストモスエネルギーで働いている方の平均勤続年数は14.3年です。
長く務める人が多いと呼ばれるエネルギー業界ですので、この数字は決して長くはありません。
平均年収は?
アストモスエネルギーの総合職の平均年収は、1,008万円でした。
全国平均の年収が461万円であることを考えると、全国平均よりも高い水準となっています。
また、同じ「エネルギー業界」の平均年収は830万円でした。
平均残業時間は?
アストモスエネルギーの従業員の平均残業時間は、1カ月あたり16.8時間でした。
全国的に残業時間は圧縮傾向にありますが、平均的に見ると20~40時間が多いため、一般的な数値ともいえます。
平均ボーナス額は?
アストモスエネルギーは、ボーナスを年2回支給しています。
ボーナス支給額は、約5.5カ月です。
年収を17.5カ月と仮定して計算すると、平均ボーナスは316.8万円になります。
どんな文化なの?
アストモスエネルギーは、出光興産と三菱商事のLPガス部門の合併で誕生した企業であり、古い体制も残っているのが特徴です。
上下関係は厳しいことで知られてますが、人を育てるということではよき時代の風習が残っています。
実際に働きがいのある会社ランキングで選出されることもあり、ワークライフバランスがとりやすくなってきました。
アストモスエネルギーの企業理念は「じょうずに未来へ」を掲げています。
人間はエネルギーなしでは生きていけません。
だからこそ、全ての人に対し「明日の友であり明るい未来を灯し続ける」企業であるという意味が込められています。
豊かで持続可能な社会を実現するために、アストモスエネルギーは何で貢献できるか、常に模索している企業といえるでしょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
アストモスエネルギーの立ち位置をご紹介します。
ここまで多くの事業を多角的に展開しているのは、エネルギー業界のなかでも限られています。
ガス業界としては、トップ企業である東京ガスがあげられるでしょう。
液化天然ガスも取り扱っており、アストモスエネルギーよりも売上規模は大きな企業です。
岩谷産業は、LPG分野では市場占有率1位であり、売上規模は倍近い存在になっています。
LPG販売ということでは、ミツウロコグループホールディングスも近い存在です。
売上高こそアストモスエネルギーの半分程度ですが、抜群の知名度を誇ります。
- LPG専業として世界最大規模:
アストモスエネルギーは、世界の海上貿易量の6%もの量を占めます。
これはLPGとしては世界最大級の輸送量です。 - 強力な国内販売網:
アストモスエネルギーは、全国に350件もの販売網をもっており、供給先は100万件にも上ります。
これが安定した経営につながっており、調達から一般家庭での使用まで、一貫したサービス展開が重要な基盤です。 - 業界の牽引者:
日本国内ではもちろんのこと、海外への展開も進めています。
リーディングカンパニーとして、LPGだけでなく、人材教育や電力事業への参画など、幅広い展開を続けてきました。
以上の要素により、アストモスエネルギーはエネルギー業界のなかでも、高い競争力を持つ企業です。
参考までに競合3社との情報もまとめました。
会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
アストモスエネルギー | 6,736億円 | 1,008万円 | 55 | 自発的行動を優遇する社風 |
東京ガス | 2兆1,548億円 | 718万円 | 63.6 | 法令順守と安全を最優先にする社風 |
岩谷産業 | 6,903億円 | 941万円 | 67 | 明るくにぎやかな社風 |
ミツウロコグループホールディングス | 2,500億円 | 799万円 | 56 | 体育会系的社風 |
アストモスエネルギーの新卒募集要項について
以下にアストモスエネルギーの新卒募集要項についてまとめました。
採用倍率は146.7倍と予測されており、かなり熾烈な競争が待っています。
男女比はかなり男性寄りです。
理系に近い企業ということもありますが、女性の採用は毎年1名程度です。
採用大学は多岐にわたり、学歴フィルターはないともいわれてきました。
アストモスエネルギーでは、研修制度など充実しています。
他社と比較しても、人材育成には定評があるからです。
職務によって違いますが、全国転勤か地域限定の転勤があります。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 【総合職】国内事業部門/国際事業部門/コーポレート部門 |
給与(2023年4月入社初任給実績) | 修士 支給額(月給)249,290円 大卒 支給額(月給)235,580円 |
賞与 | 年2回 |
研修制度 | 〈階層別〉 内定者教育、新入社員導入研修、2年目研修、3年目研修、次期リーダー研修、 次期マネージャー研修、部店長研修、経営者候補研修、専門スキル研修 〈選抜型〉 シンクタンク主催研修 〈その他〉 部門別研修、ビジネス基礎研修 |
福利厚生 | 財形貯蓄制度、住宅資金融資、退職金制度、企業年金制度 など 独身寮(東京)・借上げ社宅(全国) 実力主義の給与体系・評価制度を導入 年間休日120日以上 資格取得支援制度あり 時短勤務制度あり |
求める人材
アストモスエネルギーでは、求める人材として下記のような内容があります。
- 思考
なぜだろうと考えること。
好奇心や探求心につながる。 - 対人力
業務とは人との協力で成り立つため、幅広い人と話せる力。 - 挑戦意欲
新しいことにチャレンジする力。
どんなことでも新しい知識をどん欲に吸収する力。
以上の3つは、アストモスエネルギーの求める人材像として記載されている言葉です。
ほかにもありますが、この3つの言葉から派生していく部分となるでしょう。
エントリーシートや面接中にも問われるため、これらの意識をもって選考に臨まなければいけません。
新卒採用のフロー
アストモスエネルギーの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
①新卒エントリー
アストモスエネルギーの場合、公式ホームページからでもマイナビに転送されるため、エントリーしていきましょう。
②会社説明会
アストモスエネルギーでも、オンラインで会社説明会が行われるようになりました。
企業紹介動画視聴で置き換えられる場合もあります。
③パーソナリティ検査
アストモスエネルギーの場合には、適性検査をパーソナリティ検査という形で行っています。
Webテスト方式をとっていますが、志望によって性格検査の場合と言語理解、計数理解、英語テストになりますが、一般的な対策で対応できる範囲です。
④履歴書・エントリーシート提出
エントリーシートを提出します。
質問事項は
- 最大の挑戦とそこから得られたこと
- 10年後にどのような社会人になっているか
- 志望理由
- ガクチカ
難しい設問に見えますが、基本はほかの企業と同じです。
たとえば最大の挑戦と得られたことで見れば、内容はガクチカと変わりません。
10年後の自分は、将来的なビジョンを問うているだけです。
内容を分解すると、そこまで複雑ではありません。
ただし、設問に対する答えとなるため、明確につながるようにまとめるのがポイントです。
⑤複数回面接(個別)
アストモスエネルギーでは、個別で複数回の面接をおこないます。
エントリーシートの内容に沿った内容が問われるため、しっかりとまとめておくことが大切です。
- 自己紹介
- 志望動機
- アストモスエネルギーでやりたい仕事
- ガクチカ
- 入社後にどんな風に貢献できるか
- 逆質問
面接は、一次面接、二次面接、最終面接と進みます。
二次面接以降は部長クラスなど役職者が面接官です。
基本的なことをおさえるとともに、アストモスエネルギーの企業理念などを深掘りして理解度を高めておく必要があります。
面接が進むと具体的に落とし込むため、回答もはっきりとしなければいけません。
以下のコンテンツも面接対策に役立ててみてください。
⑥内々定
複数回の面接をクリアできれば、内々定に進みます。
採用大学
アストモスエネルギーの採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されていることからも、学歴フィルターはないと考えます。
<大学院> 大阪大学、九州大学、埼玉大学、静岡大学、東京大学など <大学> 青山学院大学、茨城大学、大阪大学、お茶の水女子大学、関西大学、関西学院大学、学習院大学、九州大学、京都大学、慶應義塾大学、神戸大学、神戸市外国語大学、国際基督教大学、駒澤大学、埼玉大学、昭和女子大学、上智大学、成蹊大学、大東文化大学、千葉大学、中央大学、東京大学、東京外国語大学、東京学芸大学、東京工業大学、東京女子大学、同志社大学、長崎大学、日本大学、法政大学、北海道大学、横浜国立大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学など |
上記には偏差値が高い大学もあります。
ここからも、学歴を理由として不採用になる可能性は低いといえます。
エントリーシートや面接対策をしっかりとして臨むことが大事なポイントになるでしょう。
アストモスエネルギーが明言していますが、総合職の3割は理系です。
文系・理系ともに活躍の場がありますが、部署によって配属先の適性を見ることになります。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、アストモスエネルギーの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は標準的なレベルです。
ただし、競争率はかなり高いでしょう。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 世界をまたにかける企業であり知名度も高い。
- 採用大学から見ても、学歴フィルターがない
- 給料の水準が高く、非常に人気がある
基本的な事項の対策は必須です。
それ以上に、アストモスエネルギー独自の考え方なども理解し、対策に組み入れていかなければいけません。
対策を怠らず内定を獲得するためには、しっかりと対策してください。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ
アストモスエネルギーは、エネルギー業界のなかでも、LPGのリーディングカンパニーとして知られています。
世界的にエネルギー問題がとり上げられるなか、電気供給や人材育成といったところにもシフトしている企業です。
LPGの買付・輸送といったところも得意としているのは、沿革などの影響が強く出ています。
業務の範囲が広いことから、さまざまな人材を必要としていますが、競争率は驚くほど高い企業ですので、万全の準備が必要です。
ぜひこの記事を参考にして、励んでくださいね。